#2_over clocker_κ
「7番、天飛夏弥。趣味はファッションとかかなー。まあ休日とかはよく街ブラついてるかな。多分長い付き合いになるだろうからよろしくな。」
天飛君とは街案内以来、寮内で会話する事も少なくは無かった。
ほとんど挨拶だけではあるが、自分だけでなくすれ違った全ての人に挨拶している所からすると、見た目に反して真面目系男子という奴だろう。…?
そしてこのタイミングで隣の紅葉原さんがニヤつきだした。
「8番、艇坂奏多だよー。第三小隊の隊長をやってるよー。このクラスは皆仲が良いから、早く君と仲良くなりたいよー。じゃあよろしくねー。」
男だと疑うような高い声であり、正直驚いた。
のほほーんとした口調と雰囲気、おそらくクラスのマスコット的な存在なのだろう彼は。
「次は私だね。もう自己紹介するまでもないけど改めて、9番、祓宮霧。言ってない事は…そうだ!意外と音楽とか好きで色んなもの聞くし、ピアノとか結構自信ある方だよ!」
確かに、霧ちゃんはよくイヤホンをつけていたりした。
前に不得意な事はあまり無いとか言っていたので、ピアノに限らずこの子ならなんでも出来そうな感じではある。
「は~い10番、紅葉原麗奈だよ~。趣味はゲーム。その他は人間いじりかなーなんって。一緒の小隊なんだから仲良くしようね~。」
「えっと、11番、柚子島星香ですっ!趣味は私もファッションで……あわわ…あ!良かったらまた今度カフェ来てね!じゃ、じゃあ、よろしく!」
も。
その1文字が着いた瞬間から彼女の顔は赤くなって早口となってしまった。
皆にバレないようにしている為なのだろうか。
と、ここで隣の紅葉原さんが手でハートを作りながら顔をニチャァとさせる。
他の人もニチャつきだして、当の本人は何も気づいてないようだった。
おーい、バレてるぞー。と心の中で呼びかける。
天飛君はというと…そっぽを向いている。若干赤くなった顔が見えてるが。
「これで全員だね。あとはー」
こちらに目を合わせて来た。
次は貴様のターンだ。と言わんばかりの顔で。いや霧ちゃんはそんな事言わないか。
車内全員がこちらを見てくる。視線の圧が強すぎる。
やるしかないだろうが。
「朝もしたけど改めて、繭遠彩奈です。記憶喪失だったりするけど…どうか…どうかよろしくお願いします。」
「なんで彩奈ちゃんそんなに震えてるのさー。敬語じゃなくていいし、もっと気楽にね?」
「あはは…」
別に、"この後"の事で緊張しているという事じゃなく、あくまでこの自己紹介に緊張しているのだ。
記憶がある訳でもなのだが、自分はどうも人と話すのが苦手である。
恥ずかしくなった時、消えてなくなりたいだとか、記憶を消したいだとか思う事はあるだろう。
実際自分はそういう状態にあるのでそう思う事は無いのだが、その代わりと言ってもなんだが、恥ずかしさで余計に話が出来なくなる。
案外、そんな事で記憶喪失になったりして。
「本日も✕✕バスをご利用頂き、誠にありがとうございます。お降りの際は足元にご気をつけて下さい」
何度も言うがただの市民バスである。
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さて目的地に着いた訳だが、いつこの景色を見ても感慨深くなる。
倒壊した民家等の建物、ひび割れ荒れたアスファルトの道、道行く全ての電柱はまるでピサの斜塔のように傾いていた。
自分が住んでいた場所もこんな光景になっていない事を祈るばかりである。
「全員集合。」
元々コンビニでもあったのか。そこそこの広さの駐車場の脇でバスから降りた。
「作戦本部テントはこの場所、何かあったら端末で連絡。第1小隊は引き続きバスで移動。第2小隊は…徒歩だ。」
「了解」と全員返事を返し、移動し始めた。
ここからは別行動。いよいよ本格的に始まる、実戦。
自分の隊はそんなに戦闘は無いといっていたが、突然と緊張が身体をかけ走った。
これから長い一日になるのか、案外呆気なくすぐに終わってしまうのか。今はまだ分からないが、これで皆が、街の人が守られるなら本望だ。
こんばんは川風です。
日に日に量が少なってます、がどうかお許し下さい()
なんか1週間で投稿するつもりだったんですが時の流れという物は早いものですね。
もう倍のお時間です。
長くなるのもあれなんでこれで
ではでは




