懺悔の言葉
何故今私は平民の時と同じような、下手すればこれからもっと酷い様な食事をしているのだろうか。
折角光魔術が使えるという事でつい最近までは好きなものを好きなだけ食べる事ができたと言うのに。
それは食事だけでは無い。
髪の毛はここへ連れてこられた時にかなり抜け落ちてしまったらしく、ところどころ禿げてしまっている上に今現在毎日抜けている量が多い気がする。
服も靴も汚く汚れて、当然お風呂なんてものも入れない為肌の色も黒っぽくなってきている。
平民の時はまだ川で水浴びや濡れたタオルで身体を拭いて清潔に保つ事ができたし衣服も洗う事ができた為、平民の時以下の環境である事は間違いない。
右足と右腕は骨折した状態で強引に治癒魔術を行使したため少し変な方向へ曲がっている。
そして、何よりも自由に動けないというのが何よりも苦痛であった。
どうしてこうなってしまったのか。
もう何度目かになる自問自答を繰り返す。
今思えばシャルロットからカイザル殿下を寝取った時から私の人生の歯車が狂って来た様に思えて来る。
当時こそあのシャルロットの顔にこの私が泥を塗ったという強烈な快感で客観的に見る事ができなかったのだが今でこそ思えば普通に最低な女である。
「ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください。ごめんなさい。謝りますから許してください────」
そして私はもういくら懺悔の言葉を紡ごうとも元の生活戻る事は出来ないと分かっているのだが、謝罪の言葉を呪詛の様に紡ぎつつける事でしか精神を保つ事ができなくなってしまったのであった。
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「なんだか、未だに信じられませんわ。討伐ランクが高ランクの魔獣達をこうも簡単に倒せてしまっているわたくしが。まだ夢を観ているのだと言われても納得してしまいそうですわね」
そう言いながらわたくしはキメラを聖魔術を行使して一撃で屠る。
この聖真魔術であるのだが光魔術と同系統であると思っていたし思われていたのだがいざ使いに手になってそれは間違いであるという事が理解できるし、マオ曰く「光魔術を使える者だけが聖魔術を使える。だから勘違いされてきたのでは?」という説明に納得した。




