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国王陛下は口を開く

「そ、それが奥方様と旦那様、そしてイグニスお坊ちゃんは国王陛下の元へ行っております。お婆々も一緒に行くと申したのですけれどもシャルロットお嬢様を出迎えて欲しいと言われましてはこのお婆々は残らざるを得ませぬ」

「へ?」


そしてばぁばに家族が今どこに居るのか聞くと国王陛下の元、王城へ乗り込んで行ったと言うでは無いか。


その話を聞き、そこまでしなくても良いのにと思う反面、より一層家族の事が大好きだと思うのであった。





「それで、我が娘であるシャルロットとカイザル殿下の婚約は破棄するという事でよろしいのですかな?ヘルカイト国王陛下」


王城の一室。


夜分遅くに訪問する事もさる事ながら国王であるヘルカイト国王陛下が許しを出す前に頭を上げ、更にそれだけでは無く国王陛下よりも先に言葉を発する等本来であればいくらランゲージ家の爵位が公爵といえども考えられない程不敬極まり無い事であった。


しかしながらランゲージ家当主である我ドミニク、妻シャーリー、そして息子であり我がランゲージを継ぐ跡取りでもあるイグニスはそんな事などどうでも良いとばかりに殺気を隠す素振りもせず睨み付ける。


そして、当然の事ながら国王陛下を守る近衛兵達は我々の殺気を感じ取り臨戦態勢を取るのだがそれが分からない我々公爵家では無い。


直ぐにでも最大威力広範囲魔術を行使出来る様に我々三人は準備している。


「ランゲージの者よ、少し物騒なのではないかね?我は国王でもあるのだが、国を相手にでもするつもりならば止めはしないが………」


そんな我々ランゲージ家を見てヘルカイト国王陛下は今まで閉じていた口を開く。


しかし、その言葉は謝罪などでは無く『喧嘩をすると言うのならば買ってやる』という挑発的な内容であった。


開口一番謝罪をするのならばまだしもこの態度に我々ランゲージ家の怒りのボルテージは絶賛天元突破である。


「ここまでコケにされて今更忠誠心などあろうはずも無い。喧嘩をするとならばそれも良いでしょう。しかしながら我がランゲージ家、タダで死ぬとは思わないで頂きたい。それこそ隣国のガザール帝国がやれ好機とばかりに攻めて来る位には損害を出させて頂きます」


そして我と国王陛下は数分間もの間睨みつける。


その間互いに放出している高濃度の魔力により空間が歪みはじめ、魔力が高濃度による圧縮に耐えきれず爆発する寸前、国王陛下は口を開く。


「全く、愛する者の事となると猪突猛進になる性格は相変わらず、そして息子にソナタの妻まで似た性格とは、我が息子ながらとんでもない事を勝手にしおってからに」

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