表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された悪役令嬢、使い魔を召喚したら魔王様でした  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/99

圧倒的強者と契約をした弊害

「だから落ち着けって。俺に良い案があるんだなこれが。要は俺のご主人様が聖女メアリーよりも凄い生物を召喚すれば奴らの鼻をへし折る事ができるんじゃないのか?むしろ俺もこのゲームのヒロインである聖女メアリーとカイザル殿下にはフラストレーションが溜まっていてね、ゲーム内の事を持ち込まれて彼らからすればとばっちりも良いところなのだろうが、ご主人様の話を聞く限りではゲームのキャラクター以上に糞であるのでボッキボキにその伸びきった鼻をへし折ってもなんら問題はないだろうし、俺の良心も痛まないからな」

「………なるほど、そういう事か。頼む、契約者ではない者が何をと思うかもしれないがこれでも俺は契約者の父親だ。ぜひとも奴らの鼻を粉々にへし折ってくれ。この通りだ」

「え?どういうことですの?」


そして何か案があるらしいマオは聖女メアリーとカイザル殿下の鼻をへし折る事には賛成らしくノリノリである。


お父様もマオのやろうとしている事が分かったらしく、父にしては珍しく頭を下げてまで聖女メアリーとカイザル殿下の鼻をへし折ってくれとお願いする。


その光景になんだか一人だけ仲間外れにされているみたいで少しだけさみしく思うのだが、それはそれとして置いておいてどうやらマオのわたくしの呼び名がマオの中で定着したのか、わたくしの事を『ご主人様』と呼んでくる。


『ご主人様』と呼ぶという事はマオ自身こんな何にもないわたくしの事を認めてくれているという事なのだろうが、マオから『ご主人様』と呼ばれるたびにゾクゾクとした快感が全身を駆け巡ると共にマオの魔王の姿が脳裏に映し出される。


契約当時は召喚できた喜びや魔王という生物としての格が違う相手への恐怖心からいっぱいいっぱいだった為あまり気にする余裕はなかったのだが今になって思えば想像を絶するほどの美青年であったという事を思いだすと共に、そんな美青年が『ご主人様』と呼んでいるこの状況に何故だか心臓が早鐘の様にうるさいくらい鳴り始めた。


いったいわたくしの身体には何が起こっているのであろうか。


魔王という圧倒的強者と契約をした弊害だとするのならば、甘んじて受けよう。


そう思うのにあまり時間はかからなかった。


「そうだな、だったら当日のお楽しみにしておくか。召喚術の実技の時ご主人様はただ俺を召喚するだけでいい。後は俺が何とかするからまぁ見てな」


そう言いながらマオは小さいドラゴン、その尻尾でわたくしの額をぺしぺしと叩くのであった。


えぇい、鬱陶しいですわねっ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ