表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/99

プロローグ──婚約破棄

「い、今何とおっしゃいましたの?」


今わたくしは王国立魔術学園高等部の一年を締めくくるパーティ会場にいた。


わたくしの周りには学生たちで人垣ができ、まるで見世物であるかの如くやじ馬が増えていく。


「聞こえなかったのならばもう一度言ってやろうではないか、シャルロット・ヨハンナ・ランゲージ。貴様の悪行の数々は既に上がっている。このような悪行を行う令嬢などこの俺の婚約者にはふさわしくないと判断した。故に本日をもって婚約を解消すると言っておるのだ」


一体、わたくしの婚約者でありこの国の王太子でもあるカイザル・ユリウス・レオポルト殿下が先ほどから何を言っているのか全くもって理解が出来なかった。


まだ夢であると言われた方が信じてしまう位には。


「そ、そんなっ!?わたくしは何も悪行など行っておりませんわっ!!今一度調べて下さいましっ!!」

「フン、もう少しマシな言い訳でもしたらどうだ?それに新たに俺の婚約者となったメアリー・ジューンがお前に嫌がらせを幾度も受けたと言っているのが何よりもの証拠であろう」

「そんなっ!?何かの間違いですカイザル殿下っ!!わたくしは聖女メアリーに対して嫌がらせどころかほとんど接点すらございませんでしたわっ!!」


そもそも聖女メアリーは半年前に光の魔法である聖魔法を扱えるようになった只の平民であるし学年は、二学年であるわたくしの一個下である一学年である。


貴族の娘ならばいざ知らず、貴族でもなければ同じ学年でもない上に最近になって表れたメアリーとの接点などあろうはずがない。


「証拠は?」

「………しょ、うこ?」

「その証拠は何処にあると言っている。それとも聖女であるメアリーが嘘を吐いているとでもお前は言うのか?聖女に対して嘘吐き呼ばわりとは………、不敬罪で囚われ裁かれても致し方ないよな?」

「そ、その様な訳では………」

「ならばいちいち口答えをするな」

「ぐっ………」


聖女。


我がドミナリア王国で聖女というのは特別な意味を持っており、いくら公爵家の娘のわたくしと言えども聖女という称号を与えられているメアリーの方が上の存在であり、王族のみが同等の立場とされている。


そしてこのメアリーなのだが百年ぶりに現れた聖魔法の使い手であった。


今まで聖魔法の使い手など百年間も現れなかった癖に、何で今になって現れたのか。


もう少し早く、または遅く現れてくれればこのような事には起きなかったはずなのに。


そして何故聖女メアリーはわたくしの事を悪く言うのか、その理由も分からない。

この作品はカクヨムコン6を意識して制作させて頂きます。

(*'▽')ドキドキです


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ