第36主義「勉強合宿――集合編」
テスト前日の午後5時50分。我が家にて――
【ピンポーン】
と音がしたので玄関まで行きドアを開けると委員長が居た。
「こんばんわ松葉さん。この度は大変お世話になります」
キッチリ90度に腰を曲げて頭を下げている。
お世話とは、勉強合宿の事である。会場は何故か我が家…何故?
「…了解、ところで委員長、早く来たんだな」
集合時間は6時である。
「はい、10分前行動のつもりでしたが……迷惑だったでしょうか?」
「い、いや、迷惑じゃないが……というより家が会場になってる方が迷惑だ」
ボソッと本音を漏らしてみる。
「そうですか、迷惑でなかったのなら何よりです。後半は聞こえませんでしたが」
ボソッとした声で言ったせいで聞こえなかったのか?
まぁ…ワザト聞こえない不利した可能性も…有り得るがな。
詳しくツッコムのも微妙なので、仕方なく俺の部屋へ連れて行った。
……いや、連れ込んだわけじゃないからな?勉強合宿それも4人での予定だっただけなのだぞ!
◇◇◇
【ピンポーン】
委員長を部屋に通して、少し時間が経った頃、チャイムが鳴った。
で、玄関をガチャっと開けて――
「よ、凛。時間ギリギリだな」
現在6時00分00秒である。…ある意味完璧だ。
「そうだね、でも階段を1階降りてくるだけだから間に合っちゃうんだよね。ギリギリでも」
「まぁ…そりゃそうだな。先に来る必要も無いだろうし」
「そゆことー、で皆そろってるのかな?」
「いや…馬鹿(心太)がまだだ」
「ふ〜ん、なるほどね。じゃ今まで委員長と部屋で二人きりだったのかな?」
ねぇ…親友様。その言い方やめてくれないか?
委員長に聞かれたら殺されそうな気がするからさ。
その後凛も部屋に連れて行った。
…両手に花とはこのことか?棘だらけだがな。
◇◇◇
【ピンポーン】
三度目のチャイムが鳴った。
相手は分かっているから、そのままガチャっとドアを開け――
バタンと即行で閉めた。
「痛ってぇYO!」
見事にドアにサンドイッチされた馬鹿が居た……計画通り!
「心太、遅刻だぞ!」
現在6時05分である。
「ああ、悪ぃ悪ぃ…俺が悪かったぜ」
グッグッグッ。
「そうか、分かってくれているなら何よりだ」
グッグッグッ。
「悪かったからさ…ドアで挟むのやめてくれYO!、それにさ今も力加えてるだRO?痛ぇぇYOOOO!」
「チッ」
俺は舌打ちをしつつも、心太をドアでグッグッグッと押すのを止めた。
その後、ドアに挟まれた時の赤い痕をつけた心太を部屋に連行し始めた。




