第16主義「〜〜っぽいな」
俺と心太と凛は、今学校の屋上で昼休みをとっていた。
体育祭午前の部が終了して、午後の部までの休憩&昼食の時間である。
「ふっふっふっ、これを見たまえー」
凛の言葉に振り向くと、何か四角い箱を持っていた。
……なんだ?もしや爆弾?
俺が恐る恐る、質問をしてみると――
「ん?これはね、僕が作ったお弁当だよ」
【体育祭とかだと、なんかそんな気分になっちゃうよね】
とか言いつつお弁当を開き始める我が親友。
こういうところは女の子っぽいけどな。
だが、それは断じて言わない!命が惜しいから!
パカッと、開いたお弁当を見ると……真っ黒だった。
凛の心の色?、いや、普通に海苔の色だけどさ。
箱一面に敷き詰められた、オンリーおにぎりを見ていると、
やっぱり、こいつは男っぽいな。と、妙に納得してしまった。
「へぇー、作ってくるなんて妙に女の子っぽい所もあるじゃないかYO!」
馬鹿だ!こいつは馬鹿だ!
俺が命の危機を感じ取り、黙っていた言葉を言ってしまった馬鹿(心太)。
馬鹿は、我が親友に一撃で伸されて意識を失った。
マジで学習能力をつけろよ心太!そんな事してるといつか死ぬぞ!
いや…というより今は本当に生きているのだろうか?
気を失っただけ…だよな?、…深く考えないでおこう。
「ねぇ、翔、食べていいよ」
「ん?いいのか?」
「妙にウキウキして作りすぎちゃってね」
こういうところは子共っぽいな。
俺は、思ったことを馬鹿(心太)みたく口に出さず、
おにぎりを1個手に取って食べ始めた。
「やっぱり中々美味いな」
いや、おにぎり、なんて誰が作っても大して変らなく思うけどさ。
しかし、味に差が出るのは不思議な話である。
「ありがとー」
「あれ…?」
「ん?どうしたのかな?」
「いや、塩か?味の元か?何を振って食べているんだ?」
我が親友は、自分のおにぎりに何か白色の粉を振って食べていた。
「これはね、砂糖だよ」
待て!待て!待て!待て!
凛の甘い物好きは分かるが、おにぎりに砂糖なんてかけるなよ!
「美味しいよ、翔もかけたいのかな?」
……うむ、味覚とは人によって違うものだな、仕方無いものだよな。
俺は凛の申し出を丁重に断り、ノーマルなおにぎりを食す事にした。
しかし、我が親友は、その砂糖おにぎりを5つも美味しいと言いながら食べていた。
よく5つも入るものである。
……あ、そうだった。
その上、アンパンをさっき6つ食べたのも計算に入れるとフードファイタークラスだな。
俺は、その種を親友に伝えると――
「甘い物は別腹だから、まだまだ食べられるよ」
との事だった。流石化け物である!




