第10主義「アイアンメイデン」
その後も【1-6】メンバーは、順位は違えど6位になる者は現れなかった。
そして、次は我が親友の番である。面子の中に陸上部が一人いるが凛ならば一位で来れるだろう。
因みに、女子短距離で召集された時の般若面は恐ろしかったと追記しておこう。
「位置について、よーい」
パンッと空砲が響き、凛達はスタートした……否!
一人だけスタート出来なかった者がいた、自分の足に躓きコケた我が親友である。
うぉい、本番で何やっとるんだ己は!
凛は、即行で起き上がったものの既に30mほどの差がついている。
しかし、それを一人、又一人と追い抜かしていく爆走っぷりを披露して二位でゴールした!
一位になった筈の陸上部女子が呆然と凛を眺めている。
やはり…凛は化け物である!!!
「凛凄すぎだぜ!」
凛に話しかける心太。
確かに俺も、ひどく同感である。
「……一位になれなかったよ」
落ち込み気味の我が親友。
お前は、後どれだけ化け物染みれば気が済むというのだ!
「いやいや、良くやった良くやった」
内心とは違い一応宥めてみる、優しいな俺!
だが、凛の反応は――
「僕、拷問を受けなくちゃ……えーっとアイアンメイデンどこ置いたんだったのかなー」
待て待て待て待て待て待て待て待て!!!
本当にアイアンメイデン持って来てたのかよ!
それは放って置いて、今は我が親友の自殺をを塞がねば!
……放って置いて良い問題かは大いに疑問を感じるが。
「いや親友よ、無駄な行為は止め給え」
ジョークで済まそうと俺は、アッハッハと笑いながら宥めてみた。
「無駄じゃないの!僕の罪の証なの!巫力も上がるの!」
「シャー○ンキングじゃあるまいし巫力なんか上がってたまるか!」
「それでも受けなくちゃいけないの、貢献出来なかった僕の罪滅ぼしなの!」
二位でアイアンメイデン決定なの!?
「じゃあさ、俺達が一位になって凛の分取り戻すってのはどうさ?」
妙にクサイセリフをさらりと言ったのは心太である。
心太!感動した!漢のセリフだな!
…あれ?俺達…?、達って誰の事だろうね?……アハハハ。
「待て心太!俺はそんなこ――」
「――本当?、出来なければ心太達にもアイアンメイデンしちゃうよ?」
言葉を遮るな親友!
「ああ、大丈夫だぜ、俺と翔が一位を取ってきてやるぜ」
ちょぉーい!俺まで巻き込むな!
アイアンメイデン恐いから!あの棘棘体に刺したら死ぬから!
「…分かった、アイアンメイデン磨いて待ってるね」
心太が凛を説得したのはいいけど…本当に良かったけどさ。
これからが恐いよ!
短距離走一位取れなかった時、俺はあの棘棘に包み込まれて…。
いや…絶対に一位を取ろう!、それ意外の事は気にしたら負けだ!




