あの子と絨毯
ボクは絨毯がスキ。自由に手足を伸ばすことが出来るし、固くないから。特に近くに暖炉があれば、その暖かさが絨毯に伝わってくるのがスキ。
「まだ寝ているの? そこがお気に入りなんだね」
あの子はボクに微笑みながら、いつもそれを言って来る。だって気持ちいいんだよ。出来ることなら、ずっと動きたくないよ。
それでもあの子から怒られる時があって、その時はたくさん反省。だってそれを続けちゃったら、絨毯で寝れなくなるから。
「こ~ら、めっ! だよ」
怒られちゃった。気をつけよう。やるなら外の、木の枝がいいよね。うん、そうしよう。
ボクの爪は、絨毯よりも強かったよ。ごめんね。反省したらまた、ボクに微笑んでね。ネコより
ネコです。




