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まさかの皇帝来訪

「ふう、やれやれ。やっとバテシバの目をごまかせたわね」

「えっ?」


 範囲転送魔法で帝都へと戻っていったバテシバを見送っていると、観衆をかき分けて魔導兵団の制服を着て厚いフードを被った人物がわたしの方へと歩み寄ってくる。彼女は顔元に影を落としていたフードを脱いでわたしへと屈託の無い笑みを浮かべてきた。

 わたしは開いた口がふさがらないのを何とか手を覆って隠すのが精一杯だった。目の前の人物は本来この場には決していない、いてはいけない存在だったからだ。


「久しぶりねマリア。二か月ぶりかしら?」

「へ、陛下……!?」


 イヴとバテシバの姉である皇帝サライ、帝国の尊厳者はわたしの混乱をよそに、自信にあふれた佇まいでわたしの肩を気さくに叩いてくる。


「悪いんだけれど今日マリアの家に泊めてくれない? 宿を取ると足がついてバテシバにばれちゃうかもしれないからさ」

「それは別に構いませんけれど、もしかして陛下はバテシバの部下に紛れ込んで帝都から逃げてきたんですか?」

「書置きを残しておいたから大丈夫よ。行き先は記載していないけれどね。いやー、バテシバが転移魔法の実験をするって言い出した時は小躍りしたかったわ」


 なんと、あの魔導兵団の者達に紛れ込んでいたなんて。陛下はいつもわたしを驚かしてくれたけれど、今回もまたわたしの想像を超えた事をやってくれた。とどのつまり、陛下は厳重な警備の目を盗んで帝都から脱出してきたのか。


「それにしてもどうしてわざわざこの公都に? 確かに今は祭りを開催して賑わっていますけれど、帝都の方がより盛大でしょうに」

「駄目よ帝都じゃあ。私の目的が果たされないもの。ダキア公爵が全面的に責任をもってくれるからこそ絶好の機会なんだし」

「話が見えてこないんですけれど……」

「これよこれ。マリアも明日の催し物は祭りの案内とかで見たでしょう?」


 陛下は外套で隠れていた剣……いや、特に飾り立てをしていない二振りの小剣を見せてきた。左右の腰にぶら下げているからおそらく片手に一本ずつ持って構えるのだろう。要するにこの方が意図しているのは……。


「まさか、明日の大会に参加されるおつもりですか?」

「そうよ。お金に興味は全くないけれど副賞はしっかり頂いていくわ。全く、最近仕事づくめでろくに休んでなかったから渡りに船って奴ね」

「いやいやいや、その発想はおかしくないです?」

「考え方が逆よ。三大……じゃあなかったわね。四大公爵はそれぞれが自治権を保有していて皇帝や元老院であろうとその権威は侵害できない。つまり、私が慰安旅行で業務をさぼってもその際の損害は西の公爵が後ろ盾となってくれるんでしょう?」


 とんでもない暴論である。公爵の裁量が届くのはあくまでこの西の公爵領の範囲だけだ。帝国本土や他の公爵領まで影響力を及ぼしたらそれこそ越権行為に他ならない。尊厳者の陛下が問題ないって頷いてしまうと悪しき先例になってしまわないだろうか?


「休暇を取るのは当然の権利よ! 私はそれを先頭に立って行使するまでの話ね。バテシバや元老院の老人達が遠征に出かけてやること山積みなんだから当分休みなしだ、なーんて言うから頭来ちゃってさ」

「いやそれは遠征軍にご自身をねじ込ませた采配そのものに問題が……」

「だからダキア公爵に責任を被ってもらうのよ。大会で優勝しちゃえばいくら私が無茶な言い分したって賛同しざるをえなくなるでしょう?」

「あ、はい」


 まあ、確かに。休暇を保証するって宣言している以上それを最大限援助する形になるだろう。こうなったら公爵家の手腕に任せてわたしは知らんぷりしてしまおう。出来るとしても後でカインにはご愁傷様ですと労うぐらいか。


「ですが円形闘技場での大会は毎年開かれている由緒正しき催し。この西の公都でも選りすぐりの猛者が集ってくるものと思われます。陛下は歴戦の強者を相手にしても勝利すると?」

「当然でしょう。その心積もりと自信が無ければわざわざ親衛騎団や宮廷魔導師達の目を盗んでまでここに足を運んでこないわよ」


 陛下は一切の迷いも無くわたしへ自信満々な笑みを向けてくる。

 ふうむ、あいにく今は魔導兵団の制服だしこの間は皇帝としての正装を身に纏っている。身体の線が出ていないのでどれだけ鍛えているのか確認するのは難しい。ただ勇者として数多くの死闘を潜り抜けてきたイヴと比べるとどうも肉付きが薄い気がする。

 いや、素人目で見た所で達人の力量は計れまい。陛下だって軍を率いていた身、戦場を駆け抜けた戦士達を何度も目にしている。それを踏まえてなお自信を覗かせるのであれば、よほどの実力を秘めているに違いない。


 ……ますますわたしやタマルが優勝から遠のいていくのを肌で感じながらも何とか表情には出さないようにした。


「で、魔導兵団に紛れ込んだんですからバテシバの賛同は得ているんですよね?」

「無断に決まってるじゃあないの。むしろバテシバこそわたしを働かせようってしている大元なのに。いやあ、あの子の目をごまかすの大変だったわ」

「ちょっと待ってください……! わたしあのバテシバに目を付けられたくないんですけど?」

「そうなったら全部私のせいにしてくれていいわ。バテシバだって同級生かつ好敵手だったマリアの人柄は良く分かっているから強くは咎めてこないでしょうし」


 あまりに楽観視しすぎでしょう。しかし既に陛下はこの公都の地に来てしまっている。帝都で皇帝の失踪が発覚するのはどんなに遅くても今日中の筈。優秀な宮廷魔導師ならこの広大な帝国の中から陛下お一人を探すのだってさほど困難ではないし、もはや時間との勝負と言っていい。

 あのバテシバ当人だけでも今のわたしでは勝ち目が薄いのに彼女が率いる魔導兵団や宮廷魔導師達に目を付けられたらわたしのお先は真っ暗だ。もはやこの期に及ぶなら陛下の采配とバテシバ達の温情に縋る他ないだろう。


「……分かりました。わたしの家でよろしければ」

「さすがマリアは話が分かるわね! ありがとうね」


 結局わたしの方が折れてしまった。ここで意地を張って断った所でいい方向には転びやしないだろう。陛下はわたしに軽く頭を下げてきたので、わたしも思わず頭を下げてしまった。


「すみませんがわたしは夕方まで外出しているので、しばらくこの祭典を楽しんでいてもらえませんか?」

「ええ、勿論そのつもりよ。折角のお祭りだもの、思いっきり楽しまないとね」


 ふと、陛下の視線がノアへと移る。陛下は片方の手袋を外すとそちら側の手をノアへと差し伸べてきた。その面持ちは相変わらず絶対の自信に満ち溢れていたものの、どこか高揚しているのを感じ取れた。


「ようやく会えたわね。パルティア防衛戦では前線に出てこなかったし、この間のオデッサ攻略戦では指揮してすらいなかったでしょう。レモラ帝国皇帝のサライよ」

「ふうん、成程。初めまして。ノアって言う」


 そうか、これは好敵手を前にした者が浮かべる歓喜か。陛下はノアの正体を看破した上で敵であった魔人ノアを認めているのだ。彼もわずかながら喜びを滲ませて陛下の手を握る。


「帝国軍には随分と世話になったみたいかな」

「散々パルティアに侵攻してきたんだから意趣返しよ。次がパルティアかキエフか分からないけれど、今度だってアンタが指揮する軍に勝ってやるんだから」

「それは楽しみ……って言いたいけれど、多分俺達魔人は当分の間人類圏には攻めないって考えてもらっていい」

「へ? どうしてよ。いや、防衛に割く人手と資材が抑えられるからこっちとしてはありがたいんだけれど」

「事情が覆ったんでね。人類圏に進行する意味がもう失われたって認識してもらえればいい」

「……そう」


 陛下は苦渋の表情を見せて手で額を押さえた。もう魔王軍が攻めてこない歓喜や好敵手とはもう戦えない落胆を見せると思ったら、わたしが全く予想していなかった反応だった。色々と可能性を思考していると、いつの間にか陛下はこちらへと視線を投げかけていた。


「ねえマリア。今ってイヴは幸せだと思う?」

「へっ?」


 唐突な質問に思わず魔の抜けた声を発してしまったけれど、いきなり話題転換されたわけではないと考え直した。大局を見据えていた陛下がそんな軽い意図の発言をする訳もないだろう。ならこの問いかけがこれまでの話の内容と密接に結びついているんだろう。

 魔王軍が人類圏侵攻を辞めた。魔王軍の方針は魔王亡き今それぞれの軍団長に任される。魔人ノアと妖魔サロメはそれぞれ人類圏への侵攻を続けた。何の為に? 無論勇者によって討ち果たされた魔王を復活させるためだ。それを誰が止められる? 魔の者の悲願を何者が覆す?


 そんなの、魔王当人にしか無理な話だ。


 思えばキエフ公爵のエステルもイヴとサロメが対峙した場にいた。侵攻してきた魔王軍撃退の為に遠征軍を率いてきた陛下はエステルと会談したから、その際のあの場面の顛末を聞いていても不思議ではない。義理堅いエステルならイヴの真実を伏せてくれたかもしれないけれど、言葉の端々に漂う違和感を陛下は逃さず嗅ぎ取ったんだとしたら、既にこのお方はイヴの真実に到達しているかもしれない。


 ――勇者イヴと魔王アダムはもはや全てが混ざり合って一心同体となっている、と。


 それを踏まえて最近一番イヴと付き合いの長いわたしに訪ねてきたんだとしたら、その回答には大きな意味と責任を伴う。多分今後の行く末を決定づけるとまで言い切っても過言ではあるまい。けれど、それだけ重要な質問だろうとわたしの答えは一つだった。


「ええ、とっても幸せでしょうね」


 これしか言いようがない。例えまだ未だ復讐の旅路が途中であっても、戻ると約束してくれたこの公都から離れても、誰一人行動を共にする仲間がいなくても。イヴは恋い焦がれていたアダムと一緒にいられるのだから。ずっと、ずっと……だ。

 陛下はどこか寂しそうな笑いを浮かべると「そう」とだけ呟いた。多分、わたしの返事だけで陛下も全て察してしまったんだろう。いや、キエフへの出発前にイヴが陛下の前で公妃ミカルに見せた狂気を始め、再会した当初からの言動で感じ取っていたのかもしれない。


「結局、私は皇帝になっても家族の一人すら救えなかったのね」


 初めてわたしの前で陛下が見せた弱音の裏には一体どれほどの想いが詰まっていただろうか。わたしにはもはや想像も出来なかったし、する資格も無い。わたしはその結果に至った当事者として他の人の想いを真摯に受け止めていくばかりだ。

 けれど、それでもわたしはあの時の行動が間違っていなかったんだと信じたい。確信は出来ない、まだイヴの旅路は終わっていないから。もしかしたら一生わたしの中でくすぶり続けるかもしれないけれど、それはそれでいい。

 けれど、あの時のイヴの想いだけは絶対に否定させない。その決意はわたしの中で確固たるしるべとなっていた。


「ごめん、しみったれた話になっちゃったわね」


 陛下は自分の頬を両手ではたくと、その後にはいつもの自信に満ちた物腰に戻っていた。それは驚嘆するほどの切り替えの良さだった。


「それじゃあしばらくは内政に従事するの? それとも非人類圏にでも侵攻していくつもり?」

「いえ、非人類圏にはもう侵攻している。魔王軍は六人に軍団長に率いられた六軍と魔王様直属の軍で合わせて七つ。人類はそのうち二つを撃退しただけに過ぎない。残りは未だ東や南東へ進軍している」

「やっぱりこの間キエフで打ち負かした二つの軍はまだ壊滅していないのね」

「サライの妖魔軍は現地調達だから本軍はまだ健在だったと思うよ。俺もキエフ南方には魔人の軍勢の全てを向けてはいなかったしね」

「それならまたこの間みたいに帝国に攻めてこれるでしょうよ。何でやらないのよ?」

「俺はイヴがやろうとしている面白い事を邪魔立てされるわけにはいかないから、当面は他の軍団長率いる魔王軍が魔王様の意図に逆らって西進してきた際の足止めに従事する形になると思う」


 魔王と言う魔の者の頂点が討ち果たされた事で未だ健在の魔王軍は空中分解途中なわけか。おそらくは新たな魔王が誕生しない限り当面の間は人類圏の平和が保たれるだろう。

 ただ、そこで一つ疑問が思い浮かぶ。おそらく誰もが一度は考え付くだろうけれど現実を目の当たりにした誰もがそんなのどうでもいいとかなぐり捨てただろう。けれど、人類圏に平和が戻った今なら問いかける余裕もある。


「ノア、一つ質問なんですけれどいいですか?」

「ん、内容によるけれど答えられる範囲なら」

「どうして魔の者達は世界に混沌をまき散らすんです? 魔王が討ち果たされてもやがては新たな魔王が現れて、を歴史上幾度となく繰り返していますよね?」


 魔物はともかく魔の者達、魔人や妖魔は考え方こそ違うけれど意思疎通は可能だ。お互いに利があるなら戦い合わなくても協調路線に転換だって出来るんじゃあないだろうか? 多くの問題を抱えているけれど、いつかはきっと手を結べるはずだ。

 理不尽に振るわれる暴力、無慈悲に生を終える人々。それが魔の者が単に本能に身をゆだねた結果なのか、それとも殺戮と破壊の先にわたし達の計り知れない悲願があるのか。動機さえ分かればきっとお互いを分かり合えるきっかけになるだろう。


 けれど、ノアは無情にも顔を横に振ってきた。間髪入れずに、しかも一切躊躇いの無い動作だったのでわたしは少なからず衝撃を受けてしまう。


「あいにくマリアの考えた通りに手を取り合うのは絶対に無理だと思う」

「どうしてですか? 今わたし達はこうして話し合えているのに……!」

「それはマリアがどちらかと言うと俺達寄りの考えを持っているからに過ぎない。他の人は悪魔の囁きより天の啓示の方を間違いなく信じるでしょう?」

「? それってどういう……」


 ノアは右手で空を、左手で地面を指さす。……いや、これは多分違うな。右手で天を、左手で大地を現したんだ。


「俺達魔の者は世界をあるべき姿に正すよう定められた使命を持っている。最短の道が圧倒的暴力による堕落と殺戮と破壊だっただけで、最大の目的は創造主の子らに天よりも魔を強く認識させる事だ。全世界の命ある者がそうなった瞬間、俺達の使命は達成される」


 ノアは両手をひっくり返し、今度は右手で大地を、左手で天を指さした。


「天と魔は逆転して世界は再生される。魔が正しき道となり天が悪になった世界にね」

「せ、世界中の生物を殺して回るつもりなんですか……!?」

「多少の犠牲はやむを得ないけれど神の創造した者達を駆逐してどうするの? 人々には主や天に祈っていたように俺達魔の者を信仰してもらわなきゃあいけないのに」

「……つまり人類はそのままに神の遣いが天使から悪魔に変わるだけだ、と?」


 目の前の魔人は静かに、けれど厳かに頷いた。

 勿論誤った神の教えを広める魔の者達は現在の価値観から言えば悪だろう。けれど逆転した世界では悪魔の囁きこそが神の啓示、天使よりもたらされる教えが人々を堕落へと導くものへと変貌する。神の創造した者達の価値観の逆転、それこそが目的なのか。


「正しき世界でも神の肖と像を元に創造された人類は変わらない筈さ。そして神からの教えも根源は不変のままだとは断言する。けれどそれを取り巻く環境、社会は今とは全く異なるものになるだろうね」

「……創造主は唯一の偉大なる存在で、天使と悪魔が人類を巡って争っているだけだと?」


 いや、そもそも世界は本当に創造主の手により六日で誕生したとノアは言うのか? わたし自身は天から啓示を受けたわけでも奇蹟を体現したわけでもないので主の存在を疑問視こそしていないけれど崇拝まではしていない。これでは教会の教えこそが真実でわたし達魔導師は――……。


「それが真実かは棚上げして、少なくとも魔の者の間で信仰される教えはそんなものかな」

「……へ? あー……成程」


 ようやく納得がいった。つまり魔の者達もそれが真相かは分からないのか。崇高なる使命とやらを与えられたのは魔王なのか、それとも魔の者全てなのか。その辺りはさっぱりだけれど、どうやらノア達魔の者はそのように黙示録を信仰の対象として行動理念としているのだろう。

 これでは今の人類が魔王軍と分かり合えないのも無理はない。むしろアダムに心奪われたイヴや今こうしてノアを気にしているわたしが異端なんだろう。ゆくゆくはイヴやわたしのような魔の者に対して好意的に考える者が広まればいい、辺りか?


「だから今はイヴに任せておけばいいと思っている。彼女ならきっと俺達魔王軍が侵攻するよりもはるかに劇的に魅せてくれるに違いないからね」

「あまりそうは思えませんが……。今のイヴは私念で動いていてもう人類の命運みたいな大事には関わらないようですし」

「そんな方向性でこの間のキエフはどうだったのかな?」

「……ものの見事に色々とありましたね」

「あっははは!」


 思わず頭を抱えたわたしを見てノアは軽快な笑い声をあげた。もうこの場に様々な重い雰囲気はただよっておらず、祭りのにぎわいを見せる活気あふれる場面の一部を切り取った情景に戻っていた。


「そんなわけで当分は静観の予定さ。分かってもらえたかな?」

「……まあ、話半分だけ聞いておくわね」


 陛下は肩をすくめると、わたしの肩へと優しく手を置く。そして顔をわたしの耳元へと寄せると、


「魔の者に惹かれるのは別にいいけれど、色々と覚悟は決めておきなさいよ。イヴみたいになりたくなかったらね」


 と親身に、かつからかい気味に、しかしやや鋭く囁いてきた。

 誤解だ、と一蹴するのが一番正しいと思う。何せ確かにノアが気になるのは誤魔化しようもない事実ではある。かと言って心奪われるのとはまた違うのも覆しようがない。ただ一目惚れとは違った恋愛、関係を少しずつ深めていく絆もあるだろう。今後そうなるかは今のわたしには見当もつかない。


「どんな結末になろうと、後悔のない選択はしていきますよ」


 だから、わたしは過去のマリアにも未来のわたしにも胸を張れる道を歩んでいくばかりだ。

お読みくださりありがとうございました。

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