1話 始まりの朝日(ライジング・サン)
1話 始まりの朝日
ドスッ。床に鈍い音が、かなり大きめの静かな部屋に響き渡る。
ベッドから落ちて間もなく今の時刻を知って驚倒するこの少年の名は朝峰拓人。
財閥の御曹司ということを除くとごく一般の男子高校生なのだが、
今から始まろうとしている彼の学園生活が、彼と彼とを取り巻く者たちの人生を大きく変えることをまだ彼らはまだ知る由もない。
......おっと、余談が過ぎたようだ。では、これからはじまる彼らの学園生活を楽しんでみるとしよう。
拓人「ち、遅刻だ~~~~~~~~~~~!!!」
そう言い、拓人は大慌てでおろしたての制服を着て、鏡の前に立ってうわ、似合ってねーなと一言呟いてから、切なげにあの時買った彼女とのお揃いのネックレスを首に身に着けてかなり足早に玄関のドアを開けて学校に向かった。
ヤバい。非常にヤバい。
只今の時刻8:10分。そして今日から通い始める花咲学園の登校時刻は8:25分。
そして、拓人の家から花咲学園までは徒歩15分。
つまり、拓人は新1年生になった早々遅刻をしそうなのである。
新学年や転校の際の第一印象はかなり重要だ。その第一印象が新学年早々遅刻するやつだと
箔が付かなくなる。
そんなことを思いながら、拓人は決して速くはないが全力で学校へと走るのであった-------
拓人「な、なんとか間に合った......」
今にも倒れるぐらいに息は荒く、顔は走ったのと朝食を食っていないのもあり
頬が痩せこけっていた。これでは、遅刻以前の問題である。
少し落ち着き、クラス分けが張り出されていたのを思い出してそのクラス分けが載ってある裏庭
に行ってみると、
??「あ! 拓人じゃない!」
拓人「ん? あ~夏美! 久しぶり......って言ってもついこないだ会ったばっかか」
夏美「な~に変なこと言ってるの~? ほら、クラス分け一緒に見よ?」
今俺が話しているこの女子の名は上原夏美
俺の幼なじみで唯一ふつーに接することができる女子であり、俺の家のことなどだいたいのことは知っている。
端正な顔立ちで、腰のあたりまで伸びている濃い茶髪に、吸い込まれるような瞳をしていて人懐っこい性格をしているためか、昔から夏美は男子にモテていた。
よく俺といたからカレカノってよく間違えられてたっけ......
あいつ、いつもそういわれると顔真っ赤にして否定してたから俺のこと嫌ってるのかなと思ってた時期もあったけど今ではお互いに信頼していている。
夏美「あ!! 拓人! 私たち同じクラスだよ!!」
拓人「おーホントだ」
夏美「やった~!」
拓人「んじゃ、クラスも分かったことだし下駄箱に行って早く教室いこうぜ」
夏美「あ、ごめん! 私寄らないといけないとこあるから先行ってて?」
拓人「あーそうか、了解。じゃあ、教室でな」
夏美「うん!」
そうして俺は一人で下駄箱に向かった。
今回は幼なじみである夏美の登場回でした。
まだなろうを初めて間もないので、不慣れな点もあるとおもいますがこれからがんばってこの
「俺の非リア充生活は終わりを告げた。」を書いていこうとおもっているので応援よろしくお願いします!