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蒼穹に影  作者: 夜博
2/3

濃霧期 ⅰ

春夏秋冬


春が来ると

「また1年が始まってしまった」と


夏が来ると

「つらい時期が来た」と


秋が来ると

「もう1年が終わってしまう」と


冬が来ると

「また何もできなかった」と


下をむいて 控えめに生きていた

それだけなのに

ああ こうも

我儘になってしまうもので



狐の人


彼は 私の中の荒野に棲む

黒い狐

だけど 荒野はあまりに広く

彼を見つけるのは

とても難しい


当夜も

つめたい月が沈むまで

彼を探して



微熱


熱がこもり

頭の中に 溶岩が溜まっているよう

ぐらつく視界は 役立たず

直感が その熱に

夏の夜を感知する

時刻は2時半

原因不明の悪寒に 迷信を

蜘蛛の糸で繋いでは

夢も見ず

誰かの声を 空耳に聴く


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