祝!今日の華琳さん家!
「みんな、よく集まってくれたわね」
「いや、もしもし?華琳さん?集まるも何も、俺しかいないんだけど。どういうこと?それに、なにここ?あと、紐解いて」
俺はクルリと周りを見渡す
可愛い女の子と狭い部屋に二人っきり
男としては、最高の状況なんだけど
テーブルに対面して座る俺たち
正確には、簀巻きの俺と、何やらニコニコと少し恐いくらいの笑顔を振り撒く華琳さんだ
その前にはマイクが二本
そして、積み上げられた…葉書…ハガキ?
え?まるで、これって…
「ラジオ番組?」
「そう!左慈と于吉に聞いて、面白そうだったから早急に造らせたのよ」
「そうなんだ。でも、なんでラジオ番組なんか…」
「ふふ…!よく聞いてくれたわね!」
興奮した様子でフリップを取り出すと、これでもかー!と言わんばかりに見せ付けてくる
「……近過ぎて見えない」
「どう!?凄いでしょ!」
「いや…だから、近過ぎて見えないって」
「もう、字も読めないの?はぁ…仕方ないわね…要約するとね、凄く…凄いってことよ!」
ぐっ!と拳を握りしめ、感動を身体中に滲ませながら、華琳は宣った
「なんということでしょう!視界を奪われた上に、主観丸出しのヒント!一体、何のゲームなのかな?ていうか、分かるわけないっての!貸しなさい!…えーっと?何々~?」
華琳からフリップを奪い取ると、そこに書いてある字を読み上げていく
「ちょっ!?えぇ!?いつの間に縄解いたのよ!」
「縄の扱いは紳士の嗜みだぞ?天界じゃ、『運動会』ってので、縄を使った闘いを繰り広げるくらい当たり前のモノなんだから」
「な、縄を使った闘いですって?そ、それって…もしかして…」
「うむ…。男女混合でやるとこもあるのだよ」
「混合で…ってことは、混合じゃない場合もあるの!?嘘!?」
「え?むしろ、混合じゃない方が普通でしょ?」
「そ、そんな…」
「みんな、熱く成りすぎちゃうもんでさ、最後はみんな、揉みくちゃになっちゃうんだよな…」
「えぇ!?しかもそれ、集団でやるの!?二人で楽しむものではなくて!?」
「あはは…当たり前だよ。みんなでやるから、意味もあるし、相手を降伏させた時の喜びも一入なんじゃないか」
「こ、降伏…!?…ゴクリ。ち、ちなみにあなた、降伏させられた経験は?」
「あはは…、ないって!俺はいつも、降伏させる側だったよ。でも、あの駆け引きがいいよね?降伏させられる間際の相手の顔…あれが一番、最高だわ!」
「へ、へぇー…常勝なの…(だ、だから、私もアレに関しては勝てる気がしないのね…まぁ、相手をしてくれるだけで、私は嬉しいけど…)」
「本当、燃えたな……綱引き」
「綱引き!!?綱引きのことだったの!?」
「えっ?そうだけど、急にどうした?」
「それなら、そうと早く…っ!?いえ、なんでもないわ…」
「なんだと思ってたの?」
「なんでもないって言ってるでしょ!?ほ、ほら、コレ忘れてるわよ!?」
フリップを俺の手から奪い取ると、バンバン!と叩き、華琳が叫ぶ
何故か、その顔は朱に染まり目尻には涙すら浮かんでいた
「あーはいはい、ったく…何を怒ってんだよ…」
「いいから、読む!」
「はいはい…えーっと?」
今天的華琳先生家!一周年・特別企劃!
~祝!是累計200万訪問突破ロ約!全体人員集合!~
「ふふ…どう?」
「ウチの華琳さんが、そんなにドリフターズなわけがない」
「え?」
「惜しい。掴み所はいいが、読みにくい」
「え?え?」
「ラジオやるんだろ?聞いている皆さんに分かりやすく伝えるのが、俺達の役目じゃない?」
「え?え?え?」
「はい、書き直し」
「え?えぇ……ぐすん」
華琳はフリップを受け取ると、じぃ…っと見つめて、書き直しを始めた
俺はその様子をただ、黙って見つめる
「で、出来たわ…」
「ん…。よし、これなら分かるね」
「ほっ…」
「それじゃ、はい。もう一回ね?コホン…」
今日の華琳さん家!一周年・特別企画!
~祝!累計200万アクセス突破だよ!全員集合…してください!~
「ど、どうでしょう?」
華琳さん、めっちゃ、低姿勢やないですか…
「へぇ!凄いね!華琳が興奮するのも分かるよ!」
「で、でしょ?詳細を言うならこんな感じらしいわ」
2011/07/01現在の累計
PV:2,200,098アクセス
ユニーク:159,627人
「に、200万アクセス突破、おまけに15万人強の人たちが見てるのか!?こ、こりゃ、本当に凄いな…」
「ふふ…凄いわよね。でも、話はまだ終わりじゃないのよ?」
「え?まだ、あるの?」
「ええ、これよ!」
今日の華琳さん家
連載:N5244L
掲載日:2010年 05月 21日
「おお!一周年じゃん」
「そう、連載開始から一年経っているのよ…1ヶ月前に…」
「あ、本当だ…。でも、1ヶ月前って何もしてないよね?」
「えぇ。この世界の産みの親、『黒子』もつい最近、知って驚いたそうよ」
「…ダメじゃん」
本当、すみません…
「勝手に入って来ないでくれるかしら?」
あ、すみません…
「華琳?俺らの母なんだから、大切にしようよ」
「"父"よ?」
「……え?」
「作者は"男"よ?」
「はっ!?嘘!?マジで!?」
本当ですよ?『黒崎黒子』は生粋の野郎ですが、何か?
ていうか、皆様、とっくにお気づきでしょ?
「黒子…勝手に喋るなって…言ったわよね?」
す、すみません!
"ブッツ!"
「あ、マイク電源、切った…。なんで、そんなに、華琳に弱いの?」
「秘密よ。で、なんの話だったかしら…?えーっと…黒子!」
えーっと…アレです。一刀の息子をもいで、女の子にしたらどうか…って話♪
「それは…違う話でしょ?『教えて!華琳さん!』の話じゃない。まぁ、あっちも進めないといけないわね…」
「え?ちょっ!?何の話!?」
「分からないなら、いいのよ…。この小説時間で、一年後を楽しみにしてなさい」
分からない人は、ネットで『教えて!華琳さん!』で検索するですよ?
「な、何!?一年後、俺に何が起きるの!?」
「まぁ、色々よ。さて、話の続きよ、続き!」
「えーっ?かなり、気になるんですけどー?」
「答えは出さないわよ?ほら、一刀、時間がないわ。サクサクいきましょう」
「お、応…。でも、ラジオ?…ラジオって、具体的に何をするつもりなの?」
「半年前から、民や兵の要望や質問、意見を聞くために街や城内に目安箱を設置したの。こまめに目は通し、後日、回答していたのだけど…」
「ちょい待ち!あれ?政務は向こうの文官がやってるんじゃないの?」
「政務に関しては、ね?ただ最近、投函の中には政務と関係ないモノが混じり始めたようなの」
「それが、これ?」
目の前に置かれた葉書を一枚取って、眺める
確かに内容は、至ってシンプルなもの…
どうやら、子供の字のようだ
学校…ちゃんと、役に立っているようで安心した…
『お空は…なんで、紅くなったり、蒼くなったりするの?』
ふふ…可愛いなぁ…
「まぁ、不要な案件が増えるのは、平和になってきたって証明でもあるわけど。不要だからといって、切り捨てるわけにはいかないわ」
「大切な民や兵の意見だもんな…」
「ええ!だから、一刀にも天界の知識を生かして手伝って貰いたいのよ」
「なら、わざわざラジオ番組にする必要はないんじゃない?大体、ラジオ自体ないじゃん?」
「雰囲気よ、雰囲気。仕事は楽しみながら、やりたいじゃない♪」
「わーぉ。最近、雪蓮に影響を受けて来てない?」
「雪蓮は、それ以前に仕事をしないじゃない」
「そーでしたね」
「雪蓮もそうだけど、桃香も逃亡癖があるみたいね。本当に…大丈夫なのかしら。蜀呉は」
「だ、大丈夫だろ?」
「まぁ、そのための三国同盟よね。酷い場合には、私が出ればいいのよ…鞭でも持って」
「ちょっ!まっ!何する気!?」
「何って、怠けているお姉さん方を懲らしめに行くのよ。主に閨で…」
「ちょっ!誰か!警邏、呼んで!ここに三国同盟を脅かす人がいるから!」
「ふっ…止められるもんですか!私は覇王、曹孟徳なのよ!」
「それは、もはや、暴君ですよ!」
「まぁ、冗談は置いておいて」
「いや、絶対、本気だったろ?」
「失礼ね!九割だけよ!」
「それって、ほとんど本気…」
「さぁ、時間が勿体ないわ。ラジオやるわよ」
「おぉ!いっそ清々しいくらいのスルー。まぁ、それは良いけど、番組名はないの?」
「番組名?…ね、ねこねこラジオ?」
「……え?華琳、猫好きなの?」
「ち、違うわよ!ほら、一刀が決めなさい!」
「へぇー、猫が好きなんですね?わかります」
「違うわよ!猫なんて…あの、モフモフなんて…」
「モフモフが好きなんですね?わかります」
「だから、違うの!あの、肉球なんて…ぷにぷになんて…」
「ぷにぷにがいいんですね?わかります」
「っ~!そうよ!猫が好きなの!ぷにぷにモフモフがいいの!何もしなくても猫が近づいてくる風が羨ましいの!悪い!?」
「あはは、触ったら良いじゃん。領内、沢山いるよ?」
「一国の王が、路上で猫を触ったらだめでしょう?ほわ~ってなったら、だめでしょ?」
「かな~?」
「そうよ!ほら、一刀が番組名を決めなさい!」
「んじゃー。『覇王ラジオ』」
「いいわね。無難で」
「無難とかいうなー」
「それじゃー。いくわよ!」
「「『覇王ラジオ』略して、ハオラジ!すた~と!」」
この番組は、世界を手にしてもあなたの心は手に入らない!曹操こと華琳と
どうせ天から降りるなら、女風呂に最初に落ちたかった!天の御遣い北郷一刀がお送りします!
「さあ、一通目のお便りよ。"みんな同じ顔さん"からのお便り。あー、多分これ、ウチの兵たちね」
「華琳…そこは黙っててあげようよ…」
「『曹操様、こんにちは!』はい、こんにちはー。えー…『突然ですが質問です。天和ちゃんのライブはいつ復活するんですか?』…だそうよ?数え役満シスターズに関する同一の質問がいくつか来ているけど、これの回答は一刀が適任かしら?」
「天和、地和、人和のこと?まぁ、この大戦が終わるまでかな…。三人の活躍は、太平の世でこそ、語り継がれてゆくものだろう?」
「そうね。不安に染まった民の心を、勇気づけられることができる者たちって、あの子達だけですものね」
「まぁ…三人の修行が上手くいったら、戦にも参加してもらうかもね…っと…ここから先は秘密ね?」
「大人の事情ね?」
「え?あ、うん、大人の事情。…大人の事情?それじゃ、次のお便りに行こう。…おっ?華琳に来てるぞ?」
「私?えっと…"自由の探求者さん"からのお便り。…雪蓮ね…」
「だから…言っちゃだめ…」
「いいのよ。『一周年、おめでとう!で、質問なんだけどいいかしら?一刀って、何歳なの?』…え?それは…あれ?一刀って何歳なの?」
「え?なに?そりゃ、あれ?何歳だっけ?」
「貴方が、この世界に来たときは…同い年だったわよね?」
「うん…。うん?そうなの?」
「そうだと、私は思ってたのだけど、違うの?」
「うーん?そう感じたら、そうなんじゃないの?」
「はっきりしないわね?」
「まぁ、"恋姫"って、アレだしね?」
「そうね、アレが主体だものね…?仕方ないわね。でも本当に、あれから何年経ってるの?」
「時間軸的な話?そうだねー。俺がこの世界から消失した日から整理しようか。んじゃ、北郷一刀の消失は、何年前?」
「なにそれ…?えっと、三年前よ?」
「北郷時間では、六年前だね」
「向こうは、二倍の時間が流れているのだったわね?」
「うん」
「じゃあ、一刀は、私より三歳年上になるのね」
「そうなるね……む?むむむ…?」
「どうしたの?」
「華琳、兄弟いないの?」
「いないわよ?」
「え?いないの?」
「いないわよ?でも、兄は欲しかったわね…」
「…華琳。俺のこと」
「呼ばないわよ?」
「呼んでくれないの?」
「よ、呼ばないわよ」
「お兄ちゃんって…」
「し、しつこいわね、呼ばないったら、呼ばないの!」
「えええぇー…?」
「…よ、呼ばない…わよ?」
「うるうる…」
「っ……そ、そんな目しても…ダメなものは…」
「うるうる…」
「ぅうう…い、一回だけよ?」
「いよっしゃあああぁぁぁー!!!」
「び、びっくりした…」
「華琳!早く!早く!」
「そ、そんなに、目を輝かせないでちょうだい。はぁー…仕方ないわね、こほん…」
「全国のお兄さん読み手の皆さん…お待たせしました!皆の妹、華琳さんのギリギリコール入りますよ!太陽のように眩しく、月のように美しく、流れ星の如く儚い瞬間をご堪能ください。それでは、皆の妹、華琳で『おにいちゃん』」
「なっ!?やりにくい!凄くやりにくいわよ!?」
「ええぇー?ちょっと、頑張ろうよー?覇王でしょう?」
「覇王、関係ないわよ!」
「んじゃー、乱世の奸雄でしょう?」
「奸雄、もっと関係ないわよ!」
「もう、わがままばっかりだな…。うちの華琳さんは…」
「一刀、まさかと思うけど、遊んでない?」
「遊んでなんかないやい!真面目に不真面目にお願いしてるだけだい!」
「そう?…あれ?不真面目?」
「さあ、華琳!全国のお兄ちゃんに向かって。はい!」
『お…お兄ちゃん、だいすき…』
「……」
「ど、どうだった?」
「……」
「か、一刀?」
「俺も大好きだー!!!」
「っ!?」
「痛っ!?顔、痛っ!グーはないだろ!?グーは!」
「い、いきなり、抱きついてくる貴方が悪いのでしょう!?わかってる?仕事中よ?仕事中」
「華琳!閨に行こう!すぐ行こう!」
「行かないわよ!」
「ショボー(´・ω・`)ーン」
「っ…そんな顔しないでよ。あとで、ご飯作ってあげるから、ね?」
「炒飯食べたい」
「わかったわ。華琳お姉さんに任せなさい!」
「頼もしい、お姉さんだな。よし!頑張るか!次のお便りいくぞ!」
「ふふ…えぇ!いきましょう!」
「"呑気太守さん"からのお便りです」
「桃香ね」
「だから、言うなって。えっと『こんにちは!何を書いたらいいか分からなかったので、とりあえず、質問にしてみたよ!あのね、ご主人様は魏呉蜀を見てみて、どの国が一番好きかな?』…へぇ?面白いな」
「魏呉蜀、三国の中で、どの国が一番好きか…ね?一刀は今、三国の皆と交流の深くなってきたところだけど、改めて降りるとすれば、どの国がいいかしら?」
「そうだな…?外史では、"蜀に降りた俺"も"呉に降りた俺"もいるらしいからね?」
「そうなの?ということは、敵として合間見えていたかもしれないのね」
「そうなるね。うはー…それはそれで、鳥肌もんだな!」
「ふふ…手加減はしないわよ?でもそうね…」
「ん?どうした?」
「もしも…もしもの話ね?でも、敵に貴方が居て、もしも、魏が天界の策を打ち破り天下を平定したとしたら、私はやはり、一刀を欲しがったと思うわ」
「え?いやいや、男の将なんか要らないでしょ?間違いなく首刎ねられてたって!」
「刎ねないわよ。あなた、私を何だと思っているの?」
「魔王曹操…」
「は?え?ごめんなさい、聞こえなかったわ?もう一回、言ってくれるかしら?(にっこり♪)」
「なんでも、ないです!!!」
「はぁ…前にも言ったはずよ?私は、才能のある者が好きなの。天界の知識なら尚更よ」
「でも、それは華琳の御眼鏡に適って初めて、許される話だろ?」
「ええ。力を示さず、安穏と生きているようなら、間違いなく刎ねるわ。貴方が、初めてこの世界に来た時のように、ボーっと毎日を過ごしているようならね」
「その節は申し訳なかった」
「いいのよ。ちゃんと心を入れ替え、期待以上の成果を挙げてくれたのだもの。感謝するのは私の方よ。魏に、私の元に降りてきてくれてありがとう、一刀」
「華琳…。うん!やっぱり、俺はこの魏に、華琳の隣に立ちたい。華琳の隣で、民を見つめていたい」
「っ…」
「華琳?…え?泣いてるのか!?」
「な、泣いてなんかないわよ」
「あはは…でも本当、こんな可愛い子と一緒に過ごせるなら、また、生まれ変わっても魏に来たいな。一般兵でもいいから」
「ぐしぐし……。ふふ…それじゃあ、これから何が起きても、必ず側にいなさい。いい?わかった?命令よ?」
「うん、わかった。必ず側に居るよ」
「ふふ…桃香には、感謝しないと」
「ああ。この葉書きのおかげで、想いの再確認ができた」
「えぇ。それじゃ、一旦休憩しましょう」
「休憩?早くない?」
「時間は、沢山あるのですもの、ゆっくりいきましょう」
「まぁ、そうだな」
「と言うわけで、ここからは、趣旨を変えてお送りするわよ?題して!」
『華琳さん家の重箱のコ~ナ~♪』
ドンドンパフパフ~♪
「華琳、医務室、行こうか?」
「私は、至って正常よ!いい?この、コーナーは本編『華琳さん家』で触れられなかった、どーでもいい、それでいて気になる話を、一刀に解決してもらうコーナーよ!」
「へぇ、俺?まぁ、答えられることなら、答えるよ?でも無理そうなときは…」
「何とかできるわよね?」
「……はい!?」
「何とかしなさい。作者を捕まえるとか、何とかして」
「いやいや!!!俺、作者に会ったことすらないから!?」
「天界のどこかに居るわよ、きっと」
「日本中周って、探せと!?さっき、声してたじゃん!?そこら辺に居ないの!?」
「今は、"ろぐおふ"してるわよ。寝たわね」
「寝オチですか!?」
「それじゃ、いくわよ?」
「唐突すぎるよ…華琳さん…」
「私が使っている武器、名前は知っているわよね?」
「死神鎌・絶だろ?主君の武器くらい、ちゃんと覚えてるって」
「そう。では、あなたの武器の名前は?」
「オロチのこと?」
「そう。なんで、その名前になったの?オロチって、"大蛇"と書くのでしょう?見た目、全然、蛇っぽくないのだけど」
「ああ、オロチは性格には"八岐大蛇"って書くんだ。俺の居た国では、有名な伝説の生き物さ」
「こちらでいう、龍のようなものかしら?」
「そうそう。八岐大蛇は、八本の首と八本の尻尾を持った大きな大きな蛇なんだ。見た目はそれはそれは恐ろしく、襲い来る者には容赦なく、その牙を突き立て締め上げ殺すぞ?」
「お、恐ろしいはね…」
「あぁ。でも、力は使いようだろ?恐ろしい風貌は、簡単には人を寄せ付けない。つまり、無駄な争いは避けられるってことさ」
「そう、つまり。畏怖をもって敵を戒め、それでも、挑んでくる敵は無慈悲にねじ伏せる、と。そういう、決意の表れなのね」
「まあ、それだけじゃないけどね。オロチの秘密を少し話すよ。オロチは、八の武器と一の盾で構成されてるんだ」
「八つもあるの!?えっと確か、私が見たことがあるのは、『ヨーヨー、堰月刀、太刀、双剣あと…篭手』かしら?」
「だね。あと、武器が入ってる箱。あれも、武器だよ?」
「…え?あれで、殴るの?」
「うん。こう、"ドコッ!!!"って」
「爽やかな笑顔で、エグイ事言うわね」
「うむ。まず、一人一矛の設定の中、一人で八矛も持ってる時点でエグイよね?」
「そうね。ん?ということは、あと二つあるのね?」
「ううん?"三つ"」
「え?全部で、八つなんでしょう?」
「あ、箱は含まないんだ。基本、あれは盾として使うから」
「あー…だから、八矛一盾なの…」
「そいうこと。まあ、もう少しで、全部出るよ。詳しくは、本編でね?」
「ふふ…楽しみにしてるわ。でも、今まで出てきた武器って、何か見たことあるのよねー。もしかして、あの武器たちって…」
「さぁて!次、行こう!次!」
「え?えぇー…?これも、大人の事情?」
「うん。大人の事情」
「仕方ないわね。それじゃー、『華琳さんの重箱』はここまで!」
「んじゃ、普通のお便りに戻ろうか?あ、華琳に葉書、来てるよ」
「またなの?えーっと…"男代表さん"からのお便り。…な、なんか、嫌な予感がするわね?まぁ、いいわ。『華琳さん!こんにちは!今日もきっと可愛く、綺麗で、つんでれしていることと存じます』…つんでれ?…」
「天界では、"ご健勝"って意味だよ」
「へぇ…そうなの?博識ね、一刀。見直したわよ」
「おう!」
「えーっと?『今日は華琳さんに、質問があります。ずばり、華琳さんのスリーサイズを教えてください!お願いします!』…へぇ……」
「………」
「………」
「………」
「……な、なにをしているの?」
「お願いします!教えてください!」
「ど、土下座するほど、知りたいの?」
「そりゃー、もう!」
「さ、散々、あなた、私と…その…ごにょごにょ…///な、なんで、今更なのよ!」
「俺がこの世界を離れてる間に、凄く綺麗になったじゃん?」
「え…?…っ!ちょっ、ちょっと、こっち見ないで…」
「…えーっ?何でー?」
「何ででもよ!いいから、こっち見ないでぇ!」
「いいじゃん、減るもんじゃなし」
「ふ、ふふふ……」
「へっ?」
「ふふふ…減るわよ?一刀…主にあなたの余命が」
「ふ、ふざけ過ぎました!ごめんなさい!」
「はぁ…。まぁ、いいわ。ほら、次のお便りを紹介しなさい」
「ちぇ、ケチ…」
「何か、言ったかしら?」
「なんでも、ないですよー」
「そう?それじゃ、次の質問いくわよ。"絶世の美女"からの質問ね。絶世の美女?誰?美女といったら…愛紗とか…秋蘭とか…沢山いるから分からないわね」
「……」
「一刀?なぜ、耳を塞いでいるの?」
「え?なに?ごめん、聞こえない」
「耳を塞いでいるからでしょ?ほら、手を…」
「ごめん、間違えた。聞きたくない」
「え?」
「それ、俺はノンタッチで。華琳が答えて」
「え…?分かったわ…。えーっと…『どふふ?』あぁ…そういうこと……」
"ビリッ!"
「あ、破った」
「はぁ、今日は終わりにしましょうか」
「しようか、何気に長くなったね?」
「そうね。下手すると、本編一話分くらいになったんじゃない?」
「あはは、だね?そうだ、読み手のみんなにお便り募集しようよ!」
「質問とか?」
「うん。華琳さんちに関する、質問感想ね!そのことについて、この、ラジオで話すの。どう?」
「ふむ。いいわね?参加型小説ラジオね?」
「今、思ったんだけどさ。小説でラジオって…此れ如何に?」
「いいじゃない、面白ければ」
「ほんと、雪蓮に似てきたよね?」
「ふふ、良い友よ?彼女は…ほんと、地獄に落してやりたいくらい!」
「…雪蓮、気をつけよう。なんか知らんが、激しく恨まれとるよ」
「気のせいよ!ほら、絞めるわよ!」
「字が違う!絶対、違う!」
「あ、間違えた。閉めるわよ!」
「おう!みんな、今まで見てくれてありがとう!皆のおかげで、華琳さん家はここまで来れました!」
「そうね。そして、これからも、応援してくれると嬉しいわ!末永く華琳さん家をお願いするわね!」
「質問、感想、皆さんからのお便りお待ちしています!メールはhao.sousou@gmail.comへ」
「名前を伏せたい場合は『一般兵』と書いて送りなさいな。それじゃ、この辺で!」
「「再逢!」」
次回予告の華琳さん家は~?
一刀が目を覚ますと、
何故か全身を縄で縛られていた!
目の前に現れたのは
鞭を持って微笑を浮かべる人物・華琳…!
雪蓮監督・監修の新作
『お隣りさんはサディスティック☆』
次回をお楽しみに!再逢!




