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今日の華琳さん家  作者: 黒崎黒子
29/121

李典愛用・ 螺旋槍

「では、頭の髑髏を左に回してください」


"ガチャン!"


†下半分が開く。中から現れたのは槍


「こ、コレは!!!」


俺は槍を天高く掲げる


空はメイド服のスカートを"チョン"と

摘み可愛く会釈する


「お待たせしました♪

 こちら当店イチオシの品…

 "螺旋槍"でございます☆」


螺旋槍を天に向けて突き出した

俺を中心にオオォォ…!!と声があがる


「ロマンだ…男のロマンが…

 今、ここにあるぞ!」


嗚呼…涙で前が見えんよ!


「一刀様、この取っ手を引いてください」

「まさか…まさか…」


俺は震える手で取っ手に手をかけ


引いた…"ガチャン!"


"キュイーン…ギュン!ギュイ──────ン!"


オオォォ…オオオオォォ…!!

と声があがる


「スゴいよ…涙が止まらない…」


回転のためか、吸気口である

髑髏が薄紫の光を目に灯しながら

口から大量の大気を吸い込み

カタカタと笑う


(くふふ♪どや?隊長?)


真桜の声が聞こえてきそうだ


(おお!最高だぜ!真桜!)


槍を振ると回転に巻き込まれた風が

排気口から暴風となって辺りを吹き荒れる


「きゃ!?一刀ぉ~!」

「や~ん!一刀様~!」

「あん♪一刀!」


後ろで聞こえる黄色い声に振り向くと

風に巻き上げられる服の裾を抑える

あられもない姿の美女が3人


「ぶっ!!」


桜は白…蓮はピンク…空は黒…


(隊長…最高?)

(やかましい…)


螺旋槍を止める。暴風が止むと

3人は身だしなみを整え

真っ赤になりながら

無言で一刀の身体を叩いた

大して痛くないのは

彼女たちの優しさだ


「そ、それじゃ…次に…いいですか?

 聞いてますか!?一刀様!」


「あ、あぁ!」


気を取り直して頑張ろう…


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