李典愛用・ 螺旋槍
「では、頭の髑髏を左に回してください」
"ガチャン!"
†下半分が開く。中から現れたのは槍
「こ、コレは!!!」
俺は槍を天高く掲げる
空はメイド服のスカートを"チョン"と
摘み可愛く会釈する
「お待たせしました♪
こちら当店イチオシの品…
"螺旋槍"でございます☆」
螺旋槍を天に向けて突き出した
俺を中心にオオォォ…!!と声があがる
「ロマンだ…男のロマンが…
今、ここにあるぞ!」
嗚呼…涙で前が見えんよ!
「一刀様、この取っ手を引いてください」
「まさか…まさか…」
俺は震える手で取っ手に手をかけ
引いた…"ガチャン!"
"キュイーン…ギュン!ギュイ──────ン!"
オオォォ…オオオオォォ…!!
と声があがる
「スゴいよ…涙が止まらない…」
回転のためか、吸気口である
髑髏が薄紫の光を目に灯しながら
口から大量の大気を吸い込み
カタカタと笑う
(くふふ♪どや?隊長?)
真桜の声が聞こえてきそうだ
(おお!最高だぜ!真桜!)
槍を振ると回転に巻き込まれた風が
排気口から暴風となって辺りを吹き荒れる
「きゃ!?一刀ぉ~!」
「や~ん!一刀様~!」
「あん♪一刀!」
後ろで聞こえる黄色い声に振り向くと
風に巻き上げられる服の裾を抑える
あられもない姿の美女が3人
「ぶっ!!」
桜は白…蓮はピンク…空は黒…
(隊長…最高?)
(やかましい…)
螺旋槍を止める。暴風が止むと
3人は身だしなみを整え
真っ赤になりながら
無言で一刀の身体を叩いた
大して痛くないのは
彼女たちの優しさだ
「そ、それじゃ…次に…いいですか?
聞いてますか!?一刀様!」
「あ、あぁ!」
気を取り直して頑張ろう…




