第一話 呪いの紋章
常連の方も初めての方もこんばんわ、MAYAKOです。
見つけてくれて、ありがとうございます!
(仮)シリーズの第二弾です。
全10話予定、お楽しみ頂けたら幸いです。
マコトは今日もしくしく泣いていました。
鏡に映る自分の顔。
青白く覇気が全くない、暗いお顔だ。
彼女は笑顔を忘れて久しい。
その額には黒い紋章が一つ。
それは従属紋。
逆らえない呪いの紋章だ。
継母が食べ物に毒を盛らないように、逆らわないようにとその額に、従属紋を打ち込んだのだ。
どんなにいじめられても、殴られても、蹴られても、マコトは継母と義姉に逆らうことができないのだ。
毒を盛るなど、考えつきもしなかったマコト。
彼女は優しい女の子だった。
子爵の位を持つ父と優しい母、3人で慎ましく暮らしていた。
だが、優しかった母が亡くなり、父が新しい妻を迎えてからマコトの世界がおかしくなった。
新しい家族の継母と二人の義姉、どこか怪しく、見るからに挙動不審。
ナゼお父さまは、このような人達を?とマコトは思った。
正直に言うと、マコトはこの3人を見た瞬間、犯罪者だ、と確信したのだ。
だが、父に進言する勇気に欠け、父は視察先の領地で病死してしまった。
すぐに毒殺の噂が流れた。
残った家族は無実を証明するために、その額に証明紋を刻んだ。
無実は証明されたが、マコトの紋だけ従属紋だった。
「だまされた!」
気づいた時にはもう遅い、マコトは3人の奴隷に成り果てた。
「これで毒殺の心配はないねぇ」
「お母さま、宝石やドレスを譲ってもらいましょう」
「お母さま、私はその前に遺書を書かせることを提案しますわ」
マコトは母親の遺品の宝石、ドレス、お気に入りの裁縫箱を奪われ、死後全てを譲渡するという正式な遺書を笑顔で書かされた。
「マコト、お前は立派だねぇ、死んだ後も私達のことを思ってお金を残すなんて」
「そうねぇ、まさか自分の死体も魔道士に売り払って、実験材料になるなんて、社会貢献度が凄いわぁ」
「お姉さま、どうやって遊ぼうかしら?」
「そうねぇ、世間知らずのようだし、色々と教えてあげようかしらぁ?男とか」
「お前達、マコトは将来公爵さまに貢ぐ予定だ、小遣い稼ぎや遊びで男を近づけるんじゃないよ?分かったかい?」
「「はい、お母さま」」
「……い、いやです!やめて下さい、お義母さまっ!」
「イヤだって?ありがとうございます、お母さま、とお言い!公爵様がお相手して下さるのよ?名誉でしょう!」
「……あ、あ゛あ、ありがとうございます、お、お゛かあさま……」
苦悶の表情でそう答えるマコト。
呪術奴隷のマコトは逆らえない。
「そうそう、素直が一番だねぇ、マコト。公爵様は女の悲鳴が大好きでねぇ、お前というオモチャが何日もつか賭けでもするかぁ?あひゃひゃひゃひゃひゃ!」
(作者注:なんだか書いていてイヤになってきた。この手のお話し、向いていないかも)
「ああ、その紋は消えないよ、逃げ出そうなんて思わないことだねぇ、返事は?」
「……はい、お義母さま」
「上位魔族の従属紋、それも将軍クラス!その辺の白魔道士じゃ上書きできないし、消せない上位紋だ。ん?どうしたマコト?」
「なぜそのような上位魔族の従属紋を、お義母さまが……」
「……ふっ、ナゼだろうねぇ、使えるのさ!私は!さぁお喋りはここまでだ、夕食を作りな!マコト!手を抜くんじゃないよっ!」
彼女に暖かい未来は無かった。
待っているのは、想像することもできない苦しみだけだ。
この物語は笑顔を忘れたマコトが呪いを解き、大好きな人と結ばれるお話しです。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第二話 異界からの相談 です。
投稿は1時間後の2026/05/17の22時20分頃です。
では1時間後にお会いしましょう。




