6.母の思い
夏休みに入ったら、もう少しこまめに投稿できるように頑張ります!
「ところで、ラインハルト君はキアラのこと好き? 良ければあなたに貰ってほしいのだけれど。」
「ゲッホ、ゴホ、俺ぇ!・・・ですか・・・? な、何でまた・・・」
「えぇ~? だってあなたとキアラ、すごい甘く見つめあっちゃってて~ステキな雰囲気だったんだもの♡」
「い、いつの話ですか!?」
「あら、あなたがキアラを助けてくれた時に決まってるじゃな~い。」
楽しそうにコロコロと笑うテティア妃は、とても四十路間近だとは思えないほど若々しかった。
他人事のように(まあ実際他人事なんだが)2人を見ていると、テティア妃は俺の方を向いて、
「あなたもね。」
と、言った。
何のことやらさっぱり分からなくて困惑していると、見かねたラインハルトが教えてくれた。
「俺が助けた楽師のお嬢さんのことだよ。仲良くしてあげてほしいとのことだ。」
「キアラのこともなんだけどね、アメリアのことも頼みたいの。 あの子は双子とはいえ、自分の方が姉だからと、少し気負いすぎるところがあってね。」
そこで一旦言葉を切ると、悲しそうな泣き笑いのような表情で話し始めた。
今までのことを。
「私がこの子たちを産んですぐ、2人の魔法属性が判明したの。 その時、アメリアがとても希少な全属性持ちだと分かった。 それが反政府派にバレて、その力を利用しようと目論んだヤツらによって王女誘拐事件が起こったんだけど、その時アメリアとキアラが双子でどっちがどっちかわからなかったんでしょうね、アメリアの代わりにキアラが攫われてしまったの。 それがあの子たちが5歳の時のこと。 結果的に、近衛たちが助けてくれてキアラは無事だったんだけど、アメリアは、自分のせいでキアラが危険な目にあったことに負い目を感じていてね、それを見た陛下がひどく心を痛められて、私たちを逃がしてくださったの。 王妃と王女ではなく、平民の料理人とその娘たちとして、静かなところで何も気にすることなく、穏やかに過ごしなさい、ってね。 まぁでも、城を出るときにあの子たちは記憶を消して出たから覚えてないんだけどね。」
「記憶を消した?」
「ええ。街に行ったときにでもうっかりしゃべっちゃったら危険でしょう?」
おかしそうに、それでいて寂しそうに微笑む。
「まぁ・・・」
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