4.再会2
読んでいただきありがとうございます。
今日もキアラが買い出しに行くと言うので、私もついてきた。
さすがに暴漢に会った昨日の今日であの子を行かせたくなかったのだけれど、自分の仕事はきっちりこなしたがるあの子の性格上、説得が困難だと5時間の格闘の末に思い知った。
いや、思い知らされた。
「市場って、いつもこんなににぎわってるの?」
「ううん、いつもはこんなにじゃないよ。 今は祭りの真っ只中だからね」
「へぇ」
さすが毎日市場に行っているだけあって、こういう情勢には詳しい。
キアラと一緒に頼まれていたものを仲間で手分けして購入していると、いきなり声をかけられた。
「失礼、昨日のお嬢さんですか?」
振り返ると、黒髪に紺の瞳の青年と、金髪に水色の瞳の青年がいた。
瞬間的に昨夜、ステージの上から見たあの男性だと分かった。
声をかけようか迷っていると、キアラが話しかけてきた。
「アメリア、この人だよ! 昨日助けてくれたの」
「そんな大したことじゃありませんよ」
2人とも無駄のない動きをしていて、着ているものが粗末に見せかけているが布は上質なので、やはり裕福な家の方なのだろうと思い、母に仕込まれたカーテシーをした。
「お初にお目にかかります、アメリア・マキアートと申します。 こちらは妹のキアラです。 先日は妹を助けていただき、ありがとうございます。」
「いえっ、頭を上げてください」
下げていた頭を上げると、焦った顔の騎士様と僅かに目を見開いた貴族様(?)が私を見ていた。
「何かお礼がしたいのですが、生憎私たちは旅芸人のものでして。 お二方の望まれるようなものはお出しすることができませんが・・・」
「大丈夫です、お構いなく! 助け合いの精神ですから」
すると、今まで黙っていた貴族っぽい人がいきなり、
「なら、お前の踊りが見たい」
と、言った。
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それから一度拠点に戻り、仲間に事情を話した。
突然のことで気を悪くするかもしれないと思ったのだが、全くそんなことはなく、むしろ貴族に伝手ができるかもと息巻いていた。
そして瞬く間に準備が整えられた。
踊り子は私一人、楽師はキアラと母と団長さんの奥さんの三人。
母は大体何でもこなせる人なので、飛び入り参加でやるらしい。
準備をしている間、母と騎士様たちが何かを話していたが、仲間に呼ばれたため、何についてなのか聞くことができなかった。
この時、内容について聞かなかったことが私たち、ひいてはジルディアス帝国、エトランゼ王国の未来の命運を分けることになるとも知らずに。
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