1.セオドア視点
初めての投稿です・・・!変な言い回しがあっても少しは目をつぶって頂きたいです!不定期投稿になりますが、よろしくお願いします!
(美しい)
その踊り子を見た瞬間、そう思った。
城下にお忍びで祭りを見に来た時、遠方から旅芸人が来ていると聞いたので見に行くと、そこには美しい踊り子がいた。
炎の明かりをうつした艶やかな銀糸の髪に、熟れた果実のような瑞々しさを放つ真紅の瞳を持ち、嫣然とした微笑みを浮かべて舞う踊り子。
(ああ、あの煌めく赤い瞳に俺だけを映してはくれないだろうか、滑らかな白い肌を俺だけにさらしてくれないだろうか、俺のことを愛してはくれないだろうか。)
そこまで考えたところではたと我に返り、
(何を考えているんだ、俺は。初対面の、ましてや話したこともない遠目で見ただけの踊り子に)
と、変に考えていた思考をかき消した。
ただ、自分がここまで他人に感情を向けることは珍しいなと、そう思った。
俺の名はセオドア・ジル・ディアス・ギアパンタス。
ジルディアス帝国の皇太子だ。今の皇帝の腹違いの弟であり、皇帝の地位を脅かす者。
異母兄は小さかった頃は優しかった記憶がある。
あまり一緒にいたことはないが。
俺は次男の上に側室の子だったため、目の敵にされることはなかったので幼少期は自由に過ごしていた
が、13歳の魔力才能測定の時を境にその生活は終わりを告げた。
俺にはただ一つ問題があった。
才能が父や兄に比べ、秀ですぎていたことだ。
容姿は父とも兄とも似たプラチナブロンドの髪に、ロイヤルスカイと呼ばれる黄昏の空のような色の目だが、父と兄はいわゆる凡才なのに対し俺は天才の部類だった。
だから兄は、魔法才能測定の時期から俺を邪険にし始めた。
自分は王になるのに相応しい魔力量だと言われたのに、俺は歴代最強と言われていることが相当気に障ったらしい。
王妃も自分の息子が皇帝になるためには俺が邪魔だと感じたのか、たびたび殺しにかかってきた。
暗殺、毒、事故、冤罪・・・など、数え切れないほど。
時には側近すらも買収されて襲ってきたこともある。
故に、俺は段々と人が信じれなくなり、微かな物音でも起きるようになった。
その生活が何年か続いたころ、父王が亡くなり、兄が即位すると突然嫌がらせは止んだ。
即位したから安全だと判断したようだ。
俺としては途中辺りから
(次は何が来るだろう?)
と少し楽しんでいた節があるので残念ではあったが。
それから数か月後、即位後初めての建国祭があった。
それが今日だ。折角の皇帝をたてる機会なので、俺は城下に下りて、祭りを見に行った。
そこで彼女に会った。
読んでいただき、ありがとうございます!こうなったらいいな、などがあったら教えてください。




