10.アメリアたちの(秘密?)の会話
最近忙しいなー(-_-;)
『お前の踊りが見たい。』
(何か面白いところでもあったのかなぁ?)
考えてみたけれど、特にないはずだ。
小さい頃からずっと踊っているからどんな動きをするかは分かっているし・・・
(あ、貴族様は普段、こんな踊りを見ないから珍しかったのかしら?)
貴族たちが踊るのは [ワルツ] と呼ばれる優雅なダンスだ、と母から教えられたことがある。
一応、形だけはできるようにキアラと共に習った。
姿勢やステップが難しくて何回も練習したおかげで、母に及第点をもらえるまでには成長した。
母はダンスに関しては厳しいけど、踊ること自体は楽しいので、毎日練習していたらすぐにマスターした。
キアラはちょっと苦手そうだったが、元々天才肌なので完璧にできていた。
私たちがワルツを完璧に踊れるのを見た母は喜んで、嬉々としてさらに難しいステップを教えだした。
ちなみに、周辺の国でもついていける人がいないぐらいの最高難易度のステップらしく、それを見た隊長や他のメンバーたちは、恐ろしいものを見たような顔をして、あんぐりと口を開けて固まっていた。
母はそれはそれは喜んで、私たちに免許を皆伝(?)した。
でも、キアラはあまり好きじゃないみたいで、それから全く踊っていないし、私も踊り子の踊りの方が性に合っていたので、最近は踊っていない。
支度をして広間に行くと、キアラたちが楽器の準備をしていた。
「何か手伝うことはある?」
「アメリア! とても綺麗。 大丈夫よ、もうすぐ終わる。 それにしても・・・驚いたねー、アメリアの踊りが見たいなんて。」
「ありがとう。 そうね、貴族様だから物珍しかったんじゃないのかしら? 平民の踊りなんか見る機会なんてないでしょうから。」
まさか、セオドアがアメリアに一目惚れしているとは露程も知らず、話を続ける。
「あー、そういうことかぁー。 でもアメリア、良かったね!」
「何が?」
「その一張羅! 着たかったんでしょ? お母さんが、前に作ってくれたやつ。」
今、私が着ている舞台用の衣装は以前、隣国からキャラバンが来た時に着た衣装だ。
隣国でも大きなキャラバンだったので、上級のおもてなしが必要だということで、急遽私の衣装を用意するために、母が一週間かけて作ってくれた、私が持っている衣装の中で一番良いものだった。
「そうね、これはあんまり着れないし、一番のお気に入りだから。 とっても嬉しい。」
そう言って微笑んだとき、ちょうど貴族様と騎士様、母と隊長が入ってきた。
深々とカーテシーをして顔を上げると、貴族様の顔が少し赤くなっていた。
熱でもあったら大変だと思って、慌てて
「大丈夫ですか!?」
と声をかけると、ハッと我に返り、僅かに目を逸らした。
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