One Under Full Ⅱ
蓮夜は運動神経に関しては、中の上くらいなので、走らなくても学校には間に合う。徒歩十五分くらいの学校、、、は通り過ぎて最寄駅から電車に乗っていくので、運動神経はあまり関係ないのだ。電車のいつもの時間いつもと同じ号車のドアをくぐり、顔なじみからは見慣れたイケメンと思われ初対面の女子からは、、えっなにあのイケメン、みたいに思われていることだろう。自分でもこのナルシストっぷりには少しうんざりしているところだ。世の中顔とお金だが、性格も大事だと思っている。まあ俺は、性格は悪くはないと思うが…。
いつもどうりの普通の時間に学校につき、校門をくぐる。
「キャー‼蓮夜さんよ~」
「カッコいー‼」
「サインくださーい‼」
「パンツくださーい‼」
などと何人もの女生徒から声をかけられてしまう。最後の二つはちょっとよくわからないが、イケメンの性だ許せ男子たち。
「今日もモテてんな~蓮夜」
などと言ってくる友人はいないので、ただ男子からさっきを向けられるだけだ。教室の席に着くと、ほっと一息つける。こんな日々が続けばいいのに。なんて考えていると、、、
「ふふっ」
そういって、鋭い視線を向けてくる奴が隣に今日も座ってきた。