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厨二病

この中にツンデレ、ヤンデレ、クーデレがいたら私の所に来なさい。以上

ネバーランド中毒共へ




俺はランク最下位の馬鹿高校に赴任された。ちなみにこのランクはオレが付けたものだ。基準はいろいろある。設備、校風、立地条件。そうそう男子校、女子高かってのも大事だわな。どちらがポイントが高いかってのはこれを読んでいる男子諸君ならまあ言わなくてもわかるよな。そしてなにより――偏差値だ。

まあそれは今は瑣末なことだ。とにかくだ。これはこの私立粕原第一高校での俺の奮闘記を描いたものであり、てめえら馬鹿どもに送る人生の真理である。真理がわからない救いようのない馬鹿は辞書で調べとけ。




   ようこそネバーランドへ


――私立粕原第一高校。なんの取り柄もない底辺学校。都内の有名私立とは比べるべくもなくただの国公立のすべり止め。まあ、誰も進んでこようなんて思わない。入学試験の結果によって三段階にクラスが分けられるが一番上の進学クラスでも中学時代落ちこぼれだったヤツが入れるくらい。ああ、ちなみに共学という微妙なオプション付きな。いつしか俺はここをネバーランドと呼ぶようになっていた。

――こいつらは何のために学校(ここ)に来ているのか。俺は赴任してから一ヶ月ほど真剣に悩んだ。そして俺はある結論にたどり着いた。俺がやっているのはサービス業なのだ。国公立に落ちたクズどもにいわゆる学校生活という青春を提供してやっている。だから学生達はお客様気分。そりゃ、化粧やらブランドもんつけて着飾ってくるわな。なんてたってここは落ちこぼれ共が身を寄せ合う社交場(ネバーランド)なんだから。ここでなら自分が落ちこぼれであることを忘れ傷をなめあえる。まあ、本人達は自分が落ちこぼれだという意識がないだろうが。救えねえな。親も馬鹿高い金をそんなことのために払うのだからご苦労なことだ。いや、ホントご苦労様です。俺達教師は馬鹿なお子さんを持ってしまった不幸な父兄の方々のおかげでメシが食えてます。

ちなみに俺がまかせられたのは一年七組。進学クラスの担任だ。教える科目は政治経済。この学校は六、七組が進学クラスで他が……忘れた。もとより進学クラスだけを教えるという条件でここに来た俺にはどうでもいいことだ。

さて、入学式の日のことから話そうか。紋切り型の校長の話やらなんやらを終えてホームルームへ移行。馬鹿共、もとい生徒達が席に着いたところで自己紹介を……。

そういえばまだ俺の名前を教えてなかったな。俺の名前は須永誠司。三十二歳。趣味は自分の家で映画見ながら酒飲むこと。見るのは邦画のみ。しかし、大半は後半酒に酔って覚えていないというオチ付き。

そんなようなことと担当は政治経済だということを言うと

「名前が誠司だから政治を教えるんですか?」

なんてまの抜けた声で馬鹿なことを聞いてくる馬鹿がいた。一番後ろの席で学ラン全開。頭はワックスでつんつんにたてた男。遠藤明典。まあ、この時はまだこいつの名前なんて知らなかったんだが。

どうしようもないこのギャグにクラス中が笑っているから始末が悪い。とりあえず気に入らないので後でこいつの名前をブラックリストに追加しておいた。


職員室に行くとコーヒーを差し出された。








学歴社会を認めないヤツはたいてい馬鹿が多い。決まって向きになって反論してくることには



ホイホイチャーハン

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