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千里公園

国道423号線、梅田から新大阪を通り千里中央方面へ抜ける。

千里中央から万博記念公園を目指す。

目的は万博公園とその近くにある大阪大学の跡地だ。


目的地の大阪大学は大変動以来、錬金術研究所として活動していると言う噂があるが怪しい。

万博公園自体、そこにいた動物たちがモンスター化したと言う噂まである。

そんな危険地帯のすぐ近くで錬金術研究所が出来るのだろうか?


高架は所々崩落しているので、使える場所が少ない。

その為、高架下の道を進む。

千里インターから東に進めば千里中央公園を抜けて万博記念公園へ行くことが出来る。


崩壊しているが大きな駅のような建物が見えてきた。

千里中央駅、モノレール用の駅だ。その後ろにあったはずのビルは完全に崩れて跡形もない。


ハンドルを右に切ろうとした俺をルシェンが引き留める、


「まて、マチャアキ。右に進むのか?あれを見よ。」


ルシェンが指をさす方向を見る。

右に進んだ少し先は道が途切れ鬱蒼とした密林になっていた。


「うげっ。道が無い、それになんだ?あの森……いや、密林か?」


車を止めてゆっくりと近づく。ルシェンも周りの気を調べながら俺の後をついてきた。


このまま道なりに進むことは出来る様だが、道の幅が狭く車、特にキャンピングカーの様な幅の大きな物は通れない様だ。

迂回しようにも密林が入り組んでいて人自体が通ることが出来ない。

何だ?これは?


「典型的なダンジョンだな。これは。」


千里中央公園がダンジョンになっていた。

ルシェンによると密林の木々に見えるがダンジョンの壁だそうだ。

その証拠にルシェンの呼びかけに答えない。

エルフは特有の能力で植物に呼び掛けることが出来る。それに反応しないそうだ。つまり目の前の木は木に見える別の物、ダンジョンの壁と同じものだそうだ。


「車を置いてゆくわけにはいかないし、ダンジョンを攻略しに来たわけでもない。素直に迂回するか……。」


迂回を決めたがダンジョンがどこまで続いているのか判らない。どこまで進めばいいのだろうか?……まてよ、そういえば先ほどルシェンはダンジョンかどうか判定していたな。

俺は少し進んだ先の交差点付近で車を止めた。


「ルシェン、そこの木がダンジョンかどうか調べてくれ。」


「ん?そこの木か。……さっきと同じダンジョンじゃな。」


やはり少し進んだぐらいではダンジョンを迂回することは出来ない様だ。

しかし、どこでダンジョンが切れるのか判らない為、次の交差点でも同じ様にルシェンに頼む。

すぐにダンジョンでない木、つまりう回路が見つかるだろう。


そう思っていた時が俺にはありました。


「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」

「そこの木を……。」

「ダンジョン」



「そこの木を……。」

「もうあきた!もうやらない!」


十数回同じことを繰り返したらルシェンが怒ってしまった。

単調な作業をやらせ過ぎた。機嫌を取るのにとっておきのチョコレートを渡す羽目になってしまった。

チョコレートは手に入りにくい貴重な食糧です。保存できますしカロリーも高い。

パッチワークの様な世界になって、追加能力もあったりします。


元々、戦士の飲み物だしね。

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