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異世界で捨て子の俺が送る日々  作者: しばちゅう
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プロローグ1

しばちゅうと申します。拙い小説になりますが気にいていただけたら幸いです。

感想など待ってます! 辛口コメントでも構いません。


 目を開けると目の前にあったのは大きな本棚だった。


 右を見れば身長3mほどの巨人が使うような大きな執務机があり、左を見ればこれまた巨人が通るのに問題ないほど大きな扉があった。


もう一度机の方を見ると窓がありそこからは暖かな日の光が差し込んでいた。


ここまで、現状確認が済むと自然と「はぁ?」という声が漏れた。

     

「いあいあ、どーなってんだこえ!? なーここ!? どーだよ!?)

(いやいや、どぉなってんだよこれ!? 何ここ!? どこだよ!?)

     

もう一度辺りを見渡すもあるのは変わらぬ巨人の部屋のようなもの。目をこすり、頬を叩いても変わらない。


そこまでしてひとつ気づことができた。

     

「かあだが……ちちんでう? ……ファッ!? なーだよこのかーだは!? てーちっさ! あしみじか! ことあもしっかいはあせてねぇぇぇ!」


(体が……縮んでる? ……ファッ!? なんだよこの体は!? 手ェちっさ! あし短か! 言葉もしっかり話せてねぇぇぇ!) 

     

(落ち着けぇ~ 何があったか思い出せ! いや、大体察しつくけども何があったか思い出せぇ~)


額の上に手を置き小さい腕をできる限り組みながら、心の中でそう呟きながら過去の記憶をたどっていった。

     


―――――――――――――――




まだ気持ちのいい暖かさであったが次第に蒸し暑くなるのが感じられるような夕暮れ時の商店街

夏休みに入る前、俺こと二上 蓮也(ふたがみ れんや)は学校から友人と帰宅しつつ話をしていた。

     

「蓮也は夏休みどうすんの?」

     

「どうする、ってなにを?」

     

友人の方を向き、授業に疲れた顔を隠さずそう聞くと

     

「過ごし方とか? なにして遊ぶんだよってことだよ」

     

「あぁ そうだなぁ この前の誕生日の時にもらった金であのゲームでも買おうかなぁ」

    

そう言うと友人は、朝から続いた頭が痛くなるように難しい授業後には見えないような嬉々とした表情を向けながら蓮也にこういった。

     

「あのゲームってあれ!? 話題のVRMMOのやつ!?」

     

「そう! あれ楽しそうじゃん! 夏休みだしちょうどいいかなって」

     

「あれ結構高くなかったっけ? 誕生日のお金だけで足りんの?」

     

「足らないんだよなぁこれが」

     

「じゃあどうすんだよw 最新作だし安くはなんねーぞ」

     

友人は苦笑いに聞いてきた。

     

「まぁバイトだろうな 適当なバイト探して稼がなきゃ 足らないって言っても絶望的に足らないわけじゃないからな」

     

「ふーん 俺もバイトしようかなぁ? 暇だしなぁ あっここまでだわ じゃあな蓮也 また明日学校で」

     

「おう また明日なぁ~」

     

そこで友人と別れ、俺は買い物のおばさんたちで賑わってる商店街を抜け自宅への道を歩いた。     

     

     

―――――――――――――――

     

     

「ただいま~」

     

 家に着くと、母は買い物なのか外出中らしく家には誰もいる気配がなく、静かだった。


真っ直ぐ自分の部屋に行き、勉強机の上にカバンを乱雑に置きベットに制服のまま寝転んだ。


そうすると最後の授業だったバスケの疲れからか自然とまぶたが落ちそうになった。

     

「まだ5時か…… 飯まで時間あるし ちょっと寝よう」

     

あくびをしながら、制服のままであるのを気に止めることもなく目を閉じると、よほど疲れていたのかすぐに眠りにつけた。

     

そして現在……

     

「そーだよ…… えたんじゃーおえ……」

(そうだよ…… 寝たんじゃん俺……) 

     

なら夢だな。

そう心の中で結論づけると落ち着くことができた。


落ち着いたとこでもう一度辺りを見渡すと、先ほど大きく巨人が使うようだと思った机や扉は

自分の体が急に小さくなったので異様に大きく感じただけで自分のサイズと比較すれば

普通の成人男性が使うほどの大きさであることに気づけた。

     

 夢の中ならば好きに動けるなーと思い、急に小さくなったことで慣れない

体ではあったが自由に歩けるので動いてみると、小さい体ながらなかなか広い部屋であることを感じれた。

一通り回ってみると扉の奥から女性の声が聞こえてきた。

     

「ディーノ~ どこにいるの~」

     

ディーノとは誰であろうか?おっとりとした女性の声を聞きながら蓮也は頭の隅で考えた。


すると扉が開き、ふわふわとした長い金髪を揺らしながら、碧い目をした外国人が現れた。


身長は高校2年で同学年の中では比較的高かった自分より少々高い程度だろうか。


顔はよく見るハリウッドスターのように綺麗だった。

     

「あら! こんなところにいたの? も~心配したじゃない 勝手に部屋から抜け出してぇ~」

     

女性はそう言いながら自分に近づき、自分の体を抱きついた。

     

「あにすうだよー! おえはでーのじゃない! れーやだ!」

(何すんだよ! 俺はディーノじゃない! 蓮也だ!)


蓮也はいきなり抱きついてきたことに驚きながら腕から抜け出すようにもがいた。

     

「はいはい もう暴れないの! そろそろパーティーの用意ができたから行くわよ!」

     

パーティー?蓮也はその言葉に疑問を浮かべたが女性が手を繋ぎ自分を引っ張っていくので慌てて足を動かした。

     

「パパー 用意できたかしら?」

     

「ああ! ちょうど今最後の料理を並べ終わったところだ。 おお! ディーノ! 来たか! さぁ席について」

     

女性に連れられ廊下を歩き、部屋に入るとそこには茶髪で短い髪をした身長の高いイケメンがいた。


若干顔が濃いが体はがっしりとしていて、いわゆる細マッチョのような体型でモテそうだと感じた。

     

「さぁ主役もきたしパーティーの始まりだな!」

     

「パーティー?」

     

男性が席に着くと、女性が小さい自分では座るのに苦労しそうな椅子に体を抱き上げて座らせると自らの疑問が口に出た。

     

「ええそうよ 今日はあなたの3歳の誕生日パーティーよ」

     

「そうだぞディーノ 今日からちょうど3年前にお前は生まれたんだ だからその記念のパーティーなんだぞ~」

     

先ほどの疑問に答えるように、おそらく夫婦であろう2人が答えるが口から出たのはさらなる疑問だった。

     

「おえ でーの?」

(俺 ディーノ?)


自らの顔を指さしながらいうと夫婦?は一瞬驚いたように互いの顔を見るとこういった。

     

「ええそうよ あなたはディーノ 私達の一人息子よ」

     

女性の言葉に驚き、夢なら覚めろと念じつつ自分の頬をつねて目を閉じる。


しかし、目を開いても風景は変わることはなく夫婦がおかしなものを見る目で自分を見ていた。


ふと目の前にあるスープを覗いてみるとそこには美味しそうに味の染みこんだ野菜と、野菜の隙間から見えるスープに浮かびあがる

揺らぐ水面のためはっきりとは分からないが日本人であった二上蓮也の顔はなく、目の前の二人に似た面影を持った茶髪で碧い目をした外国人風の子供の顔があった。

これは前に書いていた小説の書き直し作品です。

次回は日曜日の12時で出します。

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