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0001・目覚め

本作品の投稿は初回の為、4話を一気に更新します。




 Side:???



 …………うん? あー……。あれ? ここは何処だ?。


 俺は目を覚ますと、どうやら木製の椅子に座って木製の机に突っ伏して寝ていたようだ。ここが何処かはサッパリ分からないが、妙に明るい部屋の一室で石で出来た床や壁が見える。


 天井を見ても左右を見ても石で作られており、左側には木で出来た扉が見える。つまり出入り口はあそこのようだ。


 それはいいのだが、俺は………誰だ? ここが何処かも分からないが、俺が誰かも分からない。服を着ていて靴も履いているし、体の何処かに不調がある訳でもない。にも関わらず、俺が誰かはまるで分からない。


 俺は首を傾げつつも、思い出せないものは仕方ないと諦めて、扉を開けて部屋を出る事にした。


 木製の扉には鉄のノブが付いていたが、試しに回すと簡単に回り、錆びついている訳ではない事が分かる。回した後に押せば扉はゆっくりと開き始めた。どうやら開け方は俺が知っている普通の扉の開け方で良いらしい。


 机と椅子以外に何も無かった部屋から顔を出した俺は、慎重に左右を確認する。そこは廊下で通路になっており、この部屋以外は扉が見当たらない。左にも右にも曲がる場所というか壁が見えるから、それ以上は行ってみないと分からないな。



 「すみませーん! 誰か居ませんかー! ……すみませーん! 誰か居ませんかー!!」



 俺の声は響くものの、それ以上は何も無く、誰かが反応してこちらに来る事も無かった。


 俺は意を決すると、部屋から出て右の通路に移動していく。通路に俺の足音が響くが、履いているのはブーツなので音は鈍い。まあ、コツコツと鳴るような靴ではないからな。


 ちなみに俺が着ている服は何だかピッチリしている服で、何故か伸び縮みが凄い服だ。引っ張るとその伸縮性がよく分かるが、手触りは何故か非常に良い。


 そんな事を考えつつ右の通路を曲がると、左に扉が見える真っ直ぐな通路で、突き当たりは右に曲がっていた。……しっかし、照明のような物は見えないのに、何でこんなに明るいんだ?。


 俺はそこが気に掛かるものの、まずは左の扉を開ける事にした。ノブを持って回すと先程の部屋の扉と同じように簡単に回り、引っ張るとあっさりと扉が開く。そういえばノブは鉄製なのに擦れる音もしないな?。


 そこも奇妙に思いつつ中を覗くと、そこには天蓋の付いた豪華で大きなベッドと木の椅子とテーブルだけがあった。それ以外には何も無く、とりあえず眠る事が出来る場所は発見したものの、では何故俺は机に突っ伏して寝ていたのかが分からない。


 眠る前を思い出そうとしても何も頭に浮かばず、ノブの回し方とかは忘れていないのに、眠る前の事は全くだ。いったいどういう事なのだろうか?。


 俺はベッドの部屋を出ると戻り、次は最初の部屋の左の通路に行く事にした。


 左の通路を覗いて確認すると、今度は右に扉がある通路で、突き当たりは左に曲がっている。となると右の通路も左の通路も合流するのかな? ま、とりあえず右の扉を開けて入ってみよう。


 俺はノブを回して開けて中に入ると、そこには奇妙な物が鎮座していた。石造りの壁や床にも関わらず、部屋の中央には人が入れるカプセルのような物があったのだ。



 「こんな未来的なカプセルが何故こんな、しかも石造りの部屋の中にあるんだ? ………<カプセル>? 俺は何故これを見て<カプセル>だと思ったんだろう?」



 相変わらずよく分からないが、どうやら俺の記憶の中ではコレはカプセルらしい。何故かは分からないが、頭の中にその単語が浮かんだのだから仕方ない。


 俺は他にも何か無いかと周囲を見ると、木のテーブルと椅子があり、そのテーブルの上には何やら紙が置かれていた。とりあえず確認してみると、何やら記号ばかりが書いてあって意味が分からない。



 「この<生物修復装置>を使う場合には、必ず修復する者の承諾を得て暴れないようにして下さい? ………あれ? 何でこの記号が読めるんだ? っていうか、これ文字なのか?」



 何故か奇妙な事に、俺はその記号の羅列を文字だと認識しているらしい。本当に訳が分からないが、読めるものは読めるようだ。最早そういうものとして納得するしかないのだろう。


 紙は数枚が束になっているものだったが、全て読んで確認する。どうやら<生物修復装置>の名の通り、これは肉体の欠損などを修復する装置のようだ。俺には必要無い物だなと思いつつ、テーブルの上に紙を戻す。


 ………ちょっと待て。何故俺は、〝俺には必要無い〟なんて思ったんだ? 仮に本当に必要ないんだとしたら、俺はいったいどんな生物だっていうんだよ。腕が切り落とされても生えてくるって? いやいや、そんな事あるわけないだろ。


 俺は首を左右に振って疑問を捨てると、部屋の扉を開けて外に出る。今度は突き当たりの方へと行くか。ここが何処かも未だに分かってないし。


 俺は突き当たりへと進み、左へと曲がる。その先には突き当たりを左へと曲がる道しか見えない。思わず心の中で「えっ? マジか!?」と思ってしまった。


 それでも歩いていくと、途中で右に進む通路を発見。どうやら通路が真っ直ぐ過ぎて、右に曲がる道が見えなかったようだ。俺は安堵しつつ右へと曲がる。


 今度は真っ直ぐに進む通路があり、左右に扉と突き当たりに扉が見える。俺はまず右の扉を開ける事にした。


 ノブを回して中に入ると、そこには左右に沢山の扉が見える。どういう場所なんだろうと首を傾げるものの、俺は一つずつ部屋を確かめていった。


 全ての部屋を確かめて分かった事は、部屋は10部屋あり、その全てが同じだったという事だ。中にはベッドとテーブルと椅子しかなく、前に見たベッドのある部屋とは広さが違うくらいで後は同じだった。


 俺はその大量の部屋がある場所を出て通路に戻る。次に逆側の扉を開けて中に入ると、そこには大きな何かが置いてあった。


 右を見ると箱状になっており、上から何かを入れられるようになっている。左を見ると、何かが出てくるようになっていた。横の大きさは10メートルくらいあり、高さは3メートルくらいある。何かの装置だろうか?。


 部屋の隅に木製のテーブルと椅子があったので見ると、またもやテーブルの上に紙があった。近寄って確認すると、前の紙と同じ意味不明な記号が書かれている。



 「えーと………<物品作製装置>の使用方法? 必要な材料を入れて、中央のパネルで作りたい物を指定して下さい。そうすれば自動で動き、指定した品が左から排出されます。リサイクル推奨……?」



 どうやら後ろの物はトンデモ装置だったらしい。俺は近付いて試しにパネルに触れてみた。すると「フォン」という音と共に、中空にウィンドウが表示された。…………なんだ、このハイテク? 今まで見た物と違いすぎるだろ。


 いや、修復装置もハイテクだったか? いや、それはともかくとして、まずは何が作れるか見てみよう。



 「いやいやいやいや、作れる物が多すぎて意味不明すぎる。何で食べ物までこの装置で作れるんだよ……。何だろう、頭が痛くなってきたな。何故かは知らないが」



 この<物品作製装置>はとんでもない代物だ。材料が無いと駄目だが、材料さえあれば何でも作れる……とまではいかないが、相当の物が作れるぞ。


 あの<生物修復装置>もそうだったけど、幾らなんでも石造りの部屋と合って無さ過ぎる。いったいココは何処なんだ?。


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