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走った。走って走って、<br/>を見つけた。
「,,,ん?なんやお前。スパイか?」
どうやら、前にあった私とは、気付いていないようだった。
「スパイ、、?」
「あぁ、知らんのか。すまんすまん。なんもないで、きにせんといてや」
「うん、お兄さんここ見るの好き?」
「おう。でもなぁ、お兄さん下手な演技は嫌いやねん。」
「どうして?」
「んー?なぁ、下手な演技、すなや。」
「はいはい。」
「,,,なんやねん?俺を殺しに来たんか?」
「まさか。」
「そうけ。ならえぇわ。ってか、お前みたいな見たことも無いスパイに負ける気はせぇへんしなぁ、来るんならFとか来な、おもろないし。」
「,,,」
「この話聞いて、動揺せんなら、少なくともあんたはFでは無いんやろなぁ?」
「,,,最強、、?」
「なんや、知らんのけ。お前、奴隷スパイやったら知っとくべきやろが、、ん?もしかしてお前、奴隷スパイやのぉて、一般スパイやったんけ?」
知らないことにしておいた方がいいだろう。
「スパイに2種類もあるのか。」
「あ?まぁ、、あんま詳しい話は出来へんねん。」
「そうか。」
「やっぱ一般スパイは物分け良くて助かるわ、、」
「どういう事だ?」
「奴隷スパイの人間共は聞き分けわるぅてなぁ。」
「どうして。」
「さぁな、ってか、なんやねん?お前どうしてここに来たんや?」
「いや、特に用はないんだが、指揮海岸の魅力にハマってしまった、」
「俺と一緒やんけ。俺もここ好きやで!一望できるしな!スパイの仕事にうってつけやし、景色も綺麗や!この仕事嫌になってもここは嫌にならん自信があるわ!」
「ふぅん、、」
なら、ここで殺す理由はなんだろうか。
「あぁ!そうや!気ぃつけたほうがえぇで。あんたの周りはなんかおっかないもんがおるさかいな!気ぃつけなはれや!」
「??、忠告ありがとう、、?」
「おう!」
ー彼がほんの一瞬、ニヤリと笑ったように見えた。
次の日の、夜8時。
こんな時間に遊んでるわけがないが、子供達の元へ向かった。
そして、また。暗い色の服を着た人達が、いた。
健二、桃、由美。
ー由香がいない。
俺はもう。驚かない、悲しまない。
感情なんてものは、いらない。
4月14日、夜の7時、指揮海岸。
「,,,」
「やぁ。」
「?!」
「,,,」
「なんやねん。お前、最近よォ来るなぁ。そんなハマってもぉたんけ?」
「あぁ、いや。今日はお前に話がある。」
「なんや、、?」
「俺は。お前を、許さない。」
「,,,なんやねん、あんたも奴隷スパイやんけ、、」
「あぁ。」
「んじゃあ、分かんだろ?お前みたいな弱小スパイ。相手にもなんねぇよ、、俺を倒したきゃFでも連れてこいや。」
「,,,だからさ。」
「あ?」
「お前を倒すために。わざわざ、俺が来たんだ。」
「,,,?!、ほぉ、、あんたが、噂に聞く、最強か、、」
「あぁ。」
「なら、俺もアンタに恨みがあるぜ。それにお前を、俺も。許さないからな。」
「そうか。」
「お前あれだろ?元々、マフィアだろ?俺は知ってるぞ。お前らの悪事。人殺し集団、、俺のおやじはな、、お前らクソ集団に殺されたんだよ!!」
「そう、そうか、、お前は、感情を持つような、弱小スパイなんだな。」
「あ?!!ふざけんな!!感情を持たない人間などいない!お前だって!朋と由香を殺されて動揺したはずだ!!悲しかったはずだ!!嫌だったはずだ!!」
「あぁ、、そうだな、、でも、今はもうしない。経験してしまった物は、もう怖くない、悲しくは、、あるかもしれないな。」
「ふざけたことを、、!皆が皆お前のような考えだと思うのか?!」
「違うさ、皆違う。だからな、そんな尊い命を踏みにいじって何の関係もない一般人の子供を殺し、悔い改めようともしないお前は。昔の俺より酷いのではないか?」
「なにがだ!!結局は同じ!お前もその当時何も思わず人を殺していたっ!なら俺はお前と同じなはずや!」
「そうか、、?俺が本当に何もしてないと思うか?」
「あぁ!!」
「俺は昔、奴隷の身分であった。」
「,,,は、、?奴隷??殺人を犯したのか?」
「冤罪だがな。」
「冤罪、、?有り得んな。幹部がそんなミスするわけが無い。」
「いいや、ミスではない。分かっていたのだよ。」
「,,,?!、まさか?!」
「あぁ。」
「お前を奴隷スパイとしたいが為にという事か?!」
「少し、違うなぁ?」
「奴隷、、そうだ。殺人犯、、殺人犯と偽ってお前を奴隷にし、恐怖しかない体験をさせ、お前の感情が無くなりかけたその時、冤罪だったと伝える。この事によってお前の歩むべき道は奴隷スパイしか無くなったわけだ。」
「ふっ、ははっ、正解。」
「でも待て!お前らは確かに親父殺した!!それに間違えはない!」
「そう、そうだな。お前ら。だろう?俺は実際1人も殺してないし、その当時、人を殺したこともない。」
「そんなはずは!!」
「俺は情報屋だった。」
「関係はない!!」
「あるさ、情報屋は給料がいいのさ。しょうもない事で情報屋を辞めるほど馬鹿ではない。分かるだろ?」
「,,,ふざけるな。ならなんで止めなかった!!」
「分からないか?マフィアだ。人を殺す仕事だ。」
「その程度の理由でっ!!」
「おいおい。俺も嫌だな。人を殺すのは、、今でも怖い。とても怖いのさ。」
「あ?嘘をつくな、お前の噂は聞いている。人を無差別に殺すんだろ?!そんで持って楽しんで人を殺す、ただの殺人鬼!!」
「おいおい、もし俺がそんな奴だったとしたらF通称最強、だなんて呼ばれるとでも思うか?」
「,,,思わんな。やはりお前は、死ぬべき人間ではなかろうぞ。」
「,,,あぁ。まぁ、どうも、、で。何故お前は、、」
「ん?なんやねん?」
「おいおい。下手な演技は嫌いであろう?俺も嫌いだな。」
「何の話だ?」
「はぁ、俺から言わなくてはならないか?」
「,,,あぁ。分からん。説明してくれや。なぁ、Fさんよぉ。」
「なんの目的は知らんが、、なぜお前、自分を殺す依頼をしたんだ?」
「,,,ほぉ?そこまで分かっとるんか。流石やなぁ、、」
「何故だ。」
「なんでやと思う?」
「,,,まぁいい。」
「おいおいw奴隷スパイがそんな簡単に引き下がんなやwでー?そない分からんか?俺に教えてもらわなあかんくらいにのぉ?」
「はぁ、お前は自分が奴隷スパイであることを悔やんでいる。今まで殺してしまった人のことを考えると夜も眠れず、でもそういう仕事だと言いくるめてやってきたが、そのような人生に疲れていた時に、俺の名を聞いた。いや、元々相談しようとしていた。と考えられるな。」
「,,,流石だ。」
「ははっ、安心しろ。依頼人の言葉はなんでも聞くさ。さぁどうする?俺に殺されるか?それとも自分で死ぬか?それとも、生を選ぶか、、?」
「,,,選択肢は、増えるか、、?」
「,,,言ったろ。依頼者の言う言葉なんでも聞くさ。なんだ?俺に死ねと言うつもりかな?」
「,,,ふっ、分かってるだろ?なぁ、俺はお前がこの仕事に就いた理由を知ってると思うぞ?」
「依頼者様。要望を。」
「はぁ、、生。しかも、お前らのところで、な。」
「,,,予想してなかった。」
「ははっwなぁ、お前の計画、俺にも手伝わせてくれや。」
「依頼者様、から、お仲間様へ?」
「あぁ、」
「,,,はぁぁ、勝手にしろ。」
「なぁ、ところでお前の計画!あんまちゃんと知らねぇから教えてくれや!」
「あははw言うわけないだろ殺すぞ。」
「こっえ!!まじこえぇな、、はぁ、言うぞ?今から、ちゃんと聞けや?」
「はぁぁ、、」
めんどくせぇ、、
「朋と由香、と言ったかな?そいつらは今頃たのしく遊んでるさ。」
「,,,は、、?」
「お前でも予想外だろう?今頃は飯でも食ってるはずだぞ。おもちゃも、あいつらが楽しめそうなやつを選んだ。」
「何故。」
「すべては、お前の計画のためさ。」
こいつ、、、