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小5の健二と由美。
小3の桃と朋。
この子達は双子。
小一の由香。
いつもの5人が家にやってくる。
あーそーぼ。この言葉で、この子はいつも外に出る。
「今日も遊んでくれてありがとう!!」
「いーよ、また遊ぼうね。」
このガキたちは使えないな。それにしても品川沙知友人関係が広すぎて大変だ。優しい性格が仇となって面倒なことも引き受けてしまう、、。演じるのが大変だ、、
「Fくん。」
「,,,」
「ねぇ、聞いてるのかい?」
「,,,」
いつもより、少し、、いや、ど怒り。
「別に、怒ってるわけじゃないんだ。そんな無視しないでくれ、少し話がしたいだけなんだ。聞いているのかい?」
「聞いている。で、何か?」
「奴隷が死んだ。」
「そう。」
「覚えがあるだろう?」
「何をだ。」
「殺したのだろう?」
「はぁぁ、GE。スパイは確証のない話はしないのではなかったか?私もそれは同意見なんだが。」
「確証か。確かにないな。じゃあ、まぁ、この話はいい。ひとつ教えてくれ。」
「手短に頼む、早く帰らないと怪しまれてしまうからな。」
「そうか、なら手短に、必要かい?」
「何をだ。」
「その行動だよ。子供と遊び、飯を食べ、課題をする。本当に必要なのかい?やはり君には情があるね。全ての中に微細な本音がある。やはり君はまだ"最強"と呼ばれるに等しくないよ。」
「お前は元最強。私は現最強どちらが強いかは明白だが?」
「そういうことでは無いのだよ。君は情がある。情は早めに捨てた方がいい。その方が必ず楽だ。」
「お前に言われずとも情など元々ない。」
「あるのさ、気付かないうちにね。まぁ、忠告だ。それではな。あ、後。むやみな殺人はやめろ。」
「そんな事してない。」
「「see you」」
ガチャ
「ただいま。」
「あ、お、おかえり!」
「,,,誰?」
サツだな。見たことがある顔だ。
「わ、私ね、この人と再婚したいの。」
「また?」
「そ、そうよね、、そうなるわよね、でも、私達はこの人達と幸せになりたいの。」
「人達?」
「あ、お、お子さんがいるの。」
「,,,何歳。」
「え、えぇとね、小5と高3なの!」
「へー、、それより、なんでこの人喋らないの?結婚したくないわけ?それとも話せない?」
「い、いいや、す、少し緊張していて。」
「あっそ、で、本当に再婚するの?」
「うん、、」
「分かった、勝手にすれば。」
よし、来た。これで強く出れるようになった。この仕事もこれで終わり。ガキ共ともおさらばだな。
「引越しとかすんの?」
「しないわ。こっちに越してくるの。」
「部屋は?私相部屋とか嫌だけど。」
「それは大丈夫。」
「ふーん。」
「ね、ねぇ、どう?この話、悪い話じゃないの。警察の方だし、何かあった時とても頼りになると思うの!それにあなたも父親が欲しいでしょ?」
「そうだね、、まぁいいけど、、あくまでお母さんのためだから。勘違いしないでね。勉強してくるから、喋りかけないで。」
ガチャ。自室に帰る。
「ふはっ、使えるなぁ。いいタイミングでの再婚。素晴らしい。」
カサカサ
「なんだ。」
チュウチュウ
「ねずみ、、?」
(文通だそうです。)
"奴隷"がそんなこと言ってたな。
このネズミ、頭いいな、、殺されないように隠れてやがる。
「殺しやしない。早く出てこい。」
カサカサ
「ありがとう。」
チュウチュウ
「GEからだろうな、これは。」
チュウ
「,,,」
帰ったな。
[Fくんへ、
元気にしているかい?まぁ、この前あったばかりだが、
今暇だったらでいい、スパイの仕事があるから暇なら来て欲しい。わざわざ文通にする必要は無いのだが、ネズミの性能をためしたくてね。場所は載せておく]
実用性は意外とありそうだな。
ガチャ
「ちょっと私出かけてくる。」
「え、何時に戻るの?」
「友達の家に泊まる。」
「ど、どうして?!」
「勉強会、なに?なんか文句ある?」
「あ、いや、ないけど、、迷惑かけないようにね?」
「うん。」
「行ってらっしゃい。」
ほぉ、義理の父はこんな声か、簡単で良かった。
「,,,」
「返事は!」
「は?もう父親ブリ?うざっ。」
「認めてくれたんじゃないのか?」
「認めてませんけど。貴方のためじゃない。私はお母さんのために再婚を認めるって言ってんの。貴方がそんな態度ならお母さんを幸せに出来ないと思うから、認めない!」
「そ、そんなこと言わないで!」
「ってか、もういい?じゃあね。」
ガチャ
家を出ていく
「ふはっ、大分ウザイ奴だがあの態度取られたら言いなりにはなってくれそうだ。」
「いい事、かい?」
「,,,なんだ、迎えに来たのか。」
「あぁ。今回の仕事も早く終わりそうだね。」
「別に、今回の仕事は私でなくてもこなせたはずだが。私にした理由はあるのか?」
「ん?あぁ、奴隷が行方知らずになることが多くなった。情報を流すのが難しいからな。スパイのいる場所がわからないのだよ。」
「そうか、、」
「疑ってはいないよ?」
「疑われてたまるか。それより、気付いているだろ?」
「そうだね。どうする?急ぎめで仕事をしたいんだが、」
「なら、サツでも呼べばいいだろ。」
「面倒じゃないか。」
「そうだな、、」
義理の父に頼ると仕事は上手く行きそうにないしな、、
「まぁ、いいんじゃないか?見えない所で殺ろう。」
「そうだね。」
「,,,違和感。」
「ん?なんだね?」
「変な感じしないか?見たことのある。そう、、奴隷のような、な。」
「まさか。ここに奴隷が居るとでも?」
「多分だがな。見間違えの可能性もある。」
「いいや、君の頭脳だ。見間違えなどないだろう。僕は君を信じるよ。」
「信じられても困るんだが、、人間誰しも間違えはあるだろう。」
「そうだが、少し近づいて分かる、多分あれは奴隷だな、君の予想は的中だ。」
「今日はなんとなく冴えてるんだ。」
「へぇ、冴えてない日もあるんだね。」
「まぁ、、とことん仕事が上手くいかないことだってあるだろ。」
「そうだね!さて、歩いていたらいい所についたね。振り向くかい?」
「あぁ。」
"奴隷"?の方をむく。
「気付かれましたか。」
「元々気付いていたがね?」
「そうですか、なら、これを。」
「わざわざ付けてきたのは何故だい?意味は無いだろう?それに文通だってあるんだ。わざわざこんなことをしなくてもいいだろう?」
「とても運べないからですよ。ねずみでは、」
「運べない?」
「はい。とにかく受け取ってください。」
「それは、誰からのものだ。」
「ただの地図です。大きすぎてねずみでは運べないんです。」
「そういうことか、、」
「そうかそうか、」
「それでは。」
バァン
「ふぅ、これはいらない殺人か?」
「まさか、頭では足りん。胸を貫け。」
「もちろん、」
バァン
「いやぁ、まさかだね!奴隷の振りをした敵が居たなんて!」
「殺したとバレたらまずくないか?」
「そうだね、その前に後始末だね」
プルル
「番号3。」
「了解しました。」
「頼んだ。」
仕事場にて、
「ここで何をするんだ?」
「こいつに化けれるかい?声はこれなんだが、」
「ん?もっと音量を出してくれ。」
「あぁ、」
ーー次だ次!!早く行け!!おっそいおっそい!このノロマ共が!お前らのせいで仕事が上手くいかないんだぞ!
「分かった。」
「叫び声しかなくて済まないね。」
「大丈夫だ。」
「頼むよ。」
「あぁ。」
「「see you」」
ーーー
「さぁ、取引だ。」
「あぁ。」
叫び声しか無かったことによってこいつは、暴力的な人間である。そしていつも怒っている、うるさい人間だとすると口調は簡単。端的な仕事だ。
「物を出せ。」
「金が先だ。」
「チッ、おら。満足か?」
「あぁ。さて、これだ。」
「ふっ、これさこれ!!」
「それではな。」
ーーー
ガサガサ
「終わったかい?」
「あぁ。簡単だった。それよりこんな物何に使うんだ?」
「まぁ色々さ、怪我は無さそうだし、そのまま帰ってもいいが。家に来るかい?」
「行くわけない。そのままビジネスホテルにでも泊まるさ。」
「そうか、面白くないなぁ。」
「知ってたことだろう。」
「まぁ、ね。」
「「see you」」