see you
スパイに情などない。
「やぁ、Fくん、久しぶりだね。」
「,,,」
「無視かい?酷いねぇ。」
「誰」
「お、その声は本物かな?」
「さぁな。と言うか、お前はどうして私だと分かる。」
「ん?雰囲気さ!」
「,,,」
「君は本当に分からないことだらけだね。会う事に声が変わっているよ。そういうの僕は興味がある。」
「お前に興味を持ってもらう必要はないがな。」
「ははっwそうかいそうかい。」
「それより、GEなんのようだ。」
「覚えていてくれたのかい?誰だと言っておきながら。」
「要件を言え。」
「それじゃあ、面白くないだろう。」
「見誤るなよ。私がお前に興味があると思うな。」
「そんなことは言っていない。ただ、君はまだ子供なのか知らないが、君はまだ情を捨てきれていない。」
「あ?お前より腕前はあるつもりだが。」
「あぁ、もちろん。君が僕より腕前が下だったら、今すぐ君を下ろしているところさ。そういうことでは無いのだよ。君はまだ何かと避けている。何かを、何かしらを、ね。」
「何の確証もなく、よくそんなことが言えるな。」
「あるさ、あるから言っているのだよ。スパイは確証もなく話なんてしないさ。君に確信があるから僕は君と喋っているのだよ。」
「そうか。」
「いつでも冷静沈着、無口無表情で悟らせないのが上手い君でも動揺はするだろう?」
「するものか。」
「いいや、する。君はまだ情があるからな。」
「,,,チッ」
「スパイの舌打ちは違うねぇ。とてもかっこいいよ。さて、それでは、本題に。答えは、NOだ。」
「お前よりいい案件が出来た。お前など必要ない。その事より新しい仕事をだな、」
「おぉ、そうかいそうかい。なら、次の仕事は子供である。君も子供だから出来るであろう?なんなら本職だな。おめでとう。」
「,,,場所は」
「ここさ、もういいかい?次の仕事があるんだ。」
「弁解しろ。その言い方だと私が引き止めていたことになる。」
「おぉっと?そうではなかったかい?」
「お前はつくづく嫌な奴だ。」
「知っていただろう?そんな僕と絡むのは、何故かね、Fくんよ。」
「さぁな、」
「もう行くのかい?」
「時間が無い。」
「そうかい。なら仕方がないな。なら、な。」
「襲うつもりかい?」
「?!、へえ、急に声を変えたりも出来るんだね。しかも、この声は僕の声ではないか。」
「憎しみを込めてね。君の声を出してみたのだよ。」
「ふっ、ははっw面白いなぁ、君はスパイと言うよりかはお笑い芸人の方がいいんじゃないのかい?」
「誰がするものか。下らないことはしない」
「仕事人間かい?」
「あぁ、仕事に関係ないことは話したくない主義だ。」
「その割には僕とはいつも長時間話してくれるね、」
「あんたは怖いからな。何をしてくるか分からない。」
「,,,??、君ともあろう者が、何かを怖がるというのかい?びっくりだな。」
「怖いものは怖いだろ。ただし、怖いものはお前とあと1つだがな。」
「そうか、君には怖い物が2つあるのか。最強も落ちたものだな。僕には怖いものは無いよ。」
「最強、、?顔を知らないくせに変な名前をつけてくれるな。お前たちの言動には理解が出来ない。いや、したくないものだな。」
「はは、僕も同意見さ。さて、そろそろ行こうか。」
「お前は持っていき方が上手いものだな、、お前と喋っているのはとても疲れる。」
「僕は君と喋るのが1番楽しいがな!それでは、また話そうか!中一の品川沙知ちゃん。」
「あぁ。」
「おっと?女の子だがな?」
「そうですか、」
「ははっw可愛くいい声だ!」
「どうも。」
「あぁ!」
「あ、その前に。」
「おっと?君から話しかけてくれるとは!ここまで光栄なことは無いね。とても嬉しいよ。」
「大袈裟な。」
「そんな事はなかろう!嬉しいんだよ、僕は、ね。」
「あー、はいはい。」
「それで、話とは?」
「everyone has something scary.」
「ん?あぁ、その通りだね。僕もそう思うよ。」
「それでは。」
「「see you」」
ーーー
「ここか、、」
「あら、おかえり、沙知、遅かったじゃない。」
「ごめんごめん。近所の子と遊んでたからさ。」
「素晴らしいことだわ、それよりテストは大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。私意外と頭いいからっ!」
「ふふっ、そうね。」
一般的な家庭、ここに何をしに来ているのか分からなくなってくるな。
「もう疲れちゃったから、寝るね?」
「うん、おやすみ。」
「おやすみ。」
ここの家庭、父親がおらず、母親は義理か。
「そこまで分かりますか。」
「,,,ここまで入ってくるな。お前はただの奴隷であり、私のことをなにか言える立ち位置ではないと。肝に銘じておけと言ったはずだが。」
「もちろん、承知です。ただ私はGE様に言われてきただけですから。」
「GEが何の用だと?」
「文通だそうです。結果報告を早く知りたいそうで。」
「そうか、、どうでもいいことをやるなあいつは。文通など面倒臭いだけであろう。何のためにするんだ。」
「沙知ー?」
「なぁに?」
「入ってもいい?」
「ちょっと待っててね!」
「分かったわ。」
「出ていけ。バレてもいいのか?」
「別に私はいいのですよ。」
「,,,」
窓を開ける
「どうして窓を開けるのですか?」
「見誤るな。」
ガシャン!!
"奴隷"を蹴り飛ばす。
"奴隷"は窓のふちに掴まった。
「っ?!!」
「これ以上、俺に近づいてみろ。次は、ないぞ。」
「な、なんの音?!」
「いって、、コケちゃった!」
「大丈夫?」
「うんっ!物が倒れただけだから、扉の前のやつも倒れちゃった。あと少しかかりそう。」
「とりあえず怪我はしてないのね?」
「うん。」
「なら良かった。」
ほぉ、この義理の母親、認めてもらったから多分、あまり強く出れないんだな。使いがいがある。
「このままッ、突き落としたら、貴方様は殺人罪でっ、逮捕されますっ!」
「殺すわけないだろ。無差別な殺しは嫌なんだ。それにお前だろ、殺人犯は。奴隷は殺人を犯したものでないとなれないからな。」
「違うっ!!俺はしていない!」
「敬語を使え。バカなのかお前は、俺は死刑執行人だぞ。お前を殺すことはいつでも出来る。」
「それを利用した殺人犯の癖して!!何がスパッ」
バンッ!銃で打ち殺す
「ふっ、」
プルル
「番号3、死体処理」
『了解しました。』
「頼んだ。」
『はい。』
ブチッ、
「馬鹿なことをしたな。」
ドンドンッ!
「銃声がしたわ!!」
「あ、ごめん。これ私の玩具だよ!」
「え?あぁ、あったね!」
「落っことしたひょうしに鳴っちゃって、意外とおっきい音だったね。」
「おっちょこちょいなんだらぁ〜。」
「うふふwごめんなさぁい!」
「いいのよ、」
ガチャ
「開いた!」
「怪我は?!」
「ないよー!」
「そっか。良かった〜!」
「おっちょこいさんは大丈夫でしたっ!」
「そうねw」
次の日
ピーンポーン
「はい。」
「あーそーぼー!」
「うん。」
そして、また一日地獄が始まる。