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4.ケーキ

いやぁーお久しぶりでございます皆様。

こんなに遅くなってしまうとは自分でも思いませんでした笑

ほんとすみません

「で、どこ向かってんの?」


手を引かれるまま来てしまったけれど、一体どこに向かっているんだ。


「…分からん」


「分からんのかい!…じゃあ、この近くに美味しいケーキのお店があるから行かない?」


「いく」


案外即答で驚きつつも数分歩くと、可愛いお店がみえた。


「あった!」



木の扉を開いて中に入った。


カランカランッ


「いらっしゃいませー、何名様ですか?」


何処に行ったらいいのか分からずにキョロキョロと周りを見渡していると、奥から可愛らしいウエイトレスの子が出てきた。


「二人です」


「二名様ですね、此方へどうぞ」


案内された席に彼と向かい合う様に座り、そのままそれぞれ好きな物を注文した。


「私はショートケーキで」


「…チョコレートケーキ」


チョコレートケーキなんて以外!甘党なんだぁ。


「この後どうする?」


私が聞いてるのに、無言で外を眺めている彼。


「ねぇきいてる?どっか行きたいとこある?」


彼は少しだけ視線をこちらに向ける。


「特にない」


「そっかぁ。じゃあどうするかなぁ」


彼に聞いても当てにならなかったので一人で悩んでいると、さっきの子がケーキを持ってやってきた。


「お待たせしました!ショートケーキとチョコレートケーキです」


「ありがうございます」


置かれたケーキを見て感嘆の声を漏らした。


「わぁ…おいしそ」


私のケーキは生クリームたっぷりで、てっぺんで苺がキラキラと輝いていた。

チラッと彼を見ると、彼はもうケーキを食べ始めていて心無しか頬が緩んでいるように見えた。

ジーッとみつめていると、彼が此方を見た。


「なにみてるんだ」


ケーキを食べている時の顔が一転またいつもの無愛想に戻ってしまった。

なんだ、勿体ない。


「べつにー」


ふふっと私が笑ってよそ見をしている内に大事に大事に取っておいた苺が消えていた。

え、なんで!?

私が焦って探すけれども苺は見つからず、ねぇ知らない?と彼に聞こうと彼を見ると、なんとその手に苺をもち、今まさに食べようとしていた所だった。


「ちょっと!それ私の苺!」


奪い取ろうとした瞬間パクっと苺が彼の口の中に消えていった。


「ああぁぁぁぁぁぁ!最後に食べようと思って残しといたのに!」


「早く食べないのが悪い」


…許すまじ。私の苺を食べた罪は重いぞ!


そんなこんなで店を出て、フラフラ二人で歩いてあると、あるものが目に入り私は足を止めた。


「「あ」」


止まったのはCDショップの前。

目に入ったのは、私の好きなバンドの新アルバムがでていたからだ。

手に取ろうとすると、もう一人そのアルバムを手に取ろうとする人がいた。

何奴!っと思い横をみると、そこに居たのは彼だった。


「えっ、君もこのバンド好きなの?」


「…ああ」


へぇー彼もこのバンド好きだったんだ!


「じゃあこのバンドは?」


私が傍にあった他のバンドのCDを取り、彼にみると、彼は無言で頷きまた別のCDを手に取り今度は私に見せてきた。


「あ!このバンドも結構好き!」


その後も私達は自分の好きなバンドのCDを互いに見せあった。

結構趣味が合うんだなあ。ちょっと意外だ。


「このバンド知ってる?」


「知っけど、まだCD買ってない」


「じゃあ、今度貸すよ」


「…ありがと」


「いーんだよ。友達でしょ」


「…友達じゃない」


「友達ですぅー」


「違う」


「あっ!じゃあ次はここ入ろ。友達クン」


頑なに認めない彼を私は引っ張り近くにあったゲームセンターに入った。…ほんの少し意地を張って。







また近々投稿出来たらいいなと思っています。

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