三題噺第30弾「昼」「車」「意図的な小学校」
別名“意図的な小学校”と呼ばれるここ旭第三小学校は少し変わっているとかいないとか。
「おはようございます」
朝の学校で校門に立っている校長先生に挨拶をする。
「おはようございます。今日もいい天気ですね」
当たり前のことだが、校長先生は返事をしてくれた。
教室に入る。
「おはよう」
友達に朝の挨拶をする。
「おはよう。昨日の特番見た? 笑っちゃったよ」
「特番? どんなやつ?」
「みてねぇのか。芸人がいっぱい出てるやつ」
キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴る音が聞こえた。
「席に着け。ホームルームを始める」
担任の先生が教室に入ってきた。
「今日は暖かいですが、明日からまた寒くなります。皆さん服装には気をつけてください」
先生が適当な言葉を言い、適当にホームルームは終わる。
一時間目は国語。
四十代くらいの細めの女の先生が授業をする。
いたってつまらない授業、話を聞き流す。
二時間目は社会。
五十代くらいのメガネをかけた男の先生が授業をする。
眠い、寝ることにする。
三時間目は理科。
五十代くらいの少し頭が禿げかかった男の先生が授業をする。
理科の実験をした。
四時間目は音楽。
四十代くらいの背の高い女の先生が授業をする。
歌を歌った。
“昼”。
給食。
掃除。
五時間目は算数。
五十代くらいのメガネをかけた少し背の低い男の先生が授業をする。
算数は得意。
さて帰るか。
“車”だ車。
ここ旭第三小学校は、帰りは車で帰るのが恒例となっていた。
それが変わっていると言われる所以。
なぜ、帰りは車なのか?
なぜか帰りはバスを用意しないという学校の規則があるようで、帰りは車なのだ。
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