第38話 魔方陣
(異世界召喚から?年後)
『転移の魔方陣』の話でうやむやになってたけど……私は思い出して叫んだ。
「私も死なない体にしてよ!リッカと300年一緒にいるって約束したから!」
「だから~300年どころじゃなく、長い時間死ねないんだ。俺はずっと誰とも会わなかったから途中から記憶が曖昧になって……300年ちょっとだと思ってただけで……。」
自分が老化しないので千年も300年も同じように感じるらしい。
リッカは駄目って言う。
『体を正常な状態で維持する魔方陣』は起動すると数ヶ月仮死状態になるらしい……。
リッカは使おうと思って使った訳ではなく、うっかり起動してしまったのだ。
生身の人間、それもセレナにはこわくて使いたくないと言う。
「神様だから大丈夫だよ!」
「いやいや大賢者は神様じゃないから~大丈ばないから!」
「えっ?神様じゃないの?」
「いやいやいや……何でそうなったの?」
私は、王都まで一瞬で移動した時、リッカは本当に神様(大賢者)なんだと思った。
神様(大賢者)だから、何でもできるし、何でも知ってるんだと思ってた。
「だって、リッカはずっと家に居たのに、あのドラゴンが倒されたことを、その日の内に知ってた!」
リッカは首を振った。
「あのドラゴンは念の為に印をつけて置いたんだ。助けた時、何でセレナが一人で戦っていたか知らなかったから……後でセレナがあのドラゴンを倒したいと願うかもしれないと思って……。」
『印をつけて置いた』がよくわからない……。
私は首を傾げた。
「だから、自分が創世記(神様)になって語り継がれてる事もまったく知らなかったからね……。むしろ人の世界の事は知らない事しかないから」
つまり、リッカは何でも知ってる神様(大賢者)ではなかった。
すごい魔方陣が描ける、ただの研究者(大賢者)らしい。
「じゃあ、右腕を生やす為に『死なない魔方陣』を使うと良いと思うよ!」
私はにやりとした。
何日かいい続けて……そして、リッカは根負けして私に『体を正常な状態で維持する魔方陣』を使ったのだ。




