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第3話 妹属性

(さやか視点)


その時、私は交差点で信号が青に変わるのを待っていた。

そして、目の前にいる女の子は小学生なのに帰る時間が遅いんだなっと考えていた。


その女の子は、うちの学校の小学部の制服を着て、髪を2つに結んでいる。

私の通う学校は幼稚園から大学まである女子校で、比較的裕福な家庭の子が多く通っている。

私は引っ越してきたので高校から入学した。

小学部はセーラー服。中学はワンピース型の制服。高校生はブレザーだ。


その瞬間は、足下で何かがピカッと光って、次にぐわーんと体が振り回される様に大きく揺れた。

地震だ!!

続けさまぐらぐらする視界。

立っていることができないくらいアスファルトが波打っている。


そして、目の前に立っている女の子の前から車がこちらに迫ってくる!

私は、前にいる小学生を車からかばうように抱え込んだ。

多分一瞬の出来事なんだろうけど、全てスローモーションのように脳が処理をしたのか長い時間揺れに掻き回された。


そのあとの事は呆然としていてあまり覚えていない。

まだ頭も足元もぐらぐらしているみたいで気持ちが悪かった。

わけがわからないまま、隣の部屋に移動しましょうと金髪の男の子に手をひかれて、すぐ近くの小部屋に案内された。

一緒に居た女の子は背の高い男の人に抱き抱えられて運ばれている。


ソファに座った瞬間どっと疲労感に襲われた。


隣に座った女の子が不意に『ステータスオープン』と言った。

その女の子がその透明な板を指で指したので、その部分に視線を移動した。


『巻き込まれて異世界に召還された者』


そう書かれていた。

巻き込まれて異世界に召還された者?

巻き込まれて……?

異世界?召還?


つまり少女は私のせいでここに居るらしい。


謝る私に女の子はなぜか楽しそうに言った。

「異世界召還とか漫画みたいだよね!」

そして、ふふふっと笑った。


私が小学生だと勘違いして、更には巻き込んで異世界に連れて来てしまった少女は琴梨ちゃんという名前で同じ年だった。

同い年だと言われても理解できない私に、琴梨ちゃんはもう一度ステータスボードという板を出して見せてくれた。

確かにその半透明な板には確かに15才と書かれていた。

でもね、琴梨ちゃんはとても同い年だとは思えないぐらい背がちっちゃい。

あと目が大きくてほっぺがぷにぷに。

見た目が幼くみえて、もしセーラー服を着てなくても高校生には見えないだろう。

きっと髪をふたつに結わいているのも幼く見える原因のひとつだ。

柔らかな茶色髪もふわふわで甘い雰囲気で可愛いらしい。


いいなぁ。うらやましいな。

実は私は身長が高めな事がコンプレックスのひとつなのだ。

最近170センチを越えてしまった。

ちっちゃくて可愛らしい琴梨ちゃんがうらやましい。


あと、琴梨ちゃんが言うには私は聖女で勇者ですっっごい能力値らしい。

さらに透明な板を見せながら説明してくれた。

「さやかちゃんは誰にも負けないくらい強いんだけど、私は誰にも勝てないくらいめちゃめちゃ弱いんだよ~神様ひどいよね? こんなステータスじゃ異世界で生きていけないよね? どうしよう~」

琴梨ちゃんは嘆いた。


だから、巻き込んだ私が悪いんだし、私が全力で琴梨ちゃんを守ると琴梨ちゃんと約束したんだ。

そして、できるだけ早く家に琴梨ちゃんを帰してあげよう。私はそう決意した。


あと、一人っ子だから、ずっとこんな可愛らしい妹が欲しかったんだよなぁと心の隅で思ったのだった。

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