第25話 薬草採取
薬草を採取するまでは順調だった。
だから薬草を採取して、少し気が抜けたのだろう。
ライアンが崖から落ちた。
ライアンが腰につけていたポーションは落下時に下敷きにしたのか全部破損してしまった。
グラディスも私もあまり回復ポーションを持ち歩かない。
防御力と回避力が高い為に、戦闘で怪我をすることがあまりないのだ。
さらにいつもはロシエルが一緒だった。
彼はシールドが張れる。
さらに隊で魔物を回収する役で、マジックバックをもっている人間だ。
私も、グラディスも足りなければマジックバックから出してもらって、ポーションを補充できる事に慣れていた。
だから、回復ポーションよりも速さや攻撃力アップの効果ポーションを多めにポーチに入れている。
ただ、ライアンには念のために多めに回復ポーションを持たせていたのだが……。
……それを全部破損してしまったのだ。
ここで嫌な予感がした。
私が2本、グラディスが3本回復ポーションを持っている。
五本中2本を崖から落ちたライアンに使った。
一本は飲ませて、一本は足の傷にかけた。
残りは3本。
行きで一本も消費しなかったのだから、問題ないグラディスは言った。
念のため、一人一本づつポーションを持つことにした。
魔物避けも焚いている。
だから、弱い魔物に遭遇することはない。
そして、こういう時の嫌な予感は当たるのだ。
災害級ドラゴンだ。
ライアンを出産する前のステータスならいけたかもしれない。
見た瞬間に私は無理だと悟った。
「私が引き付けるから、気にせず戻れ!」
ライアンはちゃんと約束通り、グラディスを守りながら撤退しようとした。
だが何故かライアンとグラディスなら避けられるはずの攻撃で、……ドラゴンの前足の一撃をまともにくらってライアンが吹っ飛ばされた。
私はドラゴンを引きはなそうと魔法で斜め上空にドラゴンを吹っ飛ばした。
ライアン達から距離を空けていく。
グラディスがライアンを担いで撤退しようとしたのは目の端に映った。
とりあえず倒せないのだから、私は2人からドラゴンを離してから逃げるしかない。
ドラコンを魔法で吹っ飛ばしながら攻撃を回避し続けた。
私の今の攻撃力ではドラゴンの部厚い皮とウロコに致命傷を与えない。
それでも……回復ポーションに余裕があれば賭けにでて攻撃に転じたかもしれない。
ついてなかった……ライアンは大丈夫だろうか?
そして、目の前に高い崖があった。
登れる高さではない行き止まりだ。
私にとどめを刺すために、空から怒り狂ったドラゴンが目の前に降りて来た。
そしてドラゴンに凪払われた。
左に跳んだが、走り続けていたから足がもつれて避けきれなかった。
体の右側が焼けるように痛い。
終ったと思った。
だが……たまたま吹っ飛ばされた先に運良く岩と岩の隙間を見つけてそこに滑り混んだ。
中は空洞になっていた。
入り口はドラゴンが入れる大きさではないので、入り口で怒り狂ったドラゴンが暴れている。
これは生き埋めになるかもな……最後の気力で持っていたポーションを飲むと気を失った。




