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第16話 騎士団で訓練3



(異世界 五日目)


とりあえず使いこなすまでに時間が掛かる事が多いらしい聖女の力の訓練は当面後まわしにして、明日から森で訓練をすることになった。

神官とポーションでどうにかできることは、ある程度まで魔物の数が落ち着くまでは後まわしと王さまが決めてたみたい。


団長がメイドのアンさんにたずねた。

「明日以降の予定はどうなってる?」


「明日は聖女のさやかさまは午前中、聖女のお披露目準備で衣装の仮縫いです。


それから、テレーゼ王妃からお茶会の打診がありました。

さやかさまが時間が無ければ琴梨さまだけでも娘を紹介したいと招待されています。


あとは騎士団の訓練を最優先に。

時間があれば座学です」

アンさんはスラスラと答えた。


「じゃあ明日はさやかさんは午前中仮縫い、午後は森で訓練。琴梨さんは何もないから午後テレーゼ王妃とお茶会だな」

グラディス団長が勝手に予定を確定した。

「琴梨さんは明日の午前中空くんですね?……私と洗浄の魔法を試してみますか?」

エリスワース王子が誘ってくれたので、私は魔法っ! そう喜んで返事をしようとしたら……。

「それはさやかさんが居る時でいいだろう」

なぜかグラディス団長があわてて答えた。

「さやかさんはそのうちに聖女の訓練でやると思うのですが……?」

エリスワース王子が首をかしげた。

「明後日はさやかさんは1日森で訓練。森は俺がいくから、ライアンは琴梨さんとどっか行ってこい」

すごく雑な感じで外堀を埋められました。

グラディス団長(とクロエさん?)は私とライアン王子でくっつけようと思ってるらしい。

レティシア王妃といい、キューピッドしたくなるのかな?

そこにライアン王子の意思はあるのかな。

ライアン王子の顔を見上げたけど変わらず無表情。

顔を見ただけだと不機嫌そうに見えて嫌がってるようにも見えるんだけど、矢印は黄色いので嬉しいらしい。

エリスワース王子は特に何も言わず、にこにこしている。

さやかちゃんは矢印が水色。

心配してくれているみたい。


「どこか行きたいところはありますか?」

わぁ! ライアン王子から話掛けてくれた。

低音で落ち着いた声がかっこいい。

「魔物の森のそばまで行ってみたいです。壁と結界があるんですよね?」

本当は森に入ってみたい。魔物もみてみたい。

無理だけど。

「はい。」

あっさりライアン王子とデートが決まってしまいました。

色々な意味でどきどきします。

二人で間がもつ気がしない。


城に戻る時にライアン王子がやっぱりエスコートしてくれたので、どきどきしながら言った。

「明後日楽しみです!」

ライアン王子はちょっと考えて言った。

「いまミュラーの花が咲いているんです」

結界のあたりに花が咲いているらしい。

想像よりちゃんとデートっぽい。

「ミュラーの花ですか?」

「白くて小さいかわいい花です」

ライアン王子は少し話すのは苦手そうではあるけど、話をしたらかなり怖い雰囲気が薄れた。

「楽しみにしてます」

ふふふっと私が笑うとライアン王子の雰囲気が柔らかくなった。

矢印はピンクで控え目にキラキラしてる。

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