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第15話 騎士団で訓練2

(異世界 五日目)


団長が騎士と神官を訓練所に戻して、王子二人と私とさやかちゃんを団長室のある本部建物の会議室に案内した。


グラディス団長がそのあと説明してくれた内容は私の想像していたRPGの世界とはちょっと違った。


ガンダルン民と勇者の力は、『魔物にのみ作用する力』らしい。

訓練用ゴーレムは疑似魔物なんだそう。

魔物だから力を発動できるのだそうだ。


だからどんなにすごいステータスでも、さやかちゃんは対人だと普通の女の子の力しかない。

騎士団の人は対人であっても鍛えているから強いが、魔物が相手の時はさらにステータスの力が足されるらしい。


逆に、聖女の力とスライシア民の力は『人に作用する力』だ。回復したり、結界はったり、攻撃力アップや、守りのバフを掛けたり。

だから聖女の場合は後方支援が主になり、騎士が手足となって戦うらしい。


だから、ガンダルン民とスライシア民がケンカをすると特にどちらが勝つとかではないらしい。

ガンダルン民は体格がよく筋力もあるけど、ステータスの力は人に作用しない。スライシア民は弱いけど、自分に守りのバフも使えるし、攻撃アップも、結界も使える。

結果はどちらが勝つとも言えない。


確かに思えばパワーがステータス値のままだとさやかちゃんと私は同じドアが使えない。

『私の力が基準のドア』を、さやかちゃんの力でドアを開けるとドアが壊れる。

逆に『さやかちゃんの力が基準のドア』は私には固くて開けられない。

握手するのもバグするのも危ない。

さやかちゃんがちょっと力を掛けると私はミンチになってしまう。

それくらいのパワーが違うんだ。

こう考えるとRPGの世界はどこかおかしいのかもしれない。


ただ『魔物に作用する力』が人に作用しないというのも例外があって、さやかちゃんが吹っ飛ばした魔物の後に人がいたら、その人は魔物で圧死することがある。

これは直接の死因が魔物のせいだから気をつけるしかない。

あと、さやかちゃんと魔物の間に人が居た場合は、さやかちゃんが魔物に攻撃すると間にいる人もその攻撃にさらされる場合があるらしい。

だから、歴代の勇者はソロで戦う事が多く、騎士は勇者の後で待機して後方支援をおこなっていたらしい。


とりあえず、さやかちゃんは現状戦闘センスがないとおもわれるので、魔物との接近戦は避ける戦いかたになるそうな。

あと、さっきの様に石があると明確に攻撃をイメージしやすいけど、慣れれば何も無いところから、火や風などの属性魔法で攻撃することもできるそう。

だから扱いに技術が必要になる剣などの武器は最初は使わない戦いかたにしましょうと団長は言った。

あとは騎士団との連携がとれるように、魔物の森で訓練をしていく事が重要らしい。

訓練用ゴーレムで練習が出来れば良かったが、一撃で一体倒してしまうのであればあれは使えない。団長は頭を掻きながら言った。

高価で貴重なモノだからがんがん消費できる訳でもないらしい。

ライアン王子が……前回一体破壊してたけどね……??

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