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第十一話:スキルのために

「フフフ……」


「アハハハ……」


「フフフアハハハハハ!!」


「こえーよ!どこの宗教だアンタら!」


二人の少女は、両手を大きく広げて町のド真ん中で高笑いしていた。

一人は和装に身を包んだ茶髪ポニーテールの剣士である俺の先輩、レベル42の猛者だ。

もう一人は、銀色の大きな鎧にを身を包んだ茶髪ボブヘアーの盾使いである俺の後輩……レベル30。


「失敬したなブレイブ、私たちを差し置いて激レア装備を手に入れたとは思わなくてな。

それに、新しいフレンドも増えたようで何よりじゃないか」


「えぇそうですね、N先輩……ただ私は自棄になって笑ったわけじゃないですよ?

決して先輩に、対等なレベルのフレンドが出来たことに対する自棄じゃないですからね?

私はただただ先輩が激レア装備入手、及びエリアボスを討伐した事への祝福をしてるだけですからね?」


……先輩は本当に笑いながら俺を祝福しているようだ。

でも、ハルだけはなんか怖い。目が笑ってないし、どこか光がない。


「まぁいずれにせよ、ブレイブがここまで成長したことに私は嬉しく思うぞ。

ただ、その装備をどこで入手したか教えてくれればもっと嬉しくなれるんだがな、教えろ教えろ」


先輩は刀を鞘ごと外して、鞘の先っちょで俺の頬をグリグリと押してくる。


「……後でメールで送るんで、取り敢えず一狩り行きましょうよ」


「私も先輩が強くなったことがとっても嬉しいですよ。

……ただ、そのフレンドさんを後で教えてくれるともっと嬉しいんですけどね」


ハルの目は笑ってない、作り笑いってのが似合うくらいの取り繕った笑みだ。

場合によっては酷い事とかしでかしそうな雰囲気がある。


「MPKとか、狩場荒らしとかそう言うことしねえならいいぞ」


「しませんよ、言動次第では」


……やっぱコイツ怖い。

いったいどうしてハルはこんなに目が死んでいるんだ?

ゲームのアバターのくせに、凄い勢いで目から光が失われてる。


「フフ、気を取り直していこうではないか。

ブレイブのレベルが上がったのなら、今日はクエストでも受けよう。

金なら湯水のようにあるが、稼いでおいて損はない。

……それに、報酬で貰えるスキルブックはブレイブにとって必須だろうからな」


「スキルブック?なんすかソレ?」


「あぁ、基本的にGかCPで購入するアイテムだ。

使用するとスキルを習得できるが……店売りのスキルブックは大概ショボいスキルだ。

精々、別の武器に鞍替えする時に習得しようとするための初期スキル程度しか買えん。

……いい物も置いてはいるが、基本値が張るからな」


あぁ、そういやファスト系は最初に選んだ武器で習得できるものが決まるんだっけな。

小盾と片手系武器でカウンターが選ばれて、後は選んだ武器に応じての変化だっけな。

俺は片手剣だったからスラッシュ、盾も選んだからシールドも習得出来たんだ。


「ですが、クエスト報酬やドロップアイテムでも入手出来るんですよ。

それでレアスキルを引き当てて、結構強くなったプレイヤーもいますし。

私もそれで結構いいスキルを持ってるんです!」


「へぇ、ハルはどんなスキルを手に入れたんだ?」


「私は【ディフェンス・コネクト】ってスキルと【瞑想】……あとは……まぁ、ヒ・ミ・ツ、です」


「なんだそりゃ」


「えへへ、初めては先輩のために取っておいてるんですよ」


「あぁ、そう……」


……スキルを見せる相手をわざわざ俺だけに限定って何を考えてるんだろうか。

よっぽどマズいスキルなのか、それとも情報を秘匿したいのか。

どうもハルは先輩をライバル視してると言うか、目の敵にしていると言うか……剣道での練習試合の時も、先輩相手にはなんか殺意を込めてるとしか思えない竹刀の振り方をしているし。

先輩も先輩で、ハルとやる時だけは本当の本気と言うか……練習じゃ出さないような力を出してるし。

いったいこの二人は、どんな思いをしてこのゲームをプレイしてるのか気になるな。


「まぁ、雑談なこの辺にして、クエストの受注と行こう。

あ、因みに受注できるのはレベル25以上だから私が受けておいたぞ。

スキル自体は優秀だが、出来ればもっと低レベルの内から欲しいと思うものだからな」


「そんなに優秀って、どんなスキルなんですか?」


「まぁ、それは使ってからのお楽しみだが……スイッチスキルとでも言っておこう」


……スイッチスキルか。

俺の加速や加力と似てこそはいるが、制限時間もクールタイムも詠唱もない。

バフスキルとは違って、常時発動していられるがなんらかのデメリットはある。

例えば、使用している最中は攻撃へ15%の補正が乗る代わりに、防御は15%分下がるとかな。


「っと」


クエストを受けてから移動してほんの数分、先輩は草原の広がったエリアで立ち止まった。

ここがクエスト対象を倒すためのエリアなのか。


「……よし、ここだ。行くぞ」


先輩はメニューを開いて、ストレージから何かを取り出した。

……木の実か何か……いや、つぼみか?植物のつぼみか何かを取り出した……のか?


「このクエストアイテムを、ここに投げ込むと、だ」


先輩は何やら穴のような所にクエストアイテムを投げ込んだ。

そういやこの辺の草原はまだ来たことがなかったから、どういう仕組みかは知らない。

穴があったのも今初めて見た。


「さぁ来るぞ。一応ボスモンスター故、二人にも戦って貰うからな」


「やってやりましょう、先輩。

N先輩の出番がないくらい、徹底的に!」


「ファーストアタックとラストアタックは、私が貰うから安心しておけ!」


……先輩とハルが無言で目から雷を出してバチバチとぶつけ合っている。

出来ればこれをスキルかなんかだと信じていたい。


「……そろそろ、ボスモンスター来るんじゃないんすか?」


俺の発言と同時に、穴をメキメキと広げながら何か出てきた。

穴が広がると、そこに姿を現したのは。


「来たぞ。土の中を住みかとする【レッサー・アースドラゴン】だ」


「攻撃方法は?」


「地面から掘り出した岩の投げつけ、尻尾の薙ぎ払い、爪の振り下ろし、噛みつきです。

どれも先輩や私の反応速度なら見切れますよ!」


ハルが攻撃方法を教えてくれた。

先輩はなんだか不満そうにしつつも、刀を居合の状態で構えていた。


「【旋空刀】」


「うお」


先輩が居合の形から放った刀は、一瞬だけ刀身がとても伸びたように――

レッサー・アースドラゴンの胸から翼の辺りまで切り裂いていた。


「すっげー、三本あったHPバーが……!」


「まぁ所詮、受注レベル25、ソロ推奨レベル30程度のモンスターだ。

この刀と私のスキルの前には無力にも等しいだろう……フフフ、フッフッフ」


三本あったHPバーの内の一本が、先輩のスキル一発だけで削り切られた。

今の俺とのとんでもないほど開いている火力差、こんなの今の俺じゃ到底届きはしない。


「ほら、ラストアタックは私が取ってやる。

だから二本目のHPバーはお前たちで減らしてみせろ」


「上等ですよ!ラストアタックは取らせませんからね!」


ハルは俺の前に立って、大盾を構えてスキルの詠唱をし始めた。

レッサー・アースドラゴンはゆっくりとこちらへ向かってくる。

近距離攻撃となると、噛みつきか爪の振り下ろしか。

どっちにしろ、俺が前に出て止める必要もあるか。


『ガアァッ!』


「セカンド・シールド!」


ハルを守るように出現させた俺の盾は、レッサー・アースドラゴンの爪の振り下ろしを受けて――

バキン、と一撃で砕け散った。だが奴の攻撃速度を落とすことは出来た。


「くっ!」


俺は盾でそのまま止まらないレッサー・アースドラゴンの爪の振り下ろしを止め、弾く。

リザードマン・ロードの攻撃よりも威力が高いけど、今みたいに弾けないわけでもねえ。


「っぶね……!」


「もう、先輩ったら飛び出さないでくださいよ。ディフェンス・コネクト!」


ハルが剣を掲げて、先ほどまで詠唱していたスキルを発動させた。

すると、俺に盾を人の形をした影が二人で持っているアイコンが現れた。


「何だ、このスキル」


「このスキルは、発動者と対象のプレイヤーの防御力を合算できるんです。

あ、因みに私のVITは防具含めて130ですので、先輩のと合わせれば――」


VITの実質的な数値は192、か。

こりゃ強力なスキルだ。


「よし、なら!」


『ガアァッ!』


レッサー・アースドラゴンがまた爪を振り下ろして来た。

が、俺が前に出した盾だけで止めることが出来た。


「……こりゃ段違いだわ」


さっきまで重いと思っていた攻撃が、割と簡単に止まった。

まぁ、俺のHPバーが少し削れたのは変わらない。

だがさっきの攻撃に比べると圧倒的にHPの減りが違う。


「さぁ、反撃の時です、先輩!」


「あぁ!こっからはフルスロットルで行くぜ!」


『ガァァァ!』


レッサー・アースドラゴンは翼を羽ばたかせて後方へ下がった。

すると腕を地面に突っ込み始めたので、俺はファスト・シールドの詠唱を始めようとする――

が、ハルが先にスキルを詠唱していた。


「【サード・シールド!】」


名前からして、俺のセカンド・シールドの上位スキルか。

現に、轟音を立ててスッ飛んできた岩を一瞬で粉々にしたし。

なら俺は別のスキルを詠唱して、攻撃に転ずるまでだ!


『ギャアアア!』


レッサー・アースドラゴンはドタドタドタドタ……と、こちらへ突進してくる。

ハルはスキルを放とうとしているが、ここなら俺の出番だ。

頭を無防備にも晒しながら突撃してくるとは、俺にとっては格好の獲物だ。


「セカンド・カウンタァァァッ!」


噛みつき攻撃をしてきたレッサー・アースドラゴンの頭へと俺の剣を叩きつける。

クリティカルが出て、二本目のHPバーは今ので三割ほど削れた。

コイツの感触……防御力はリザードマン・ロードよりも低いのか?


「ハル!もう一度だ!」


「喜んで、何度でも!」


『フルルル……ガァッ!』


レッサー・アースドラゴンは両腕を地面の中に突っ込み、巨大な岩を取り出した。


『ガァッ!』


「セカンド・シールド!!」


サード・シールドとやらはクールタイム中であるからか、ハルと俺の使ったスキルが被った。

二枚に重なったセカンド・シールドはガツンッ!と大きなサウンドエフェクトと共に岩とぶつかり合った。

それは一瞬の出来事ではあったが、何故かスローに感じられるほどに岩と盾は競り合っていた。

が、数瞬して両方とも砕け散り、岩の砕けるグラフィックを隠れ蓑にしたとでも言わんばかりに、レッサー・アースドラゴンは突っ込んで来た。


「てあああっ!」


ハルが大盾でレッサー・アースドラゴンの攻撃を受けた!


「先輩!」


「あぁ!セカンド・スラッシュ!」


俺のスキルはレッサー・アースドラゴンの胸部へと入った。

だがやはりHPバーの一割程度しか削れていない。

あとの六割をどう削るか……長引かせると、後方で待機している先輩が暇を持て余しそうだ。


「おいハル、何とか短期決戦に持ち込めねえか?」


「私としては先輩との連携をいつまでもしたいですけど……何故ですか?」


「先輩からの『早くしてくれ』って目線が刺さってんだよ。

それに、長期でボスと戦うってのはイマイチ性に合わねえんだ、よっ!」


ゴブリンキングや、リザードマン・ロードとの戦闘で分かったこともある。

それは、VRゲームに置いてタンクをやったり、ボス戦を長々と続けるのは俺個人としては合わない。

いやまぁたまになら楽しいし、ゴブリンキングとリザードマン・ロード戦は楽しかった。

でも、こう……何度も長期ボス戦を連続的にやると流石に精神的に来る。

前のゲームだと大体のボス戦は短期決戦だった分、尚の事そう感じられる。

何せ集団で一方的な攻撃ばっかしてたし、俺はダメージディーラーだったしな。


「じゃあ、短期決戦に持ち込めるようにしますけど……先輩、あとで私の事嫌いになったとか言わないでくださいよ?」


「お、おう……なんかあるのか?変身とかすんの?」


「いえ、ただ……女の子らしさがなくなるかな、って。【狂化バーサーク】!」


俺の知らないスキル……恐らく、ハルが手に入れたレアスキルか。

ハルがそれを発動させると、ハルの目は真っ赤に染まった。

本来白い部分が充血したかのように赤くなり、顔にも赤い模様がビシビシと走っている。

防具のせいで体自体は見れないが、恐らく全身そうなっているんだろう。

しかも、頭からなんか血が噴き出している……恐らく演出かなんかだろうとは思うが。


「すぅぅぅ……あああああああああ――ッ!」


更に、ハルが深呼吸をしてから大声を出すと。

レッサー・アースドラゴンは硬直状態に入っていた。


「お前も咆哮のスキルを持ってたのか?」


「いえ。このスキルを使うと、一定以上の声の大きさで咆哮と似たようなスキルが出せるんですよ。

SP全部なくなりますけど、味方を巻き込まずに済みますし」


「……で、このままどうやって短期決戦に持ち込むんだ?」


ハルは剣を構えて、レッサー・アースドラゴンへ向けて走り出す。

このスキルを使うと、STRとAGIが上がるのか……とは思っていたが、まさか俺より足が速くなるとは思わなかった。

確かに俺は今、加速も加力も使ってはいないんだけれども。


「先輩の使ってたカウンタースキル、知らないかもしれないですけど、対象をズラせるんですよ。

私がレッサー・アースドラゴンと同じ軌道に立って攻撃するので、カウンターお願いしますね」


……さっきから、ハルの声に謎のエコーっぽい音声がかかってるな。

変な低温のようなエコーだから、ぶっちゃけ聞いてていいもんじゃないな、この声。


「わかった。お前に当てたら土下座して謝るから、全力でやってくれ!」


「はい、じゃあ!」


「おう!」


俺はセカンド・カウンターの詠唱をし――

ハルの放ってきた片手直剣の突きに対して、カウンターを発動させる。


「セカンドッ!カウンタァァァッ!」


「――ッ!」


突きに合わせて半身を逸らし、体を捻って勢いをつけた分のカウンターの突きを放つ。

ハルはギリギリでその攻撃を避けて、地面に倒れ込んだ。

本来ハルへ当たるはずだった斬撃は、レッサー・アースドラゴンの頭へと突き刺さった。

硬直状態が、運よく頭を狙いやすい状態にあったので助かった。


『ギャァッ!』


硬直解除と同時にダメージが入ったようで、レッサー・アースドラゴンのHPバーはぐんぐん削れる。

カウンタースキル全般は、威力の高い攻撃に合わせた時ほど威力は上がる。

そしてセカンド・カウンターにだってデフォルトの威力があるし、俺の攻撃力も乗る。

それがレッサー・アースドラゴンのクリティカル位置である頭に入ったともなれば。

HPバーの二本目が、残り一割程に落ちた。


「っせいっ!」


俺はそのまますかさず追撃。

レッサー・アースドラゴンの腕を斬りつけるが、HPバーはまだ削り切れない。

一割の半分、つまり五分程度……!


『ギャウゥゥゥッ!』


「でりゃあッ!」


俺はこの時何を思ったのか。

剣でスモール・アースドラゴンの攻撃を弾き、盾で反撃をしていた。

それも、クリティカルである頭に向けて。


「……あ」


今の盾パンチで、丁度残り数ドットだった二本目のHPバーが削り切れた。

……クリティカルって恐ろしいな。


「よし、よくやったな二人とも、美味しい所は私が頂かせて貰おうッ!」


先輩が離れた所から居合の姿勢で刀を振りぬくと、レッサー・アースドラゴンの頭にぱっくりと切れ目が出来た。

……今のでHPバーの五割が吹っ飛んだぞ、どうなってんだこの人。

しかも、俺もハルも巻き込まないって太刀筋が綺麗にも程があるだろ、美術館飾れる綺麗さだぞ。


「フフ、最後くらいは大技を見せてやろう。私のスキル、その目に焼き付けておけ!」


大技、その言葉の響きを聞いた俺は咄嗟に先輩やレッサー・アースドラゴンから離れる。

勿論ハルもそうしていて、ハルは盾の影に身を屈めている。

……まぁ、大技を前に無理に張り合って前に立ったりしたら邪魔だもんな。

ハルもその辺は当然心得ていて、悔しそうにしながら先輩を眺めている。


「行くぞ!【ブリザード・ブレイド】!」


先輩が刀を一振るいすると、突然刀から吹雪が放たれた。

それはレッサー・アースドラゴンを凍らせると共に砕け散らせて――

レッサー・アースドラゴンのHPバーを完全に削り切った。


「フフフ、属性剣はレアスキルだからな。いい経験だっただろう?ブレイブ!」


「えー、その、まぁ……ハイ」


ぶっちゃけると、オーバーキルな気がしてきた。

なんだかレッサー・アースドラゴンが可哀想にも思えてしまった。

さっき散々自分で傷つけてたくせにな、俺。

プレイヤーネーム:ブレイブ・ワン

レベル:23

種族:人間ヒューマン


ステータス

STR:54(+43) AGI:60(+33) DEX:0(+15) VIT:26(+43) INT:0 MND:30(+23)


使用武器:小鬼王の剣、小鬼王の小盾

使用防具:小鬼王の鎖帷子、小鬼王の鎧、小鬼王のグリーヴ、、革の手袋、魔力ズボン(黒)、回避の指輪+2

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