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ゼル物語  作者: 山乃将暉
4/7

異変

それから5年。毎日走り込みをしている。

最初はすぐに息が苦しくなるし、足だって重くなる。

父さんも一緒に走り込みをしているけど、1年も経つと


「もう一人でも大丈夫そうだな!」


と言って仕事に戻ってしまった。

勘違いしてほしくないが、父さんは”俺”を放棄したわけでも冷たくした訳でもない。

魔物の行動が活発化している為、周辺の村や街と合同会議をしに出掛けているからだ。


「おーい!ゼル!今日も走り込みかぁ?」

「ああ!これから行ってくくる!」

「頑張れよ!これ食ってけ!」

「サンキュー!」


もらった果実を食べながらいつもの森に向かう。


「よし!今日も始めますか!!」


しっかりストレッチをしてから腰に木剣を下げて走り始める。

20周はもう俺にとっては短い距離でしかない。

俺の今の訓練は走り込み50周に剣術、センスの習得をしている。


さて、このセンスを説明しよう。

火、雷、水、土、風をベースに『センス』と呼ばれている。所謂魔法だ。

その他に『ハイセンス』と呼ばれる光、闇、時を使える者もいる。

誰でも使えるが使用する人間の才能によってレベル(level)の上限がある。

このlevelによって威力・規模に差が出る。1~5までのレベルに分かれており、5が最上位レベルだ。


Level1 生活系が多い。例)水を出す、火をともす。

Level2 基本的な下位魔法。センスの武器化。例)玉、槍、矢、シールド

Level3 中位魔法。武器に属性効果を付与し、威力や身体能力の向上がある。

Level4 上位魔法。威力・規模をlevel2の二倍の強さ。大玉、大槍、ヒュージシールド。

Level5 最上位魔法。終戦魔法とも呼ばれる。一発で戦いを終わらせることからつけられた。使用できたのは過去の3英雄だけだ。


「ただなぁ、このセンスが難しいんだよなぁ。」


走り込みを終えた俺は座り込んで考える。


「いくら才能次第とはいえ、過去には訓練で自分上限をあげた人もいるんだよな。」

「わふ!」

「なんだワンコ!来てたのか!」

「わふ!」


こいつはいつも俺の訓練終わりに来る大型の犬だ。

この森に住んでいるらしく、初めて会った時からやけに懐かれている。


「今日も俺の昼寝に付き合ってくれるのか?」

「ウォン!」

「はは!ありがとな!」


俺の横で犬も伏せて腕に顎を乗せて目を瞑る。

少し笑いながらワンコを撫で、俺も横になるとしよう。


「少しだけ、少しだけな…。」



カン!カン!カン!カン!カン!カン!


「はっ!寝すぎた!なんだこの音…。って寝ぼけている場合か!この鐘は非常警鐘だ!!村に異変があったんだ!ワンコ!」

「わん!」

「俺は村に戻る!危ないかもしれないから、森の端に逃げておくんだ!」


ワンコは返事をしての奥へ走って行った。

俺も急がなくちゃ。

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