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ゼル物語  作者: 山乃将暉
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残念英雄

アルトとエレナの間に生まれた子供、ゼルは村に温かく見守られ成長していきます。

ここからは私ではなく、ゼルの視点からご覧ください。

では、またお会いしましょう。


「おい、おまえ残念なやつなんだってな!」

「そうだよ!お父さんが言ってた!」


また来た…。

僕は今日で10歳になる。けど村での僕は[残念な英雄]なんて呼ばれている。

それは僕が“グエン型”の装備を持っているから…。


グエン型っていうのは1500年前の人間と魔物の戦い、第一次大戦で活躍した英雄グエン=フィールが初めて発現させたと言われている武具のことなんだ。

彼の武具は普段は装飾品になっていて、戦闘時に発現するとういう伝記が残っている。


つまり、僕にもその英雄と同じように生まれながらに装飾品〔ブレスレット〕がある。

でも、僕は武具発現なんて一回もないし、父さんと一緒に訓練している時も何もなかったんだ。

それが理由で僕は残念な英雄なんて村の子供たちから呼ばれている。


「はぁ。それで?僕に何の用なの?」

「おまえグエン型持ってんのに何もできないのかよ!」

「お父さんはからかうなって言ってたけど、本当はおまえグエン型なんか持ってないだろ!」

「君のお父さんからそう言われてるんだったら、僕に構わない方がいいんじゃない?」

「うるさい!俺たちに指図すんな!」

「そうだ!」

「じゃあ何して欲しいわけ?聞いている通り、僕には何も証明するものがないよ。」

「へん!おまえみたいな弱っちい奴に何も期待してねぇよ!」

「おまえ気に入らなんだよ!」

「あっそ、僕は買い物しなきゃいけないから帰るよ。」

「そうかよ!」

「なんか言い返してみろよ!」


何も言わず立ち去る。こんなことは日常茶飯事だ。


「ただいまー。」

「あら、おかえり。買い物ありがとね!ちゃんと買えた?」

「うん。メモに書いてあった通りに買ってきたよ。」

「はい、良く出来ました!おやつあるから食べちゃいなさい。」

「はぁい。」


僕の一日は体外こんな感じだ。

ちなみに、僕の父さんは村長なんだけど、ずっと家にいるわけではないんだ。

村の役所に勤めていて、一日会議みたいなことはしょっちゅうあるみたい。


僕はこのまま残念なやつとして村で生きて行かなくちゃいきないのかな。

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