取られてたまるか!
「いくぜ?」
「おう!!」
部長の声にレギュラーは声を合わせて返事を返す。
今日は練習試合だ。
強い所と試合するため皆気合いが入っている。
「おー、おー弱虫ども気合い入ってるなぁ」
明らかにバカにした口調で対戦校に声を掛けられる。
「お、君かわいいね
俺と付き合ってよ」
誰と話しているのか気になり振り返るとそこにいたのは手を掴まれているさや
「!!?」
「なにいってn「手を離せ」
高宮先輩の声より重く響く俺の声「へぇ・・・」
俺を見る目が面白いものを見つけた子どものように輝く
しかし、
「精々空回りしねーように足掻けや」
ヒラヒラと手を降りながらどこかへ行った。
「・・・お前ら、作戦変更だ」
高宮先輩がおどろおどろしく声のトーンを下げて言う。
「ぶっ潰せ」
「オス!」
試合は恐ろしいものだった。
監督代理としてきていた満月先輩が話を聞いて鬼の本性を現し、鉄壁のディフェンスが出来上がったのだ。
ポジションは満月先輩が決めたが、一番凄かったのは俺と高宮先輩だろう。
バスケットの試合なのに殺気を放っていたからだ。
普通に考えて殺気を当てられて怯まないわけがない。
39対0で勝てたのだ。
バカにしたアイツはあり得ねぇ・・・と呟き項垂れていた。
夕日になりかけの空を自転車を押して歩く。
隣にはさやが居る。
「裕くん・・・」
隣を歩くさやを見ると地面ばかり見ていた。
「さっきは、助けてくれてありがと・・・」
頬が赤い気がする。
片手をハンドルから離し、さやの頭を撫でる。
「気にすんな、当たり前のことだしさ」
ニッと笑うとさやは顔を上げ
「子ども扱いしないでよ」
頬を膨らませて言った。




