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アイスとアニ

遠くのコンクリートの上に蜃気楼が見える。

「どんだけ暑いんだよ・・・ったく」

愚痴をこぼしながら乱暴に汗をぬぐう

吹き出る汗は限界を知らないようにぬぐっても拭いてもあふれ、皮膚を気持ち悪くおおう。


部活が終わって家に帰ったのは良いが、母さんに

「ついでにひとっ走りしてアイス買ってきて」

なんて言われた。

勘弁してくれよ、へとへとになって帰ってきた息子にそりゃないと思いつつも、アイスの誘惑には負けた。


「あっちーなぁ・・・」

目的地であるスーパーに辿り着けば取り敢えず暑さからは解放される。

滴る汗を鬱陶しく思いながらも足は止めない。

遠くに小さく見えていたスーパーが少しずつ近くなり大きくなる。

やっと自動ドアの前までやって来た。

「・・・・・・ん?」

自動ドアが開かない。

一歩下がって

一歩踏み出す

「・・・・・・。」

無反応

スーパーに入るなってか?

然り気無く自動ドアが開かないことにショックを受けていると店内から永谷兄が出てきた。

「おっ、やぁやぁ久し振りだね後輩くん」

ネジが何本か吹っ飛んでるのではないかと思えるほどの能天気さで声をかけてくる。

「君いま失礼なこと考えなかったかい?」

顔はあくまでも笑っているが目が笑ってない。

冷や汗をかきつつも否定する

「そうか、まぁせいぜいさや泣かすなよ

・・・・・泣かせたら重りつけて沖に沈めるからな」

ボソッと物騒な台詞を投げつけて行ってしまった。

「へ?」

どうやら永谷兄は俺とさやが付き合っていることを知っているらしい。

自他共に認めるシスコンだからもっと報復がすごいと思っているため拍子抜けした気分だ。


目的のアイスを買って、家に帰るまで驚きで一杯だった。


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