放課後の災厄
『永谷さやさんへ
本日の放課後お話があるので1人で中庭に来ていただけると幸いです』
手紙が机の中に入っていた。
差出人は不明
ただ、放課後に中庭に来るようにとだけ書いてある。
親友の悠紀に相談すると
告白じゃない?
と言われ、
高宮先輩に相談したら
命知らずが居たもんだな
とぼやきながらどこかへ行ってしまった。
面倒だと思いつつ放課後を迎えた中庭へと続く廊下を歩く
照りつける日差しから逃げるようにして私は今、中庭の木陰に立っている。
夏休み中の出校日のため日も気温も高い
2、3日前までだいぶ涼しい所に滞在していたため、木陰でもだいぶ暑く感じる
ねむいなぁ・・・
ウトウトし始めた頃
「永谷さやさん」
少し離れた所からフルネームで呼ばれた。
うっすら目を開くと、同じクラスの名前は忘れたが、男子生徒が立っていた。
「待たせて悪かったね」
悪びれた様子が全くない
そして、顔がにやけていて気持ち悪い
一歩一歩近寄ってくる
全力で逃げたい衝動に駆られつつも
最近こんなことあった気がするなと冷静に考える
考えている間にも距離はどんどん縮まり、正面から向き合う形になった
ドン
足を止めてすぐに、世間の皆々様が曰く壁ドン(壁ではなく木なのだが)をされた
そして、ニヤついた顔を誤魔化そうとも隠そうともせずに
「俺の物になれよ」
言われた
物?
私、人間扱いされてない?
ふざけるな!
「ことわる」
口から自然と零れた否定の言葉
「は?なんで?
あ、もしかして好きな奴いんの?」
ヘラヘラ笑いながらペラペラ喋り始める。
その勢いは唾が飛んできそうな程
汚いな・・・
そもそも、私はよく喋る男はキライだ
うるさいから
人の話を聞かないから
「やめときなって、誰かは知らないけど、そいつより絶対俺の方が良いって!」
本当にうるさいなぁ・・・
いい加減黙ってほしい
愚痴を内心でぶちまけていると
クイッと顎を掬われ、我に返った
相変わらずニヤけている顔を殴って逃げたい
でも、顎を掴まれているせいで身動きがとれない
つまり、逃げられない
どうしよう
どうしよう
逃げたい
コワイ
いやだ
誰か助けて!
ニヤけた憎らしい顔の後ろに相良くんの顔が見えた気がした




