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合宿4日目(筋トレ大会)

食堂に集まった部員と満月先輩


これからバスケ部合宿恒例の筋トレ大会(伊江先輩曰くモヤシ決定戦)が始まるらしい。

最初は腹筋部門

2人1組でペアをくみ、1人がもう1人の足を押さえながら10分間に何回起き上がるかをカウントする。

ちなみに一番回数が少ない人にはバツゲームがあるらしい

俺は真とくみ、先に俺が腹筋をする。


「よーい・・・はじめ!」

ストップウォッチを手にした永谷さんの声と共に筋トレ大会が始まった。


最初から4分の間はみんな余裕だった。

俺も回りを見る余裕があった。

しかし、5分半を過ぎた辺りから段々と余裕がなくなる

一部の部員は顔を歪ませて苦しそうだ

8分経つと床に転がる部員が10人前後

相当辛かったんだろうな・・・

よくよく見ると満月先輩もバテている

後2分、あと2分と言い聞かせながらいい加減痛い腹に力を込めた。


「やめ、お疲れさまでした。

4分休憩したら次やります。

ペアは回数を言いに来てください」

淡々といつもと同じように対処する永谷さん

そんな彼女にみとれているうちに4分経ってしまった。

「次行きまーす

よーい、はじめ!!」


真の足をがっちり掴んでぼそぼそと腹筋の回数を数える。


「やめー!」

声が聞こえた瞬間真とその他部員たちは床の上に崩れた

「きっつー」

ゼーハーと荒い呼吸を繰り返しながらそんなことを言っている真を尻目に永谷さんに回数の報告に行く



腕立て伏せ、背筋が終わる頃には通常の部活動より疲れ果てていた。

集計し終えたらしい永谷さんが食堂の中央に立った

「えーと、キングオブヘタレは・・・」

寝そべっていた部員が床からわずかに頭を上げて永谷さんに注目する。

空気が凍るように静まりかえった


「・・・兄さんです」


静寂を切り裂いた彼女の声が告げた名前は部員ではなかった。

「またー?」

頑張ったのにと呟く兄に妹は

「結果がすべてです

大人しくバツゲームしなさい」

と少し冷たく切り返す

仕方ないなーとは口で言いつつもバツゲームの準備を始める満月先輩


数秒の後、永谷兄妹以外の笑い声が食堂で爆発した。


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