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初めての事件

階段を駆け上がると人が集まっているのが見える、玲奈は人混みをかき分け騒ぎのもとへといった。


「近づいたらこの女をぶっ殺す!!」


どうやら騒ぎのもとはこの男ー強盗だろうか?、女性を人質にしており首元にはナイフが当てられている。生徒会は能力者を目的としているが基本は警察と変わらない犯人が能力者か否かがはっきりしていなくても逮捕する権利を持っている、しかしもし男が持っているのがナイフではなく拳銃であったら私はすぐにこの男を放置してでも警察を呼ぶことを優先しなくてはならなくなる、そうならなくてよかった。とりあえず私はまわりの人達を下がらせた。


「こんなところから逃げられると思っているのか?おとなしく人質を解放しなさい。」

「なんだてめぇ?生徒会か?だったらご自慢の能力でかかってこいや!」


何やら男は自信ありげな様子だ。わざわざショッピングモールなんて人の多いところを選んだとみるとこの男の能力はこの場だと有利になるものだろうか?なんにしても相手の能力がわからないのではこちらから手を出すことはできない。


「なんだよ来ないなら逃げさせてもらうぜ!」


人質にナイフを当てたまま移動し後ろに見える階段へと近づいていく。このままではまずいと判断した玲奈は危険だが犯人に向かっていくことに決めた。


意識を集中する、COLORとはただの万能な力ではない物を浮かせるにしても浮けと念じるだけで浮くわけはなくゲームなどにあるように呪文を詠唱すればいいというわけでもない、そこに必要なのは計算である。人の脳が活性化し使われなかった部分が活動すると人はその時にある公式をが思い浮かぶ。その公式をもとに例えばその場の温度、例えばその場の気圧、例えばその場の空間の広さを式に当てはめていく。人によってはそれが大まかな数値でいい式もあれば0.0001の単位であてはめなければならない式もある。そうして式に数値を入れていきその解が出たとき初めて能力が発動するのだ。


解が出た、その瞬間に玲奈は能力を発動する。玲奈の能力は自身の身体能力を向上させること、足を蹴り上げた瞬間すでに数十メートルあったであろう男との距離をゼロにする。一瞬あっけにとられたものの生徒会である玲奈を警戒していたためすぐに男はわれに返り躊躇なく人質の女性の首にナイフを突き刺そうとする。


また意識を集中させる、今度は時間はかからない。動体視力を向上させた玲奈は男の手をはたきナイフの軌道をそらす。


「なに!?」


男がナイフで女性を刺そうとしそれが実際に肌に突き刺さるまで1秒とかからない、信じられない玲奈の動きの速さに男は思わず声をあげた。


一度軌道をそらしたナイフはまた女性を襲うのに数秒かかるそれだけあれば玲奈には充分だった。鋭い手刀でナイフを手からはたき落とす。


「はぁあ!!」


男の腕をつかむと壁に向かって男を投げ飛ばす。そして数メートル先の壁に体を叩き付けるとその場に倒れこんだ。


よし、女性も、外傷はないな。人質の女性と周りの人々の安全を確認すると玲奈は一安心といったようにふぅと軽く息を吐く、それがまるで事件解決の合図であるかのように周りのギャラリーは騒ぎ立てた。玲奈も初めての事件で負傷者もゼロ自分の出来前に得意げな顔をする。すると足元で先ほどまで人質にされていた女性が震えていることに気が付いた。


「大丈夫ですか?」


目立ったところに傷はないといっても首元にナイフを突きつけられていたんだ平気なはずがない、病院に連れて行ったほうがいいかもしれないな。


そう思った玲奈は女性に声をかけた。


「・・・・」


何も返事を返さない。聞こえてないのかと思いもう一度これをかけようとした瞬間、女性は足元にある先ほどまで男が持っていたナイフをつかみ自分の首に突き立てたーーー

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