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狙撃手は突然に

作者:カカオ
 九条通明は習字の授業中、退屈に任せてスポイトですずりに入った墨汁をブクブクとさせ遊んでいた。
 早く授業終われ、と思いながら、手に持ったスポイトを教室の時計に向ける。当たり前だがそんなことを念じた所で時間の流れる早さは変わらない。
 九条通明はフゥと溜息をつく。
 その瞬間、スポイトを持った手に力を入れてしまう。
 ヤベッ、と思った時には手遅れだった。
 スポイトの中の墨汁は勢いよく放たれ、中空をミサイルのように飛んでいく。
「キャッ」という短い悲鳴が聞こえる。
 通明はそうっと目を開ける。
 そこには鼻から黒い血、否、墨汁を垂らした鴨上貴恵が立っていた。
 通明は、鴨上貴恵のことが好きだった。彼が絶望したのは言うまでもない。

 九条通明のスポイトによる墨汁狙撃から二つの物語が、今始まる。
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