44 マークとウェイン
「マーク!お前はとりあえずこの2か所の施設の様子を見てこい、俺はこっちの施設の様子を見てくる。いいか、怪しまれるような事はするなよ?特にお前は顔がバレてるんだからな」
「うっす、了解っす。じゃ早速行ってきます。」
(とは言ったもののマークは少しおっちょこちょいなとこがあるから可能性が低い所を任せて俺は本命だ)
2人は別れて別々に施設に赴いたのだが、1つ目でそれらしい子供達がいた。遠目から写真を撮りマークに送ると
「そいつらです。」
と返事が帰ってきたので、今晩の為、施設周りを確認し作戦をたて、必要な物を確保する為、2人の隠れ家に戻る様に指示を出し戻ってきた。
「んで兄貴、作戦はどーするんです?」
「あの施設は調べた限り大した施設じゃない。あっても地下室ぐらいだ、子供は人数を数えた限り全員いたが、今回はミオネだったか?そいつだけでいい。暗くなったら睡眠性のガスを散布してターゲットを拉致する。ガスマスクは既に用意してあるし、睡眠ガスもここにある。」
「流石!兄貴はそういうの作るの好きっすからね!」
「あー俺だって小さいがアイテムボックス持ちだ!
必要な物は揃えたし、いざという時は飛べるように身辺は片付けていたから、そのまま取引先に駆け込んでこの星からサヨナラだ」
「あ、兄貴俺の荷物も入れてくれないっすか?」
「はぁ?俺に荷物持ちさせる気か?」
「いや、だって俺、アイテムボックスないっすから荷物は少ないけどガチャガチャ煩いんで…」
「かぁ…こういう時の為に荷物は少なめにして音がならないようにしておくもんだぞ…しゃーないから今回は入れてやるから次からはその辺考えておけよな?」
「はいっす」
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このマークから兄貴と呼ばれる男の名前はウェイン、元々魔道具などを作ることに秀でていて素材を確保するために傭兵ギルドに加入していたが数年前に詐欺に遭い全ての資産を騙し取られやさぐれていた。そんな時に路地裏でマークから絡まれ返り討ちにして説教
「どー見ても金目の物を持ってないような俺に絡むやつがあるか!」
と、話してみるとこのマークと言う男は真面目に生きていきたいのだがどうも頭が良くない。運動面ではそれなりだろう事は体格が良いから分かるがそれ以外はとてもポンコツらしくスラムの人間に利用されては捨てられを、繰り返し路頭に迷ってたとのことだ。
仕方ないので森の入り口付近で小さい魔物を狩り肉と魔石を確保して食わしてやったら懐いて兄貴と呼ばれるようになった。
今回の仕事は孤児を集め育てるだけの簡単なお仕事ですと声をかけられ2人で応募した。子供は嫌いじゃないし金払いも良かったから保父のような仕事だろうと思っていた。しかし蓋を開けてみるとヤクザな人たちのお仕事だった。孤児も一定まで成長薬をつかって育てたら売り捌くとの事で子供達を見ると同情してしまうからとマークに任せっきりにして上との会話とサポートに徹した。
今回がこの仕事での初めての出荷としての仕事で子供達には悪いが今回きりと、今回でこの仕事はしないと、そんな中で全員保護されると言うトラブルだ。取引先だって女性で働き手が欲しいとの事で多分悪いようにはされないだろうと思って苦渋の決断であった。
この一件でまとまった金が入ったらあの場所を通報して保護して貰うつもりだった。そのゴタゴタに紛れ込んでマークと高飛びする予定だったのだ。
これまで周りのヤクザな人に疑われないようにそう言う演技をしてきた。元々見た目は厳ついのでガラの悪い人間で通した。でも無駄になった。きっとヤクザな人たち明日にはこの件を嗅ぎつけてくるだろう…明日までのんびりとしてたらきっと俺達には未来がない…
「おい!マークぬかるんじゃねーぞ!ここを凌がないと俺たちに未来はないからな」
「了解っす」
そう言って2人は睡眠ガス手榴弾を施設に投げ入れた。
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少し時は戻りウェインが施設の周りを調べながら作戦をたてている時
「ソウマ様!少しよろしいでしょうか?」
「なに?」
「そのまま何気なく聞いてください。どうやら見つかってしまったようで周りを調べている者がいます。」
「ぬあ、マジか!」
「はい、この施設の周りには昨晩に監視ドローンを設置しているのでそれに怪しい人物が引っかかり今夜ここを襲撃すると作戦を1人でブツブツとたてています」
「昨晩まではココは単なる平屋施設ですので犯人の作戦通りなら難なくこなせるでしょう」
「昨晩までなら?」
「はい。この施設は既に改良を秘密裏に終え地下施設には侵入は不可能です。なので子供達を夕方には地下施設に解体仕事の手伝いとして案内して地上階にはダミー人形を人数分配置して吊るし上げましょう。」
「なるほど!了解した」
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ガシャーンと睡眠ガス手榴弾が施設のガラスを割って飛び込んで室内はガスにまみれ周りが見えなくなった
「よしマーク!ガスマスク型デバイスを起動しろ、室内は肉眼では見えなくなってるから体温でターゲットを確認し即座に確保、袋に閉じ込め離脱だ。」
「了解です。突入します。」
ガスマスクをつけたマークが施設に侵入し周りを確認する成長薬を使ったターゲットは1人だけ大人な体格になっているはずだから…
「兄貴?大きい大人な反応が2つあるんですが…」
「あーこの施設に野郎がいてたからそいつだろう。ターゲットは女の子だろ?男はデカかったから小さい方だ」
「うっす、じゃコッチだな。よいっしょっと!完了しました。離脱します」
「オーケー!こちらも離脱する。目的地は依頼人の来る場所だ。デバイスの指示通り向かえ!」
「了解っす。流石兄貴っす!簡単なお仕事でした。」
「あんまり褒めんなよ!何もでねぇよ!じゃ後でな!」
と、マークとウェインは駆け出したのであった。
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