37 傭兵ギルド証は貰ってません
タクシーに乗るとすぐに傭兵ギルドに到着した。
空飛ぶタクシーは本当に便利だ…どうやって飛んでるのか全く理解出来ないけど地球でこんなのがあれば…
無理だろうなぁ地球のは乗れるドローンだったしなぁ…小型ヘリコプター?んーまぁそれは置いておいて…
受付で副ギルマスを呼んで貰う
「すみません、副ギルマスのダイスケさんを呼んでもらえますか?」
「アポはございますか?」
「アポっていうかダイスケさんの依頼と言うか用事を片付けたと言うか…」
「では、ギルド証をお願いします。」
「えーと、あのぉ貰ってないと言うか、なんというか…」
くそ、午前中にいてたお姉さんは居ないのか!あの人なら一部始終を見てたのに…
「身分も証明出来ない人に副ギルド長と会わせるわけには行かない事はご了承頂けますか?」
ちょっと待ってどうしよう…ヒフミさん助けてくださいという目でヒフミさんを見ると
「あなたは新人ですか?なんの連絡も受けていないのですか?つべこべ言わず副ギルド長を呼びなさい!」
ふぇーどうしたの?ヒフミさん?落ち着こうね。一旦落ち着いてね、ヒフミさん!
どうやら報連相が出来ていない事が人工知能的に納得行かないようだった。受付の机をバンッ!と叩き怒りを表した。大きな声と音を聞きつけたのか裏から午前中いたお姉さんが駆け寄ってきた。
「あ、あなた、ヒューマノイドの女性とソウマ様が来られたら裏に通しなさいって伝えたでしょう?」
「はい、しかし、ヒューマノイドかどうかなんか私には見分け付きませんので名乗ってもらわないとわかりません。ソウマ様も名乗ってもらわなければわかりません。なのでギルド証を提示してもらおう伝えましたがそれを拒否されたので、会わせることが出来ない旨を伝えていました。」
「あなたはどうしていつもそう頑固なの…
すいません、こちらにどうぞ、ソウマ様、応接室で副ギルド長がお待ちです。」
「そうですか、ではソウマ様参りましょう。」
「すいません、あの子は出来ない子では無いんです、言ったことはこなすのですがどうも臨機応変な対応が出来ずに…以前は他の仕事をしていたのですが全て雇い主を怒らせてクビになっているんです。」
「おっおう、なんか凄くキャラが凄い子ですよね。あんな状態でも淡々と仕事をしていて…無表情でしたけど、サービス業的な奴は向いてないんでは?」
「本来は事務員なんです。午後からの受付担当の女性が、今日急に無断で休むと彼女に言って本来休みだったあの子に変更になっていました。問題があるのは休んだ女性の方なので今回はどうか…」
「あー困りましたけど僕は怒ってはいません。僕よりも人工知能としてのヒフミさんの方が…」
後ろを歩いているヒフミさんの顔を見ると無表情だが怒っているのはわかる。僕でないとわからない程度の感情表現だが…
「人事関係のクレームを入れておきます。上司への無断欠勤は罰則はありませんので注意程度しか伝わらないでしょうが、積み重なると職場自体の再教育になるのでご注意ください」
「本当に申し訳ありません…」
「再教育?」
「はい、部下を教育出来ないのは上司の責任でもありますので、ソウマ様もそうですからね。ソウマ様の失態は私の失態と言いましたが、私の様な人工知能の場合教育とは初期化に繋がりますので…」
「初期化なんてされたらヒフミさんじゃなくなってしまうんじゃ?」
「はい、個性も感情もなくなりますね!なのでご注意ください。」
「はい、了解しました。勝手な事色々してスンマセン…」
応接室に着く頃には話なんてしてられないくらい落ち込んだしまったギルドのお姉さんとソウマであった。
コンコン、ドアのノックし部屋に入ると副ギルド長とアイリがコチラを見てギョッとする程落ち込んでいた。
「おいおい、どうした?苔手に入らなかったのか?」
「えっお兄さんとお姉ちゃんダメだったの?」
「ん?あー苔は手に入ったよ!ほら」
アイテムボックスから苔を取り出し直接入れていたのを思い出した。
「なんか入れ物あります?」
「おーちょっとまってな。」
ダイスケさんが机の中から小瓶を出してくれたのでその中にアイテムボックスから苔を出した
「おーそんなに採ってきたのかちょっと分けて入れてくれ。」
追加で同じ瓶を出してくれたので半分量くらいになるように全部に苔を入れた。
「流石に夏場だけあって冬より苔は多いんだなぁ。あそこ危ないから冬にしか採りに行かないだよ。」
「あーなるほどヘビとかトカゲがいましたね、全部凍らして終わりました。相性良かったんですかね。アハハ」
「おーやはりいたか、無事帰ってコレて良かった良かった。ヒューマノイドがいるからなんとかなるとは思っていたが、何よりだ。後でそのケーブサーペントとケーブリザードを買い取ってやる。」
「あーありがとうございます。助かります。」
「ギルド証もGランクスタートの所をDランクで発行しておくから」
「そんなに昇格して良いんですか?」
「あーいいぞ、その2匹はCランク扱いだからな、その2匹をあしらえるならDランクでも低い位なんだ。しかし、Cランクに上げるには護衛任務もしてもらわなければ上げれなくてな」
「あーいいですよ、僕はあんまり目立ってはダメみたいなんで…」
「なら丁度良かったな!ガハハハ」
「ってかオッチャン、ニイチャン、お、俺は急いでんだぞ、そんな笑ってたら弟が…」
ダイスケさんと話をしていたらアイリの事も忘れて話し込んでしまった…
「アイリさん!報連相は大切なのです。コレは必要なことです。」
アイリさんがヒフミさんに怒られてしまった。確かに報連相は必要だが今じゃなかったな…
「ごめん、ごめん。じゃ本題に行こう。アイリさんの弟はこの苔が無いと治らない病気で大変なんだよね。でもねこの苔って割と高いらしいんだ。だからまずは本当に必要かどうか診せてもらえるかな?おうちにいるなら案内してもらえると助かるよ」
「うん!分かった。疑ってごめん、じゃ案内するよ」
涙で目が真っ赤になっている、そんな目元をゴシゴシとこすり、ズビッと鼻をすすって僕の服を引っ張って早く行こうと急かす。
「じゃダイスケさん行きましょう。」
「おう、ソウマは鑑定は使えるのか…?」
「任せてください、ここに来るまでその辺はマスターしてきましたから。ヲタクの教養ですから。」
「ちょっと何を言ってるがわからんが、お前が色々と器用だと言うのは理解したよ。」
呆れた様にコチラを見る副ギルド長とヒフミさん、なんだか分からないけど早く行こうと上目遣いのアイリさん。
「じゃ行こうか!」
最後までお読み頂きありがとうございます
また台風が日本列島を襲ってくるようです。
皆様お気をつけください。
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