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世界は思ってるより広いものだった  作者: まりも


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17 名前を決めるって重責だよ

満天の星空をゆっくりと眺めてはいるが時間はまだお昼だったはずだ、流石宇宙だけあって外を眺めても時間とかは全くわからない、ずっと眺めているのもいいんだがそろそろ別の所も見てみたい気持ちになっていた。端的に言うと、別に星座とか星とか詳しくない僕はこの2人っきりの空間での気まずさに耐えられないのだ。


隣のアカネを見ると星空をずっと眺めている、彼女はホントにこの空間が好きなんだろう。僕の住んでいた所にはプラネタリウムなんて洒落た物がなかったが田舎なので星空を見に行くことはたまにあった。そもそも車の免許をとって女の子とドライブってなると夜景か天体観測ってのが定番だったから、緊張するってことはないのだが、今日あったばかりの女の子との会話が続かなすぎて辛い。こういうのは多少気心知れた仲になって行くものと認知していた。最近の若者は知らんけど…


「アカネさんや、そろそろ次の案内お願いしても?こういう空間も好きなんやけど、さっきお腹いっぱいになったし眠ってしまいそうでさ」


「そうやな、次行こか、モヤモヤしてたのも落ち着いたし、ここが4階としたら3階に食堂とアミューズメント施設があんねん。ゲーセン見たいなヤツ!あれも面白かったで、ヘッドギアつけてシューティングやったり宇宙空間での戦闘機でバトってみたり!」


どうやら3階のゲーセンには僕が訓練施設でした様なのがあるみたいだ。変なスコアを出してはヒフミさんに怒られる。それはなんか嫌だから2階と1階を案内してもらいたい。


「今日はゲーセンな気分でもないし、2階と1階はどうなってんの?」


「そこなんよ。2階と1階にはまだ行ったことないんよね。だからソウマ君と一緒に行きたいなって思ってるんや、なっ!一緒にいこー」


「まぁ僕はそれでかまへんよ、でも、一回部屋に帰ってサポーターのヒフミさんに相談した方が良いかもね、心配してるかもしれへんし」


なんとなく居場所はバレてると思うけどね。


「ウチは大丈夫やでご飯食べたら、その辺ブラブラしとくって言っといたし。じゃソウマ君の部屋に行こっか」


なんか急に女の子が部屋に訪問するってイベント発生したけど、慌てるな、冷静になれ!


「でも、実は自分の部屋に戻るにも場所が、イマイチわからんのよね…とりあえず食堂に戻れたら帰れると思うけど」


「あー大丈夫、大丈夫!自分の部屋ってさっきの案内板で検索出来るから。レッツゴー」


>>>>>>>>


どうやら僕の部屋は3階の端っこにあったようで言われた通り、案内板ですぐに僕の部屋までの道のりは分かった。


「ハイテクやなぁ…」


「せやなぁ」


と、無重力空間を移動しながら部屋に戻り、ドアを開けるとヒフミさんが、お茶の用意をして待っていた。


「おかえりなさいソウマ様、2階と1階の件ですよね、ソウマ様の入場は大丈夫なのですが西条アカネ様はまだ権限レベルがたりない為、処置に暫く時間がかかりますので御二人でブレイクタイムです。」


「権限?」


と首を傾げるアカネちゃん…そうか、そう言うとこも差があったのか。


「あーもしかしてダメなヤツだった?ごめん無理だったら無理って言ってな。別に今日じゃなくても良いから」


「はい、ですが大丈夫です。ソウマ様と一緒になら許可されるはずです。言っても重要施設とかでは無いので、それも説明致します。どうぞお座り下さい。」


と、部屋の中に案内されティータイムが始まった。それはもうお嬢様見たいなティータイムだった。


「まず、2階と部分は機関部と農園です。機関部は危険なので入る事は出来ませんが外からなら見ることは出来ます。農園は想像している様な物ではなく。人工菜園で全てオートメイション化されています。ガーデンもあるのでお散歩にはもってこいですね。」


「ガーデンやって凄い!お金持ち見たいやな、なぁソウマ君ウチと一緒に行ってもらっても良い?そういうとこでお茶するのってちょっと憧れやし」


「えーよえーよ、到着まで多少時間かかる見たいやしゆっくり見て回ろう。」


「では、明日のお茶会はそこで致しましょう。」


「やったぁ!」


なんとお嬢様らしからぬギャルが喜んでおります。


「んで話を戻して…2階は機関部として1階は?」


「1階は工房となっております。」


「「工房?」」


思わず2人は聞き返していた。


「はい、訓練施設での武器等をカスタマイズして自分専用の武器、アイテムなどを加工、錬金をすることが、出来ます。流石に火を扱うにはリスクが伴いますので鍛冶工房はございませんよ。もし鍛冶に興味があるならスキルを伸ばすため色々と工作してみてください。」


なるほどこれも、遊びながら楽しく学ぼうって奴なのであるろう。と、楽しくお茶会をしていると、コンコンとドアを軽く叩く音がした。


「どうやら到着したようです。」


と、ヒフミさんはドアを開け、来訪者を中に招き入れた。そこに立っていたのは長身の黒に少し青みがかった髪に碧眼なスーツ美人


「お招き頂き感謝します。私は西条アカネ様の案内人、人工知能搭載ヒューマノイド型クラリス型式番号70号でございます。」


「おーウチのヒフミさんのエアリス型は可愛い系やけどクラリス型は綺麗系なんやねー。お名前は?」


「そう言えばウチはおねーさんとかしか呼んでへんなぁ、名前ってウチがつけるもんなん?変な名前つけても気まずいからこのままでも良くない?」


「んーどうなんやろ?でもヒフミさんは名前つけてあげたら個性的になってきたよ?金髪碧眼ロリっ子にヒフミはちょっと合ってないかもって思ったけど本人喜んでるっぽいし」


とヒフミさんを見ると無表情で親指を立ててサムズアップしていた。


「んえぇぇ、ソウマ君のヒフミさんって確かにウチのねーさんと違うなって思ってたけどそうなんやねー。どうしよ、ウチそういうの苦手なんよねー、ゲームやっても名前決めるだけで悩んで中々ゲーム始められへんタイプ…ソウマ君なんかいい案ない?。嫌なら嫌って言うからさ」


「僕が?ヒフミさんの場合は型式番号からだったけどなぁ…型式番号70号で、見た目雰囲気は黒髪に少し青色、ウーン…ナナアオイ、ナナオ、アオイナナ、アオナ、アイナ…」


「あっそれ!アイナさんアイナおねーさんが良い!どう?アイナさん。」


「はい、とても素敵な名前です。ありがとうございます。ソウマ様。これからはアイナと名乗らせて頂きます。」


アイナさんはその碧眼の目でコチラを見つめながら少し頭をさげた、なんだが背筋がゾクッとした。


「おーそっか、気に入っていただけてよかった。なんかゾクッとしたけど大丈夫?ホントにそれでよかった?」


「大丈夫ですよソウマ様。アイナは喜んでいますよ、私もヒフミと名前をつけられた時にあーなりましたから理解しています。今までに無いデータがインストールされているのです。」


「データのインストール?やっぱ名前つけるのって大変なことじゃん。先に言ってよ」


「私たちにあえてインストールされていないデータですので、お教えすることが出来ませんでした。それに何も先入観無しでつけてもらえることが何よりなんですよ。」


「むーそう言うものなのか…じゃまぁ仕方ないか、じゃコレで何が出来るようになったの?」


「はいコレで権限レベルが1になりアカネ様が1階に行けるようになりました。訓練も真面目にやられているようなのですぐに権限レベル2に上がられることでしょう。」


「おーそれは僥倖!ってかヒフミさん、僕なら名前つけるだろうって思ってたでしょ?」


「はい、つけるのはともかく名前を聞くと思ってました。他の方々は人形としてしか扱ってくれていないので権限レベルなどの説明もされていませんが…なにせまずは私共ヒューマノイドと仲良くなる事が権限レベル1の条件です。なので…アカネ様は後は名前をつけ個体としてクラリス型からの独立認識という事でした。おねーさんでもほぼ個体として認識はできてるのですが…私が1番適正者の選別に時間がかかってた割に名付けが早かったおかげで、決定的な事にはなれなかった…ようです」


「つまり、羨ましいかった?」


「端的に言えば…」


と、ヒフミさんと話している横では、アイナさんがアカネさんを抱きしめていた。

僕はほぼ出会ってすぐに名前をつけたので個性が無い状態のヒューマノイドって言うのをあまり実感出来ていないのでそれがどういうことなのかとあまり理解で来ていないのだが、やっぱどう考えても人間なんだよなぁと思いながらカップに残った紅茶を飲み干したのであった。

お読み頂き感謝です。


ソウマ君とヒフミさんだけで会話してる時はあまり何も考えていなかったんですが、4人になると誰が何を喋っているのかイマイチわかりにくい…どうやって差をつけて行くのか…出来るだけ分かりやすく分別していきたいと思っております。

第一作目で拙い構成となりますが温かい目で見守って今後とも応援よろしくお願いします。

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