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世界は思ってるより広いものだった  作者: まりも


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15 食事の流儀は人それぞれ

牛丼、それはたまの休みで深夜まで遊んで、家でご飯作るのもめんどくさいそんな時、気軽に24時間食べれる物、僕にとってのご褒美…お腹いっぱいにならないと食べた気がしない僕、そんな僕にとって嬉しいキングサイズ!


とは言え、自分の飲食店を持ったのが数年前、経営不振で深夜遊びもしなくなり、アラフォーになって胃もたれもするようになった為、そのご褒美とお別れ状態だったのだが、この1週間で僕の肉体は魔改造され運動量が増えそれに伴って食事量も増えたので、日本をと言うか地球を離れるなら食べたい欲求が出てきたので迷わずに選択してしまった。


見た目は、間違いなく"す◯家"だ。紅生姜もある。僕はこのキングサイズの牛丼を食べる時、紅生姜は半分食べた後乗せる。そう味変である。ご褒美で食べるとは言え流石にこのサイズは飽きる。その時に活躍するのが紅生姜だ。


なのでまずはそのまま食べるのだが、まずは上の牛肉から食べる。ご飯は食べない、2口程箸で食べご飯をのぞかせる。汁を吸ったご飯が顔を出す、そこで使うのがスプーンなのだ。箸だけで食べてもいいのだが食べにくい、丼ぶりを持って流し込むにもデカすぎて出来ないのでスプーンを使う。箸で一口、一口ゆっくり食べていたら時間もかかるし、途中で満腹中枢が刺激され食べれなくなってしまう。コレは満腹中枢との勝負でもある。満腹と感じる前に胃袋に詰め込むにはやはりスプーンなのだ。


前で何か言ってるギャルがいる


だがこの勝負は喋っているとその暇をついて満腹だ、と脳が反応してしまう恐れがある。なので無視だ。とりあえず食べ終わるまで無心で食べ続ける。


「ちょっと兄さん、夢中で食べ続けてるな、食べっぷりヤバいね、見てて気持ちいいわ、えっ無視?今、こっち見たよね?聞こえてるよね?」


ふっ何か外野がうるさい…食べる以外の行動は水を飲むだけなのだ。水で良い、少し薄いお茶の様な味がしても良い、炭酸はダメだ、お腹が膨れてしまうと食べきれない。僕は、フードファイターでは無いので余計な物を食べる余裕は無い。ひたすら食べる。食べる。食べる。


やっと半分だ、さっき食べる以外は、とか言ったがこれだけはする。紅生姜の投入だ。そして食べる。食べる。食べる。


食べ終わった。勝った、米粒1つ残さない。完勝だ!


「ぷはっ!」


肉体改造された今となってはもう食べれないとかは無い。だが、満足度は高い、以前食べた味とは確かに何かが違う感じがする。旨味成分はある、しかしコレは牛肉の旨味とかでは無いのだろう。米の旨味はあるが後味に広がる米の甘みが若干少ないようにも感じる。


この食材は全てカートリッジからできてるとのことだから食感とかは再現なのだろう。科学技術が詰め込まれた食事だな…


「不思議だが、美味しいし、満足度は高いね!」


と、僕は西条アカネに喋りかけた。


彼女は、驚いたような顔をこちらに向けていた。


「あんな感じに夢中で食べてたのに感想はイマイチみたいに言うんやね、びっくりや」


「あーごめん、前に飲食で働いてたからか、そう言う感じになったんよね、この牛丼はちょっと思い出があって食べ方とかもなんか思い入れ?みたいな感じかなぁ、普通はもっとゆっくり食べるし喋りながら楽しく食べるねんけど、これだけはね」


「なるほどねー、フードファイターって感じだった」


「食べる事は好きだし、大食漢ではあるけどフードファイターでは無いよ、ちゃんとお腹いっぱいになるし早食いとかもあんまりしないようにはしてる。適当に食べるとか作った人に申し訳ない感じがするから」


「飲食関係で働いてた人ならではって感じやねー。うん、いいと思うよ。こだわりあるってなんか良いじゃん。」


「あはは、そう言って貰えると助かる。たまに嫌がる人いてるからさ。めんどくさいって」


「ふーん、まぁそんなもんよねー、私も色々言われるから気持ちはわかるよー、私は周りの意見とか気にしないようにしてるけどー、だからこそ余計にねー」


うむ、この子は良い子かもしれない。見た目はギャルっぽいし喋り方もギャルっぽいけど自分を持ってるように感じる。仲良くしてくれるなら仲良くしたいな


「ご飯も一緒に食べたし、これからよろしくだね、アカネ先輩。」


「1週間だけやけど、先輩は先輩だし頼って、わかる事なら答えるしーよろしく、ソウマ君」


ふふふ、ギャルゲットだぜ!とか思ってコレは楽しみだなーと思ってたのだが、何か入り口の方が賑やかだ。そちらの方を眺めてるとアカネが注意を促してきた  


「あーいつもこの時間だったらまだこんはずやのに。来てもーたわ…めんどうな事になる前に出ていこ。案内したいとこあんねん。」


「へーそれは楽しみだ。ヒフミさんはそれでいい?」


と、ヒフミさんにも聞いてみる


「はい、よろしいかと思われます。食器はそのままでいいので、お気をつけて行って下さい。」


「おー。というわけで…」


行こうぜって言おうとしたのだが、どうやら間に合わなかったようだ。


「おーアカネちゅあーんがいるじゃん。」


「ちっ、来てもーたわ…とりあえず目を合わしちゃダメ、行こう。」


「野生の猿かな?」


アカネは、苦虫を噛み潰した様な顔をしながらそう言っていた。


「お~い無視すんなよー。アカネちゃん。今晩とは言わず今からどーよ?一緒にたのしもーよ。」


「うるさい!話しかけんな!行こソウマ君」


と、急に走り出したアカネ


とりあえず、僕もこのDQNな感じの男は嫌いなので、顔を合わせずにアカネの背中を追いかけたのだった。


最後までお読み頂きありがとうございます。


ちょっとこの2日間、リアルな方が忙しく睡眠不足で手につかずアップ出来ませんでした。


毎日更新頑張りたいと思ってます。応援よろしくお願いします。

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