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少女たちの宿暮らし  作者: お餅
宿暮らしの慣れ編
2/5

1話 3名の少女

 カーテンから暖かい陽が差し込んでくる。結衣は目を開き、ベッドの上に座る。パソコンに向かい、メッセージ覧を開く。


 あっ、メッセージが3件きてる。

「参加させてください!」

「参加します。よろしくお願いします」

「良ければ参加させてください」

 一晩しか経っていないのにもうきてる。運が良かったかもしれない。具体的な内容を送るか。


 ありがとうございます!よろしくお願いします!

 集合日時は4/12日(土)10時で、集合場所は傘見駅でお願いします。

 私は黒のショルダーバックを持っていると思います。

 身長は低めなのですぐに分かると思います。

 8畳の和室で、トイレがついています。お風呂は大浴場で、4時くらいに入ってもらいます。

 基本的には、料理や家事、宿の手伝いなどをしてもらいます。

 よろしくお願いします。


 これで送信だな。傘見駅は宮城県傘見市にある駅で、傘見鉄道の終着駅だ。傘見市の中心街になっている。

 4/12日まであと4日か。色々準備しなくちゃ。私は4日間、布団を用意したり、部屋を掃除したりして準備を進めた。


 ついに当日だ。現在時刻は9:50。私は既に駅についている。どんな人が来てくれるだろう。

「あの、あなたが佐藤さんですか?」

 え?まだ10分前なんですけど。ってかこの人身長高っ。165はあるのでは…私145なんですけど。どうしてこんなに差が。

「あっ、はい。私が佐藤です」

「良かったです。初めて来たし、人も多かったので人違いだったらどうしようかと。これからよろしくお願いします」

「はい!こちらこそ」

 もう一人目が来てしまった。やっぱり早いよね。初めてだから敬語なのかな。ぎこちない様子はなかったけど。しっかり仕事もこなしてくれそうだ。


 時刻は9:58。こちらに走ってくる少女が見える。2人目が来たみたいだ。こちらから話しかける。

「こんにちは」

「こんにちは、佐藤さんですか?」

 少女は息を切らしながら尋ねた。

「はい、私が佐藤です」

「合ってて良かった。そちらの方は?」

「先に来てた参加者です」

「よろしくお願いします」

 高身長少女は顔を向け言う。育ちがいいんだろうな。背筋もしっかり伸びてる。

「よろしくお願いします」

 2人は挨拶を交わし、私の横に並んだ。みんな来るの早いんだな。当然か。


 時刻は10時ちょうど。電車から人々が降りてくる。私達は改札前に移動し、彼女を待つ。

 あ、あの人かな。褐色の。snsのプロフはあんな感じだったな。

「あっ、皆さんもう来てらしたんですね。すみません」

「いいですよ。私はみんなこの電車で来ると思ってました」

「では皆さん、宿にご案内します」

「「「よろしくお願いします」」」


 昔ながらの町並みを抜け、結衣たちは宿の部屋で休息していた。

「では、ご説明します」

 私はスケジュールの画像を見せ、説明する。

「基本9時までには起きてもらって、朝ご飯を食べます。私は8時に食べてますから、そのくらいに起きれば、出来立てを食べれるかな。そのうち朝食、昼食、夕食の当番を決めます。11時までは、家事とか宿の手伝いをしてもらって、11時から昼までは自由時間です。まぁ、昼から4時くらいまでも自由時間ですけど。4時には大浴場に入ってもらって、あがったあとに掃除してもらいます。男湯はバイトの笹川さんがやってくれるので大丈夫です。6:30までは宿の準備をしてもらって、終わったら夕飯ですね。そこからはほとんど自由かな」

少し長くてわかりにくかったかも。

「わかりました」と高身長さん

「なるほど」と息切れさん

「頑張るわ」と褐色さん。関西弁かな。イントネーションが違う気がする。


「まだ自己紹介してなかったですね。私は佐藤結衣です。この宿の娘で、15歳です。できれば普通に話してね」

「私は敬語が染みついているので。私は柏原愛かしはらあいです。16歳です。よろしくお願いします」

「私の名前は相模さがみりん。15歳だよ。よろしくねっ!」

「うちは草姿そうしるる。15歳で、大阪出身や」

やっぱりこの人関西人だった。優しそうだし仲良くできそう。


この日はいろいろな説明をして、一日が終わった。次の日からは私達の生活が始まるんだ。うまくやっていけるといいな。

街の説明

傘見市

人口は30万人の架空の都市。傘見駅のある北傘地区が一番栄えている。

北傘は昔ながらの建物が多く結衣の宿屋もその部類に当たる。

商業や観光業が中心で、傘見城という城もある。

本作の中心地

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