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第一話 竜=少女?

 どうも。コウです。まだ初めのほうなので短いかもしれませんが、これから書いていくにしたがって長くしたいと思うので、よろしくお願いします。

 矛盾点等がございましたら申してください。すぐに直します。

 

 吹き荒れる炎。燃える木々。咆哮する竜。二人が見ているものは、まさに地獄絵図だった。

「これは、ヤバイね」

 のんびり気の向くまま、がモットーだったキラも、さすがにこの事態に焦りを感じていた。

「どうしますの? 倒せないことはないでしょうけど……それにしても準備がなさ過ぎます」

 リリィはすでに、キラと同じようにローブの上からしているベルトにかけているホルスターから、レイピアとも長剣とも取れる紅の剣を手に取り、構えている。

「あぁ~……見逃してくれないかな?」

「馬鹿なこと言ってないで――っ! 来ます!」

 ドラゴンを見れば、閉じた口から赤黒い炎があふれている。

 そして――吐き出された。業火の炎ともいえるそれが。

 キラは腰に携えてある二本の刀を居合いの要領で抜いて炎を断ち切り、リリィは自ら炎を纏ってやり過ごす。

 たったそれだけのことで二人の力量を見抜いたのか、威嚇するようにうなるだけで、むやみやたらと炎を打ってくることはなかった。

「ん、これなら大丈夫かな」

 終焉の魔獣といっても、それは破壊行動をし続けるドラゴンにだけ当てはまる名前。

 今いるドラゴンのような、相手の力がわかる固体にまでなると、話し合いで何とかなるのだ。

「えーっと、ドラゴン君。僕たちに攻撃の意思はないから、とりあえず落ち着いてくれるかな?」

 刀を納めないものの、友好的に話しかけてみるキラ。リリィは、万が一にも備えて剣を構えて警戒を解いていない。

 のどをまだ低く鳴らしながら、顔をキラの顔の近くまで近づける。


『あなたは、誰?』


 念話で語りかけてくるその声は、少女の声そのもの。ドラゴンという見た目のためだけに、少し意外だった。リリィにも聞こえているのか、同じように意外だという顔をしている。

「僕はキラ・フォルステイン。で、こっちが妻のリリィ。それで君は、どういう状況かわかる?」

『いいえ。お空を飛んで遊んでいたら、変な光に飲み込まれて……ここはどこなの?』

「あなたはどうやら、グノーシスという馬鹿な連中に召喚されたのです」

『召喚? 人間ができるものなの? いくらまだ子どものドラゴンっていっても……』

 ドラゴンという存在は、人間がどうこうできるものではない。世界の常識では、ドラゴンは神と真逆の存在であるといわれているためだ。加えて、異世界ともいうべきドラゴンの世界から呼び寄せたのだ。ふつうはできることではない。

「人数もかけてたし、魔法陣にもなにか仕掛けてたみたいだし。まあそれは後から考えるとして、君はどうする? 悪いけど、ドラゴンっていうのはそれだけで討伐される対象になるから」

 キラとリリィはある事情によって、そうは思っていないが、他は違う。おとなしくとも、魔獣だ。それだけで十分理由になる。

「あなたは、擬人化か何かできないんですの? そうすれば何とかなるでしょう?」

『擬人化して、私をどうするつもり?』

 いまさらだが、かなり警戒している。だがキラは思う。擬人化しても力など変わらないのに、と。

「どうする、って……君はどうしたいのさ?」

『………………』

「脅しのようになって悪いですけど、今のあなたには私たちについてくるということしか選択できませんわよ? 幸い、私たちにはあなたをどうこうするというつもりはありませんし」

『ほんとに?』

「本当ですわ。第一、ドラゴンを倒して一攫千金、なんて興味ありませんもの」

 説得させるにはリリィが一番だとキラは思い、何も口を挟まずにただ会話を聞いている。

 代わりに、グノーシスのバッジを見つめながら考える。正直、グノーシスにとってドラゴンを召喚することにメリットは少ないはずだ。大量の人出に大量の魔力。そしておそらく、かなり特殊な施しをした魔方陣。

 そんな苦労をしたグノーシスには称賛を贈りたいが、リスクが大きすぎる。実際、今も成功したが、代わりにその場にいる魔術師全員が死んでいる。これが失敗したとなると、そして呼び寄せたドラゴンが暴れだしていたとなると。被害はこれだけで済んでいたとは思えない。


 なら、グノーシスが少ないメリットの中で見出したものとは?


 頭の回転が速いキラでも、その答えにたどり着けなかった。

「キラ? 考えはまとまりましたか?」

 だてに長年幼馴染を続けていなかったということか、黙り込んでいたキラが何を考えていたのか見抜いたようだ。

「うん。答えは出なかったけど、でもわかったことはいくつかあるよ。……その子誰?」

 リリィの隣には、キラの胸あたりぐらいまでしかない、十二・三歳の赤髪の少女がいる。なぜか全裸で。

 キラに見られて恥ずかしかったのか、リリィの後ろにさっと隠れる。ロリコンではないが、かわいいものが大好きなキラにとって、かなりぐっと来るものがあった。

「だらしなくにやけないでください。その、裸だったらいつでも……私が見せてあげるのですから」

「あー……っと、うん。ありがとう。で、その子はもしかして、さっきのドラゴン?」

 キラがかわいいモノ好きで、しかもその対象が全裸だったためか、リリィは嫉妬してしまったようで恥ずかしそうに言ってくる。その言葉は嬉しかったものの、直球過ぎてキラも恥ずかしくなり、そっぽを向きながら聞いてみる。

「ええ。名前はアゲハですわ。私たちについてくるということです」

「そっか。んでさ、裸、ってのはどうにかならないかな?」

 戻したいが戻せない顔の原因を、早く取り除いてもらいたいため、キラは懇願する。

 わかりました、と声がすると、衣擦れの音がしだす。今のリリィに、余分な着替えがあったものだろうかと思考しながら、背を向け、周りの警戒でもしておく。

「もういいですわよ」

 何をどうやったのか、アゲハの体にぴったりなワンピースに靴。さらにはなぜか麦藁帽まで。

 アゲハもアゲハで、服に慣れていないのか、服をごしごしこすったりしている。

「ふぅ……ま、よろしくね、アゲハ」

 少しかがんで頭をなでながら、吉良はとりあえず挨拶。すると、アゲハは気持ちよさそうに目を細めて受け入れ、

「ん……よろしく」

 と返してくれた。

 そのあとは、当初の目的であった、世界の中心都市・グランバールへと向かうことになった。

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