表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/144

7 覚醒するマルス


 稲妻と水流が左右からマルスに迫る――。


 そのいずれもが最上級の魔法のようだ。


 さすがはレイヴンだった。


 並の術者では習得すら困難な最上級魔法を二つ同時に放つとは。


「やっぱり君は天才だ……それでこそレイヴン・ドラクセルだよ……」


 マルスはうなだれ、弱々しくうめく。


 才能ではとても勝てない。


 凡人と天才の超えられない壁――。


 結局、この決勝戦はそれを実感させられるだけの戦いだった。


 才能の差に打ちのめされ続ける戦いだった。


 彼と出会ってから、ずっとそうだった。


 選ばれた者と選ばれなかった者。


 持っている者と持っていない者。


 神は――運命は残酷だ。


 最初から優れた者や勝者というものは決められているのかもしれない。


 ならば、敗者側に生まれた人間は何をやっても無駄なのだろうか?




「――違う」




 マルスはゆっくりと顔を上げた。


 諦めない。


 挑み続ける。


 それは天才にも凡人にも等しく許された権利であり、最大の武器だ。


 だから――マルスは挑み続ける。


 たとえ相手が、どれほど天才的な魔術師でも。


 凡人の自分がどこまで届くか分からないが、挑み続ける。


 諦めずに。




 ――そうだ、お前はこの世界の『主人公』なのだ。


 ――最後には必ず勝つ。


 ――それがお前に定められた運命だ。


 ――その運命を信じろ。


 ――そして勝て。




 頭の中に突然無数の声が響いた。


 以前にも聞いたことがあるような声。


 そう【神】の声――。


「おおおおおおおおおおおおおおおっ……!」


 魔力が、吹き上がった。


「もっとだ……僕の中に眠る、すべての力よ――」


 命そのものを絞り出すように。


 マルスは魔力を振り絞った。


 ――そして。




 ばしゅっ……!




 変化は、突然だった。


 彼の魔力が虹色の光を帯びたかと思うと、押し寄せる水流と雷撃を一瞬で消し去った――。

【読んでくださった方へのお願い】

面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!

評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!


評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで

★★★★★になり評価されます!

未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼書籍版2巻がKADOKAWAエンターブレイン様から6/30発売です! 全編書き下ろしとなっておりますので、ぜひ!(画像クリックで公式ページに飛べます)▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ